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サービスに高い値段をつけるコツは「需要そのもの」を作り出すこと


こんにちはおはなし屋なおとです。

今日はサービスの値段ってどうやって決まるの?っていうね テーマで話していきます。

僕はライフコーチとして自分のセッションサービスを販売して生計を立てて8年目になります。



■自分で作ったサービスへの値付けは結構難しい


サービスを作って売るっていうことは、自分のサービスに値段をつけるのも自分ということになります。

多くの人はサービスを売るっていうことすらしたことがないし、そもそも値段をつけようと思っても「何を基準に考えたらいいの?」「そもそも値段って何?」っていうところから始まってくると思うんですけどね。

実際に自分でサービスに値段をつけるっていうことをやったことがなくても、僕たちは購入者としてすでに値段がついたサービスっていうのを必ず手に取ってるわけなんですよね。


■どんな素人でも購入者としてはプロである


日常から口に入れる食用品、スーパーで買うときの値段。野菜、お肉、すべて誰かが決めたもので、あなたがそれをお金を出して購入しているということは、その値段に対してあなたが納得をしたから取引が成立したと。そういうことになります。

何が言いたいかというとですね、自分がいざ個人でサービスをつくって値段をつけるってなると何をしていいか分かんないって思うかもしれないけど、身近に値段がついているものを買うっていう経験はしたことがない人は絶対に一人もいないはずです。

サービスの値段っていうのはね、 あなたが知らないだけで誰かがつけたものであるっていうことですね。

僕は読者やクライアントさんたちに「別に自分が価値だと思う金額をつけたらいいんですよ」ということをね伝えさせてもらってるんですけど、どうしても自分でサービスをつくったことがない人は、値段をつけるっていうところで「うーん」とうなってこけちゃうわけです。

こけるって具体的にどういうことかっていうと、極端に安い価格をつけてしまったり、逆に自分が提供できると思っている価値よりも高い値段をつけてしまって困る人っていうのはあんまり見たことがないんだけど、高すぎる値段をつけてしまったりですね。

とにかくサービスにはある程度の適正価格っていうものが存在しますと。

じゃあ自分の知識とか経験とかが浅い人は高い値段で買ってもらえないのか?と言われるとそうではなくて。

この適正価格っていうのは、自分の技術とか提供するサービスの質だけで変化するものではないっていうことを今日は頭に入れてほしいんですよね。



■季節で旅館の料金が変化するのはなぜ?


これちょっと僕の話なんですけど、3月12日、明日が31歳の誕生日でして。

うちの奥さんがね、せっかく誕生日だから旅行でも連れて行ってあげたいなって言ってくれてて、今いろいろ旅行先を調べてくれてるんです。

ホテルとか旅館をね 調べてくれてて今ちょうどですね 3月で旅行シーズンなんですね。春のね。ハイシーズンなわけですよ。

だからホテルとか旅館ってどこもめちゃめちゃ高いんですね。

でも実際、旅館の料金が上がるからといって受けられるサービスが良くなるかって言うと。そんなことないわけですよ。

ほとんどの人は「ハイシーズンだから高いのは当たり前だよね」って考えると思うんですけど、じゃあなんで高いかっていうところを考えたことある人ってあんまりいないと思うんですよね。

例えばね、1人2万円で泊まれる旅館があったとして、ハイシーズンには3万円になります。これ値段1.5倍になってるじゃないですか。

でも じゃあ2万円で泊まれる旅館に3万円で泊まったら、1.5倍何かしらの付加価値がつくのかと言われるとそうではないですよね。

旅館側が提供するサービスの「いつもの日常と違う生活を提供する」っていう意味では、ハイシーズンだろうとそうではないシーズンだろうと変わらないわけです。

じゃあなんで値段高いの?っていう話ですね、結論として需要の問題なんですよ。


■需要が高いものは値段も高くなる


シンプルに春なんでみんな旅行したくなるし、特に卒業旅行とかそういうシーズンでありますから。旅行に行きたい人が増えるんですね。

旅行に行きたい人が増えるから値段高くしても売れるんです。いわゆる繁忙期と言われる時期です。

冷静に考えてみてください。3万円の旅館にハイシーズン泊まったとして、人がいっぱいいるわけだから「ゆっくりしたい」っていう人に関しては、「他のお客さんって多いのと少ないのとどっちがいいの?」って言われたら、少ない方がいいじゃないですか。ゆっくりしたいわけだから。

