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【単巻5冊読書感想⑨】『地面師たち』『ヒトデとクモヒトデ 謎の☆形動物』『時計じかけのオレンジ』『宇宙の春』『ノラネコの研究』

 どもー。

 前回から時間が空いた、とも思いきやそうでもないですね笑
 それだけ、濃い読書が多かったんだと思います。

 さて、5冊の感想にうつる前に蛇足をば。
 今回は図書館本が多いんですが、他の人の貸出レシートが挟まってたんですよね。

 じっくり見ますよね笑

 絵を描く方らしい。わたしも。なんか親近感。こんなガチめのイラスト教本が地元図書館にあるなんて初めて知った。今度借りよう。ていうか、この方、わたしより良さげなタイトルを借りてる。リサーチ能力高いぞ。
 それだけではなくて他のジャンルの本も借りてて興味に幅があるらしい。話してみたら楽しそう。
 小説のタイトルは絶対に趣味が合うからこれは絶対に借りてみる。なんて。

 いやー……お会いしてみたい。

 某有料図書館の出会うサービス、どうかと思ったけど、アリといえばアリなんだろうな。
 でも、連絡先を書かれた紙を挟んで、それが別の貸出者が通勤途中で落とすとか、そういうリスクはやっぱりちゃんと対策しないといけんよね、あのサービス。

 え?
 見ないですか、他の人の貸出レシート。まぁ、個人情報っちゃ個人情報なんですけどね。だから、実際のタイトルとか出さんようにしなあかん。
 いや、いつも「個人情報だけどなー」と細目でしかししっかりと貸出レシート見ても、「うーん、趣味合わないな」ってのが多いんですけど、今回の方は「うわー話し合いそう」って思ったのでつい。

 まぁ、あるあるのつもりで書いたけど、ストーカーくさくなってしまってどう締めたらいいかわからなくなったところで。

 今回の5冊感想、どぞー。



【1冊目】他人の土地を、億で売る『地面師たち』

※このタイトルはKindle Unlimited対象タイトルではありません。

 高木彬光さんの『白昼の死角』が面白かったんですよね。これは、手形詐欺のお話で、現代版で似たような話が読みたい!
 ということで、読みたい本リストに入っていた犯罪小説を読みました。

 面白い!

 面白かったです!

 バランスの良いストーリーだった。

 地主を装って多額の金で土地を売る、地面師。
 天才地面師が率いるチームは、何十億の仕事に乗り出すが……。

 というお話。

 面白かった。

 これどこ出版? と思ったら集英社。

 集英社さんはあんまり縁がないんですよね。
 ラノベの集英社スーパーダッシュ文庫といっても『戦う司書』シリーズしか記憶にない……。

 この前読んだ、集英社オレンジ文庫の『Bの戦場』シリーズが超面白かったんですよね。
 一、二の大手だもんなぁ……。でも、集英社スーパーダッシュ文庫ってラノベの中でもマイナーだし、ラノベから読書地図作って来ているわたしには無縁だったのも納得。 

 これから、もうちょっと意識的に読んでみようかなー、と。

 だけど、Kindle Unlimited、集英社スーパーダッシュ文庫の数巻以外対象じゃないんですよねー。
 まだ雑誌が売れてるんですかね。だからこその強気?
 岩波書店に早川書房も参入してきてるから、集英社も参入してほしいなー。



【2冊目】ヒトデ触りたいんです! 『ヒトデとクモヒトデ 謎の☆形動物』

※このタイトルはKindle Unlimited対象タイトルではありません。

 あんまり理解されないんですけど、ヒトデを触りたいんですよ。

 犬の肉球もちもち、みたいなレベルの癒しなんですけど、あんまりわかってもらえない。

 そういう水族館に行けば触れるんですけど、「ヒトデ 触れる 水族館」で検索してるのわたしぐらいでしょうね。

 いや、触りたいの

 という欲求だけが高まって図書館からこんなタイトルを借りて来ましたよ。

 のっけから「磯に行けばいる」でテンションぶっ壊れてしまって、なかなか先を読むのが躊躇われる勢い。
 潮干狩りの時期だから、今からがシーズンだよね?

 ヤバい毒ありの生き物もいるみたいだし、ちょっと準備が必要というか、そういう参加型のやつに参加してみた方がいいのかな。

 ヒトデの生態を浅く一通り。というか、まだまだ謎が多いみたい。

 


【3冊目】『時計じかけのオレンジ』

※このタイトルはKindle Unlimited対象タイトルではありません。

 Kindle電子書籍化してないと表紙ポップが出ないんですよねー……。

 これもあれ、ビブリアから。でも、きっかけで前から読みたい本リストには入ってた気がする。

 なんか最近、犯罪小説多めですね。
 しかし、まぁ、なんというか爽快感があって面白いんだ、これが。

 これはなんだろう。犯罪小説ってくくりでもないかも
 わたし的には、『ダレン・シャン』とか『バーティミアス』とかそのあたりの一人称語りのタイトルを思い出しましたね。
 あそこらへんの読み口に似ているけど、やっぱりバイオレンス入ってるので、ちょいノワール気味な大人向け児童小説って感じ(大人向け児童小説ってなんだ笑)

 「昔はヤンチャした」のヤンチャが行き過ぎてる、近未来のクラシック音楽好き少年が大人になるまでの物語。
 児童小説読んでたあのころの没入感をまた体験できる良作でした。

 でも、君、娘でもできてみーや、ヤバいキレる大人になるで笑
 ローレンス・ブロックの殺し屋ケラーさんだって、結婚した時に引退したけど不景気の煽りで殺し屋再開してたし。
 娘と妻のために昔のヤンチャを再発させる第2巻が読みたい。

