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「名探偵なんか怖くない」西村京太郎

以前2時間ドラマが嫌いという話を書いた。
そんな2時間ドラマと言えば、よく原作として用いられる作家が何人かいる。
山村美紗、内田康夫、そして本作の作家西村京太郎だ。
ちなみに角川映画の御用達は赤川次郎。

西村京太郎と言えば、十津川警部が主人公のトラベルミステリーだ。
軽井沢だとか湯布院だとか、観光地を舞台に繰り広げられる殺人事件の話、唯一触れたのは、中学生のころのファミコンソフト、ブルートレイン殺人事件だけだ。
読んだこともなければ前述したように、ドラマも見ていない。

人には好みというのがあるので、読まない自分がどうだとか、読む他人がどうだとかは言わない。
まぁ機会がなかったってことで。

そんな西村京太郎だが、大好きなシリーズがある。
本作から始まる「名探偵シリーズ」だ。
「名探偵シリーズ」は4部作。
「名探偵なんか怖くない」「名探偵が多すぎる」「名探偵も楽じゃない」そして「名探偵に乾杯」だ。

このシリーズは大好きで全部読んだ。
やはり好き嫌いはあるが、1ジャンルでベテラン・大家となっている人は通常と違い才能があるのだ。
やはりすごい。

その名の通り名探偵が複数出てくる。
名探偵ポワロ、名探偵エラリー・クイーン、メグレ警視に日本の名探偵明智小五郎だ。
彼らが1つの事件にそれぞれの視点でアプローチする。
その視点が読者にも登場人物の日本の刑事にも意味不明なのだが、最後にそれぞれの推理が終結して驚愕の真相があらわれるのだ。
まさに名探偵、みなを集めてさてと言い ×4 なのだ!!

本作のあらすじ。
今でも日本の謎事件とされている「三億円事件」。
これが本作のテーマ。
白バイ警官に扮した犯人が現金輸送車から三億円を強奪したという、日本の歴史に残る未解決事件。
本作ではある大富豪が、その事件を解決する為に当時を再現して、それを名探偵達に見てもらい事件の真相を探るという実験を行う。
その実験の最中で殺人事件が発生、3億円の大半も燃やされ灰になってしまう。
この事件の推理を4人がするのだが。。という物語。

それぞれの名探偵のファンはもちろん、真相の驚きもしっかりミステリーしていて、最高に面白い作品だ。
トラベルミステリーの大家とは知っているが、この人にはぜひ名探偵ものをもっと読ませて欲しいと思う。

ちなみに4人の名探偵、やっぱり明智小五郎が好きだな。
少年探偵団に入って、一緒に怪人二十面相を追いかけたかった。
あっ!!そうそう、名探偵シリーズ、ルパンと怪人二十面相が出てくる作品もある。
最高でしょ?

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