見出し画像

「青の炎」貴志祐介

中学生、今の中学生は子供だなって思う。
自分が年を取ったからなのか、すごい子供に見えてしまう。
年々幼くなっているんではないかと。
これがよく言われる”最近の若い奴は”ってやつなのかな?
ちなみに、古代エジプトの遺跡の壁に書いてある言葉に”最近の若い奴らはなっちょらん”的なことが書いてあったんだって。
時代が進んでも、いつまでもそうなんだね~
そんなにどんどんと悪くなっていたら、もうすぐ人類は滅亡するんじゃないのか笑

高校生はもう大人とかわらないような子も多い。
多いのだがやはり本質は子供なのだ。
子供が子供といわれるゆえんは、いろんな意見があると思うが、自分は大人に行動や暮らしを左右される、だと思う。
大人、特に親。
いくら大人ぶったって、セックスを経験していたって、家族で遠方に引っ越すとなったら、ついていかなければならない。
親が離婚する・再婚する・家に他人を住まわせるなどの、決断に抵抗するすべがない、だから子供なんだ。

本作はまさに大人の都合で振り回される子供、高校生がそれを打破する為に殺人を選択するという悲しいストーリーだ。
親がさ、人間としてしっかりしていればこんな悲劇は起こらないはずなんだけどさ。
だから大人は身の回りの子供の運命を左右する力がある、ということを念頭に置いて生きていかなければいけないと思う。

本作「青の炎」、あらすじを紹介する。

高校生の主人公は、中学生の妹がいる。
父親はなく、母親と3人暮らし。
大変だが、協力しあって穏やかな家庭で過ごしている。
ある日、離婚した夫が家に来る。
彼は主人公とは血がつながっていない、母の再婚相手だ。
この男がどうしようもないのだが、母親は寂しさからか受け入れてしまう。
で、家に住み着いてしまうのだ。
家は不穏な空気に、そしてこの男は妹に手を出そうとしている様子。
ここで穏やかな家庭を取り戻すため、主人公は男の殺害を決意する。
誰にもわからない完全犯罪を企てる、というストーリー。

もう書いてしまうが、見どころは主人公の非常に青い義憤と、あたたかな家庭を求める気持ち、完全犯罪をどうなすかのミステリー要素、そしてすべてが破綻する切なさだ。
もっとこうさ、他の登場人物の介入でなんとかいい方向に変わることは出来なかったのかよ!!とフィクションながら非常に悲しくなった。

この母親がさ。。。
主人公の父は事故で亡くなっていて、女ひとりで家庭を成り立たせるのは大変だけどさぁ。
だとしても相手はもうちょっと選ぼうよと。
しかも別れたのに受け入れちゃって。。
もちろん、ダメな男が圧倒的に悪いんだけど、、子供のことを考えてもっと慎重に。。ってそうなると女は”母”としてのみ生きなければいけないの!!っていう議論もあって。。
うーん難しい。
でも上述したように、子供は大人に運命をすごい簡単に左右されちゃうんだよね。。つらいね。

https://amzn.to/3GCmRLi


この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?