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【絵本読書感想5冊①】『シャチのラビー ママになる』『7年目のランドセル』『むれ』『いちにち』『きみは どこから やってきた?』

 さて。

 この前、こんな記事を書かせていただきました。

 というわけで、絵本の感想も書いていきたいと思いまして。

 10冊ごとにしようと思っていたのですが、絵本自体の分量や読書時間は短いんですけれど、感想は他の図書と同じくらいの分量になったので、こちらも5冊ごとでいきたいと思います。

 児童書を読んだら、絵本と同じ記事にしちゃおーかな、と考えております。

 また、独断と偏見による、子どもへのオススメ度も記載しております。
 絶対的なものでもないし、児童書の知識はそんなにないので、参考程度にしていただければ。

 それでは。

 絵本5冊、どうぞ。 


【1冊目】『シャチのラビー ママになる 日本初!水族館生まれ3世誕生まで』

【オススメ度】水族館や生き物が好きな子どもには◎ 

 鴨川シーワールドのシャチの飼育の苦労を描いた一冊。

 「水族館・動物園の是非」みたいな難しいけど付きまとうテーマを綺麗に除外していますが、子供向けの絵本ゆえだと思います。

 わたし自身としては、あんまり面白い点はなかったのですが笑

 水族館や生き物が好きな子どもには良い一冊だと思います。



【2冊目】『7年目のランドセル ランドセルは海を越えて、アフガニスタンで始まる新学期』

【オススメ度】小学校高学年向け。シリアスな内容なので、タイミングはしっかり考えた方がいいかも。

 アフガニスタンからの写真で編まれた一冊。

 ランドセルにいろんな文具を詰めてプレゼント箱になっているのが素敵。

 「ランドセルが机にもなる」っていうのは、子どもの貧困が取り沙汰されている日本でも、実は他人事じゃないのかもしれない、と思いました。

 文章は少なめで、写真をじっくり見るスタイルですね。

 「社会系の教養本を読みたいけれど、時間や気力がない」という大人にもオススメな一冊です。



【3冊目】『むれ』

【オススメ度】◎ 小さい子ども楽しめる

 いろんな「群れ」から「ちょっと違うやつ」を探すというストーリー。
 間違い探しの楽しみや、ちょっとトンチの効いた「違う」に笑ったり

 楽しく「違うものを探す」というのは、子どもの認知能力の発達にも役立つだろうし。
 言葉遊びも同じく。

 最後に「いろんな蟻」が出てくるんだけど、これも「自分だけの蟻」を描いたら、楽しいだろうなって思いました。



【4冊目】『いちにち』

【オススメ度】× 子どもには向かない、大人向けの絵本だと思います

 「とんだ鬱展開、トラウマものじゃん!」
 というのが、この絵本を読んで浮かんだ、最初の感想。

 金魚鉢の魚が少し不思議な夢の世界を旅します。

 それだけならいいのですが、魚が金魚鉢の外へFly awayしてしまうオチが、子ども向けではないと思います。
 まぁ、わたしの主観ですが。

 Fly awayの前段に、「会いたい魚がいる」という文と宇宙へ行くシーンもあります。

 で、Fly awayの後に、対面している二匹の魚でこの絵本は終わります。

 「死」を強く連想させる展開で、「ちょっと……」と思ってしまいました。

 そのまま解釈するなら、「空想の世界を旅するしかない金魚鉢の魚が、先に逝った魚を追いかけて自殺する」というストーリーにしか思えないからです。

 Fly awayの前で終わっていたら。
 「この魚さんは明日どんな旅をするんだろうね」と子どもと想像を膨らませたり。
 情緒がある程度発達している子となら「金魚鉢の中に閉じ込められているのは、ちょっとかわいそうだよね」と生き物を飼う是非という部分に話を膨らませたりできると思うんですが……。

 絵本の世界を一緒に旅した、感情移入していた魚さんが仄めかしとはいえ亡くなってしまうていうのは、ちょっと……。
 魚が金魚鉢から飛び出したら生きていけないっていうのは、子どもでもわかると思うし……。

 「今日も、あの魚さんはいろんな世界を旅している」というのが、子どもの情緒安定に少なからず貢献すると思うので。

 例えばだけど、アンパンマンは今日もあの世界をパトロールして困っている人を助けているだろうし、かいけつゾロリはイシシとノシシといたずらしながら旅しているだろうし。
 そういう、「いつも通り、彼らはこうしている」というのが大事だと思うんですよ。

 ですので、あんまりオススメできない一冊です



【5冊目】『きみは どこから やってきた? 宇宙誕生からはじまる いのちのものがたり』

【オススメ度】◎ 宇宙史を絵本にした決定版

 「宇宙の始まり」から「地球の誕生」「生命の誕生」、そして「いま、生きているあなた」まで、宇宙史を子ども向けに説明した一冊

 絵も可愛いフォント系なのですが、それでもちゃんと科学の基礎は押さえています。

 分子の誕生も、「つぶ」という言葉を用いながらちゃんと解説している。

 分子を学ぶのって、カリキュラム的には中学生の化学かな?

 読んだ当初は分からなくても、後々「あー! これ、分子のことか!」ってなったりしそう。
 何度も何度も読む、お気に入りの一冊になっていたらなおさら。

 「いいな、これ。子ども時代に出会いたかったな」と思った一冊でした。



 絵本も。
 読書の選択肢に入れてみませんか?

 皆様の読書ライフがより充実することを祈って。

 

 



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