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「X雨」沙藤一樹

角川ホラー文庫。
その名の通りホラー小説、ホラー小説なんだけど、ネタバレになるのであまりうまく言えないが、読んでいてひっくり返る構造の小説なのだ。

あらすじ。
小学生の主人公。
彼の学校に転校生がやってくる。
彼は晴れた日でもレインコートを着ている不思議な少年だ。
理由を聞いてみると、彼には常に雨が降り注いでいるのだという。
普通の人には見えない不可思議な雨”X雨”。
いつしか主人公やその友達にも雨が見えるようになり、雨に打たれて衰弱する仲間たちも出てきた。
一体この雨はなんなのか、、という話。

そんな不可思議な出来事を、ホラー風味で描いているのが、途中まで繰り広げられていて、急に物語は別の様相を見せ始める。

もちろん小説なのだから、すべてフィクションなのだ。
それはわかっているのだが、そのフィクションの中でもなにが正しくて何が不可思議なのかわからなくなる。

幻惑小説だ。


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