そう考えると値段は高いのに快適さはハイシーズンの方が下がると。そういうことが起こるんですね。

じゃあこの上がった値段何なの?っていうのが『需要』です。

サービスの価格っていうのは需要と供給で決まりますと。

ハイシーズンだろうがそうではないシーズンだろうが、旅館が提供できる部屋数って同じですよね。

だけど春休みの期間であったり夏休みとか、年末年始とかもそうですね。 泊まりたいっていう人が多くなるので、供給数が変わってないのに対して需要が増える。

これは値段が上がってくるっていうのは想像しやすいと思うんですよね。

別にサービスとしては変わらないですよ。価値は変わらない。じゃあこれを僕たち個人でサービスを作る人間がどう理解したらいいかっていうと。


■需要を追わねば売上が死に、需要を追えば精神が死ぬ…さて、どうする?


まずあなたがサービスを作るときにですね、そのサービスにどれだけの人が欲しいと思ってるかっていうのを考えなきゃいけないんですよ。

みんなこの需要とかそういうものを考えずに「私の考えた最強のサービス!」みたいなふうに、自分の想像の中だけで作っちゃうんだけど。

もちろん売れることもあるんだけどね、ただ需要っていうものが自分のサービスの価格にものすごく反映されてくるんです。

需要を考えないサービスっていうのは売れないことも多い。

需要があるサービスを作れば売れるんだけれど、だからといって僕たち個人は提供できるサービスの人数に限りがあるので、ある程度の価格で販売しないとビジネスとしては成り立たないとこういう前提がありますね。

僕はコーチングっていう分野でやらせてもらってるんで、コーチングに関してはですけど、そもそもコーチングの需要ってほぼないに等しいです。

コーチングってみんな知らないし、「人と話すとか話し聞いてもらうことにお金払わなきゃいけないの?」っていうような価値観からスタートするので お客さんっていうのはね。

コーチング欲しいって人ってそもそもほとんどいないわけですよ。需要ゼロのところから始まると。

特に個人でサービスを作るってなったら、誰が提供しても同じコーチングってことはないでしょうから、サービスを売り始めるってなったら基本的にその時点で需要ってゼロなんですね。

供給できるのはあなたが活動できる時間で、対応できる人数ってなってくると、月に10人に対応できるとしたら、供給10に対して需要は0なんですね。

そして多くの人は需要が0だから、売れていないという事実に対して「自分の技術が足りないからだ」とか「能力が足んないからだ」とか考えちゃう。

売れてはいるんだけど値段が低いのは「自分の価値が足りないからだ」っていうふうに考えてしまうんですけれども、実際それってそうではなくて。


■需要がないなら、需要を作ればいいじゃない


そもそも需要がないんで、需要を作り出さなければいけないんですね。

裏を返せば、どんなサービスだって需要さえあれば、あなたのサービスを欲しいっていう人がいればですね、あなたの提供できる価値とかクオリティの高さに関係なく、値段を高く設定することってのは可能なんですよ。

もちろんこれは価格設定のお話になるので、「需要があれば価値が低いサービスを提供してもよい」という話ではないですよ。決してね。

だけどその需要を作るっていうことを考えない限りは、適切な値段ってつけられないよねっていうことが今日お話ししたいことです。


■必ずしも「サービスの品質=値段」ではない


旅館が提供するサービスはハイシーズンだろうとそうじゃない時期だろうと同じなのにも関わらず、なんで値段高いの?って言うと欲しい人がたくさんいるから。

むしろ旅館とかそういうところってハイシーズンの方が従業員の方も忙しくて物理的にサポートが手薄くなっちゃったりする。

シーズンオフの方が値段安いのにサービスが手厚かったりするんですよね。

でも値段高いじゃないですか。これって「高いサービスイコール品質が高い 」っていうふうに思い込んでる人は違和感しかないですよね。

なんで値段高いのにサービスの品質が下がるんだ?!みたいな。

これが今日僕が言いたいことで、必ずしもサービスの値段っていうのは品質とイコールではないっていうことですね。

価格は需要と供給で決まりますと。


■あなたしか満たせない需要を発掘すると…?