「よう、これからどうする?」
 閉じた瞼の裏にちらつく、黒ずくめの最高な格好をした十代のおれが問いかけてきた。確かに結婚して娘もできちまったおれは、デングのあるところからもらってきてポケットを満たすなんてことはやめちまった。でも、その代わりに、たまたま知ってしまった秘密とかそういうもので汚いお金を稼いで、庭付き一戸建てやホームパーティや旅行や理想の家庭に必要な諸々を賄ってたってわけだ。
 おれは穴だらけになった床に伸びていた。四年前、よちよち歩きをし始めた娘のために敷いたふかふかの絨毯は見る影もなくなっている。何が起こったかだって。かつてのおれみたいなハラショーな青少年たちが、やってきて妻と娘を連れ去った。ついでに、おれをノックアウトして。おれたち家族は別に馬鹿みたいに彼らを迎え入れたわけじゃない。でも、奴らは火炎放射とかなんとか黒光をする武器を持ってたんだ。
 確かに、今や昔、おれを時計仕掛けのオレンジにしちまった政府の奴らをゆすりすぎたのかもしれない。しかし、まぁ、おれにも許せる一線と許せない一線というあの頃持ち合わせてなかったものがもはやできてしまってる。奴らは事をし損じた。ちょっと強くおれを蹴って、偶然殺してしまう、ってことをしなかったんだからな。
 起き上がる気力を探して瞑った瞼の裏から、またあの頃のおれが問いかけてくる。
 答えは簡単。ハラショーにイカした暴力の世界に逆戻り、ってわけだ。ポケットを満たすためじゃなくて、今度は妻と娘を取り戻すために戦わなきゃいけない。というわけで、〈みなさまのつつましき語り手〉にまた付き合ってくれるよな?

海星梨の妄想

 みたいな始まり方をする2巻が読みたいんですが!?
 あ、ちなみに上の文章は即席即興です。制作時間15分くらい。

 まぁ、こんなの実際にあったら、「映画シリーズ2は面白くない」みたいなアレになるんでしょうが。

 でも、読みたいでしょ!?
 と、この記事の読者に何人、この本を既読の方がいるかもわからないのに聞いてしまいながら。



【4冊目】『宇宙の春』

※このタイトルはKindle Unlimited対象タイトルではありません。

 ケン・リュウさんもはや三冊目だから、目新しいというか、興奮する感じの読書にはならないんだろうなぁと思ってた。

 いや。

 舐めてた!!!

 さすがですわー……。
 女性三人が戦うファンタジー「灰色の兎、真紅の牝馬、漆黒の豹」とかはもはや長編で読みたい! いや、長編シリーズで読みたい!

 「充実した時間」で、SFギークのスター・ウォーズネタに、注釈いれちゃう翻訳家さんに一番ニコニコしてしまった。
 好き好き好き。
 感性合う翻訳家さんで嬉しい。古沢嘉通(ふるさわよしみち)さんね。覚えておこーと。

 「マクスウェルの悪魔」とか、WW2の日本が舞台なんですが、こんなの書ける日本人作家いるか!?
 いないでしょう、これ!?
 というか、当時の、アメリカで行われた日系アメリカ人強制収容とかあんまり知られてない気がする。

 しかも、沖縄に移れば、ユタが出てくる。えええー、いや、翻訳家さんパワーもあるだろうけど、よくちゃんと調べてんね!? あんまり詳しくないからアレだけど、読んでて違和感なかったし。
 あれよ、WW2時代の日本軍関連のオカルト話の中には「マジにゾンビみたいな死なない兵士を作ろうとしてた」とか「マジに呪詛してた」とか色々あるんだけど。
 そういうのを生かすってそういう話を集めたというか調べたわけで、すご!? みたいな驚きがある。
 しかもしかも。そこにちゃんと、科学を効かしたSFの味付けがしてある。

 いやー。さすがですわ。

 「歴史を終わらせた男––––ドキュメンタリー」の感想は……うーん、ネタバレになるのでやめておきます。
 読書メーターには書いたので、それで満足かなー(吐き出さないと辛くなるのでどこかに書き込みさせてくださいな)。

 ケン・リュウに外れなし! って事ですね……(しみじみ)。
 他の短編集も読まなきゃ。

 みなさまもぜひご一読あれ~。



【5冊目】ノラネコの研究ってなに? 絵本『ノラネコの研究』

※このタイトルはKindle Unlimited対象タイトルではありません。

 うーん。

 物足りなかった。

 いや、このかた、一般向けの教養本書いてらっしゃらんのよね。
 岩波科学ライブラリーとかあたりで読みたいんだけど。なんとかなりませんか。

 この方じゃなかったかもしれないけど、ノラネコの研究を紹介するドキュメンタリーをチラッと見たことがある。
 メスネコを選ぶときに憐憫みたいな感情でちょっと可哀想な子を「俺が守るんだ」って感じで選んだオスネコ、みたいなシーンだけめちゃくちゃ記憶に残ってるんだよね。
 それ以来、探してるんだけど、あんまりTV見ないから、Youtubeで見たのか、何で見たのか、全くわからない。

 なんかドキュメンタリー観たくなってきたかも笑

 結構前にアマプラで見た実話ドラマ『メタノール』を思い出した。アルコール高いから、毒性の強い、一杯で失明するレベルのメタノールで密造酒を作る。そこから始まる悲劇。みたいな話。

 映像を見るのあんまりわたし適応してないからしないんだけど、だからといってやらないと成長しないしねぇ……。

 ちょっとアマプラで探してみよー。
 何かオススメあればコメントまでお願いします!

 と、また読書感想から逸脱してしまいましたが。

 それでは最後に。
 皆様の読書ライフの充実を祈って。

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