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拠点となる建物ができた頃のおはなし

「おばちゃんちは、どこにあるのですか?」と尋ねられると、私は「おばちゃんちは施設や建物にあるのではないんですよ、『品川に、子育てにやさしい風を吹かせている』のが、おばちゃんちなんです」と答えます。

とはいえ、目に見える建物の存在は、おばちゃんちをまちからより見えやすくするものです。最初に拠点となる建物で活動することになったのは16年前、その頃のお話・・・

今から17~8年前、旧東海道品川宿のまちづくりを手がけていたNPOが、商店街の空き店舗を活用して飲食店を数軒立ち上げていました。その何軒目か、今度は飲食店ではなく子どもに関係する店舗にしたいと、活動を始めて5年目のおばちゃんちに声がかかりました。

それというのも品川宿はみこちゃんの暮らすまち、おばちゃんちの事務所はみこちゃんの自宅に間借りしていましたから。当時は、保育園に入園し辛くなってきた頃で、一時預かり保育は少なく、品川区の保育課も動きました。東京都の空き店舗対策事業を活用し、二つのNPOと行政二部局の四者が協働し、小さな空き店舗に「子育て交流ルーム 品川宿おばちゃんち」ができたのです。

この場所では、預かり保育「ほっぺ」事業だけでなく、コミュニティカフェ「街猫」、若者の集い「なんくるないさ~」、よろず相談「えがお」、活動支援「ら~ん・うぃず」を同時にスタート、そして親子で集う「みこちゃんち」も、大崎のマンションからこちらに移転しました。

品川宿のメイン街道に看板を上げたことは、子育て世帯の方だけでなく、まちを行きかう人たちが「おばちゃんち」と出会う大きなきっかけとなりました。元々人情深いこのまちに、一層「子育てにやさしい風」が吹いたのです。

(高齢者あんしん住宅情報センター 「65+」2009年夏秋号から)

この6年後には、「子育て交流ルーム 昭和通りおばちゃんち」を荏原地域に開設。さらに広い地域に風が吹き始めました。
この二つの子育て交流ルームでの「一時預かり保育」については、こちらの記事でお話しています。

(いく)


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