コーチング起業をする上ではですね、そもそも需要がないものをサービスとして始めるので、まずは需要を生み出さなければいけないと。

でも裏を返せば、あなたが需要を生み出すということをすればですね、あなたが生み出した需要に対して供給できる人って、あなた一人じゃないですか。

「コーチングっていう分野でやりたいんだったらコーチングの人にならない方がいいよ」って以前の放送でも話しましたけど、これは本当に需要と供給の観点から見てもそうで。

コーチングってただでさえコーチング受けたいと思ってる人が少ない。みんな共通認識としてコーチングを知らないので。

にも関わらずそこでお客さん見つけたとて、他に提供できるコーチがたくさんいるので、そこで取り合いになっちゃって、もう値段下げるしか戦い方がなくなっちゃうんですね。

だからこの「コーチングを受けたい人を探すコーチングビジネス」で儲けることって無理なんですよ。

ただあなたが自分のサービスに対して1から需要を掘り出すことができればですね、あなたのサービスを欲しいという人が一人現れたときに、提供できる人があなたしかいない。

ってなるとこの需要と供給の観点で、あなた以外にその需要を満たせる人がいないのであれば、それでサービスっていうのは買われていくわけです。


■「徹底的にニッチを狙え」の真意


つまり今日お話している値付けの話なんですけど、自分のサービスの値段をつけるときに考えなくてはいけないのが、「自分がどれぐらい需要を掘り起こしてるか」っていうことですね。

何も人に働きかけをしていないのに自分のサービスを作って、それで価格を設定するっていうのは物理的に無理なんですね。

でも裏を返すと自分で需要を作ることができれば、あなたが作った需要に関してはあなたの提供できるサービスが全体のパイそのものになりますので、いくら値段を上げても成立しちゃうわけです。

もちろんコーチングっていうサービスが提供できる価値に限界があるので、「一人しか提供手段がないから1億円で売れるか?」って言われるとそれはまた別の話なんですけれども。

「値段を高く設定したければあなたが需要を掘り起こしてください」っていうのが今日の結論になります。

あなたが掘り起こした需要に対して提供できるのがあなた一人なのであれば、それはあなたの独壇場ができるよね。ニッチマーケットって言われたりします。

なんでニッチが売れるニッチが売れるっていう話を多くの発信者がするのかっていうと、ニッチっていうのはあなたが掘り起こした需要っていうことなんですね。


■あなたのお客さんは「あなたと話がしたい人」でいい



僕のお客さんって「コーチングを受けたい」とか「起業のサポートをして欲しい」のようなそういう需要がベースにはあるんですけれども、その上で「おはなし屋なおとと話してみたい」っていう需要がある人が僕のお客さんになってくださってるわけなんですよ。

起業のサポートしてくれる人はいっぱいいるんです。コーチングを提供してくれるコーチもいっぱいいるんです。ただおはなし屋なおとと話したいっていう需要を満たせる人って、この世に僕以外いないじゃないですか。

こうなってくるとですね僕のサービスが高単価でも買っていただける理由ってちょっと理解できるんじゃないかなと思うんですよ。

僕がなんで日頃からずっと情報発信をしてるのって、なんで無料で出してるのって言われたら需要を掘り起こしてるからですね。

どういう需要?って言うと「こいつおもろいな」「こいつと話したら私が持ってる悩み解決しそうだな」「こいつと一緒に話せたら自分が挑戦する時心強いだろうな」っていう需要。

「需要と供給っていうところでサービスの値段っていうのは決まっていますよ」っていうことが今日は伝えられたらいいかなと思います。


■同業他社をいかに早い段階で払い落とすか


自分のサービスの値段をつける時の適正価格って分からないと思うんですよ。分からないのが普通です。

なぜならそもそも需要っていうのは一人で考えて分かることじゃないからですね。

だからたとえあなたのサービスを僕が見せてもらったとしても、そのサービスの適切な値段がいくらっていうのは分からないんですよ。どれぐらいそのサービスを欲しがっている人がいるかが分からないので。

この内容だったらこのくらい欲しい人いるだろうなー、とかいうことは分かるんですけれども、実際に市場に投げてみないと分からないし、また高単価のサービスって投げただけで売れるものではないので、難しいところです。

高単価のサービス、それこそ1契約で30万円とか50万円とか100万円とかそういうサービスを売る時は、他に競合他社がいる状態ってもう絶対売れないんですよ。

なぜかというとその人が満たしたい感情を供給できる供給者が2人以上いるとですね、価格は安い方がいいじゃないですか。

ただあなたと出会うことで知った需要、「私はこの人と喋ってみたい」「この人のサポートを受けてみたい」「この人と一緒だったら未来切り開きそうだ」って思ったこの需要っていうのは、あなたしか満たせない。

あなたしか満たせない需要があるっていう状態になれば、サービスの値段っていうのは高くつけられる。

それだけ今日は覚えて帰っていただきたいと思います。

値段をつける際の参考にしてみてください。


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