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「封仙娘娘追宝録 天を騒がす落とし物」ろくごまるに

はるかなジュブナーイル、瞳の中のれいんぼー♪
山下達郎の歌、ジュブナイルって香取慎吾主演の映画もあったよね。
そう!!「ジュブナイル」、今はライトノベルって呼ばれているけど、昔はジュブナイル小説って呼んでなかったか?

中・高時代はまりました。
菊地秀行の「吸血鬼ハンターDシリーズ」「トレジャーハンター八頭大シリーズ」など、ソノラマ文庫が大好きだった。
角川スニーカー文庫の「ロードス島戦記シリーズ」と、富士見ファンタジア文庫の人気シリーズたち!!
「スレイヤーズ」「魔術師オーフェンはぐれ旅」などを読みまくった。
そんなジュブナイル小説、実家に行く機会があったので何冊か持って帰り読み返してみた。
いいおっさんだからか、あくまで若い層をターゲットにしているからか、どの小説とは特定しないが、どこかはまらない感じ、感覚のズレを感じてしまった。。老いたということなのか。。

そんな中、本作は楽しく読めた。
完結前に社会人になってしまって、最後まで読み切ることができなかったシリーズ。
ふと思いついて過去のシリーズを調べてみたら、なんと完結していた!!!
大人の衝動買いでシリーズ全作を購入、さっそく1作目を読み終えた。
中華ファンタジー好きということもあり、面白く読めた。
そうそうこんな話・こんな設定と思い出しながら、ヤング層向けではあるがおっさんが読んでも面白いなぁ、やはり世界設定がしっかりしていてファンタジーとしての基礎を抑えているからだなぁとか思いながら。

内容は、
仙人見習いの主人公がふとした失敗から、師匠の失敗作の宝貝(パオペイと読む、仙人たちの便利道具・武器)を人間界にばらまいてしまう。
なんと何百個も!!
その宝貝によって被害を被る人間の数は天文学的数字。
仙人上層部はこれも運命とばかり静観を決めるが、責任を感じている主人公はすべての知識と仙術を封じた状態で人間界に降り(影響を与えない為)、宝貝回収を行うという話。
欠陥宝貝の欠陥となる理由が面白く、人に変化出来る道具があるのだが、これらは大体性格が欠陥。
「頑固」「わがまま」「残忍」などなど、ちなみに主人公をサポートする為に人型に変化出来る刀の宝貝が一緒に人間界に行くのだが、こいつの欠陥は「情にもろい」という、なんともやさしい武器!!
人間にならない宝貝は大体機能の欠陥、日常の道具なのに殺傷能力レベルの威力があったりと。
その設定が物語にバリエーションを与えている。
剣よりも湯呑の方が強かったり、道具ごとの相性もあったり、バトルだけでも楽しめて、「ハンター×ハンター」の念バトルが好きな人にはおすすめ。

これから完結まで、あの時わくわくした作品がどういう完結を迎えるのか、おっさんになった今わくわくしながら読もうと思う。

追伸
封仙娘娘追宝録は「ほうせんにゃんにゃんついほうろく」と読む、、はず。

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