「魔界転生」山田風太郎
山田風太郎の最高傑作、どれか必ず１位と決めなければならないと言われたら、絶対これです。
これが１位なのです。
その理由はというと。。。
まず、山田風太郎作品において最も魅力的なキャラクターと言えば、柳生十兵衛だ。
「柳生忍法帖」「魔界転生」「柳生十兵衛死す」この３部作、これに出てくる柳生十兵衛ほどかっこいい男はいないのだ。
誰がなんと言おうと柳生十兵衛なのだ！！
そしてもう１つ、本作が最高傑作と言える要素がある人物の存在だ。
もし、日本で１番の剣豪は？と言われたら皆さんは誰だと答えるだろうか？
俺は断然、宮本武蔵だ！！
子供のころから、漫画やアニメなどでとにかく最強という情報を刷り込まれている為、宮本武蔵こそ最高の剣豪だと思っている。
その宮本武蔵が、前述の柳生十兵衛と闘うのだ。
こんなにエキサイティングなことは無い。
最強対決って絶対夢想したでしょ。
例えば、虎VSライオン、アントニオ猪木VSジャイアント馬場、鷹VSワシ、などなど。
コイツとコイツが戦ったらどうなるか？
そんな夢想が描かれているといったら、読むしかないだろう。
しかもストーリーも最高。
いつも通りの怪しげな忍術の中に、自身を犠牲にしてでも仲間を守ろうとする人たちの心意気や、強さを追求することのむなしさ・はかなさなども描かれており、ただの伝奇アクション小説とは一線を画す作品なのだ。
あらすじ。
由井正雪、森宗意軒、天草四郎などの幕府に反旗を翻したもの達が、魔術をもってかつての剣豪を復活させる。
そして、徳川家光の政権を覆そうとするという話だ。
で、復活する魔術がえぐい。
死ぬ前に愛しいと思う女に魔術を施した後に交わうと、その女が転生した自分を産み落とすというもの。
蘇った剣豪達は生前よりも残酷な性格で、悪逆な人間となる。
時代物が好きな人なら名前を知っている、いろいろな剣豪が蘇るのだ。
それら魔人たちと柳生十兵衛は剣を交えていく。
夢の剣豪オールスターズだ。
そして最後の敵は宮本武蔵。
柳生十兵衛とその仲間たちの運命やいかに！？
かつて映画化されており、最近でも漫画化されている。
でもやはり原点は小説なので、ぜひ読んで欲しいのです。
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