絶景と温泉めがけていざ頂上へ 山形蔵王ヒルクライム(後編)
山形から秋の蔵王連峰を越えて仙台まで走ってきた話。後編は蔵王温泉をスタートして、蔵王の爆裂火口・エメラルド色の御釜を見学してから仙台まで。前編の記事はこちら。
山形~蔵王エコーライン~仙台 - Ride with GPS
1. 山形盆地を見渡しながらヒルクライム
蔵王温泉で癒やされた翌朝、いよいよ蔵王のてっぺんを目指して登っていきます。蔵王温泉はちょうど中腹ぐらいにあるので、だいたい800mほど登ればOKです。お手軽?
スキー場リフトの隙間から、山形の市街地が。
標高1000m地点に巨大看板が立っていました。
個人的には、細かいアップダウンがあるよりも登り一本調子の方が好きです。長大なヒルクライムの途中で下りになると「せっかく頑張って稼いだ標高が浪費されている!!」って気持ちになるので。
😊
雲海。
蔵王エコーラインのイチオシポイントは、「背が高い木々が少ない=常に見晴らしが良い」ところですね。同じぐらいの標高でも"走ってる最中はずっと森の中"みたいなことは多いので、見た目よりも標高が高いところを走っている感覚になります。
ちなみに4~5月は渋峠などと同じく道の両側に雪壁ができるらしいので、一度はその時期に走ってみたいですねー。
金色に染まった山形盆地。稲の収穫期だなと思いながら、最後の登りを仕留めます。
2. 火口にいただくエメラルド・御釜見学
頂上付近で宮城県に突入。
さて、ここで自転車を降りてリフトで頂上に向かいます。ヒルクライムとか辛いし、楽にリフトで登りたいじゃん?ということではなく、目的地である頂上まで舗装道路がつながってないんですね。(正確には、自動車専用道・蔵王ハイラインはあるんですが自転車はNG。)
登山道と往復750円のリフトの二択なので、当然リフトです。
ご丁寧にリフト乗り場の前にバイクラックがあるので使わせていただきました。若干盗難が不安になりますが、近くに(割と暇そうな)係の方が常に2~3人いるので大丈夫でしょう。
ヘルメットはサコッシュに入れて、リフト乗車。
これは楽。
頂上到着と同時にクマ注意の看板。大丈夫なのかと思いつつ、少し歩けば目的地に到着。目の前に御釜(おかま)が鎮座していました。
爆裂火口に水をたたえているその様子から「御釜」と呼ばれるそうです。
実際火山活動によって水温が上昇したり水の色が変わる(鉄が溶け出して赤味を帯びたりする)そうで、まさに釜ですね。
周囲からは湯気ならぬ雲が湧き出していました。
周囲はこんな感じの砂利道の登山道になっています。割と平坦なので、SPDシューズならなんとかなるレベル。実は蔵王温泉エリアからも繋がっていて、お手軽なハイキングコースになっているようです。
蔵王大権現、刈田嶺神社にお参り。
秋の山々。
絶景を堪能したところで、お昼が近かったので山頂レストハウスでランチタイムです。「蔵王御釜名物」と書かれていたメニューをチョイス。
釜カツ丼定食。まさかのダジャレ。年季の入った鉄釜とあわせて、得も言われぬ迫力があります。美味しかったです。
お腹を満たしたら再びリフトに乗って、蔵王エコーラインへ戻ります。このまま麓まで送っていってくれたら楽なのにな。
3. 仙台市街までひたすら爽快ダウンヒル
さて、ここからはひたすら下りが始まるのでサイクルジャケットを羽織って出発。ロードバイク乗って走ってると、暑すぎても寒すぎても命に関わるので大変です。特にダウンヒルは一歩間違えると、かなりいい確率で死にますからね。
ちょっと雲というか霧も出てきて嫌な感じなのでさっさと下ります。
走り屋の巣窟みたいな場所を抜けて。
遠刈田温泉近くの大鳥居に到着。
この付近には御釜で見た刈田嶺神社の"里宮"があり、遠刈田の温泉街を形成しています。今回の行程を日帰りで楽しむなら、ここで汗を流して帰宅とか良さそうですね。
そんな温泉街の近くでたまたま見つけた「名物とうふ はせがわ屋」さんで、縦横比が狂った豆乳ソフトをいただきました。優しい甘さ。
寄せ豆腐とか三角油揚げも美味しそうで、こういうお土産にしたいものを見つけた時はロードバイクなのが悔やまれますね…まあサコッシュさげて走れば良いんですが。液漏れが怖い。
このあたり一帯、ちょうど収穫だったらしく稲穂の海が美しかったです。
ひたすら下りを走って仙台到着。お疲れさまでした。
そして仙台駅からは1時間半で東京駅。早い。
今回のルートは脚力がある人なら普通に日帰りで楽しめちゃえますし、脚力に不安がある、もしくは急ぎたくない(温泉浸かりたい)人は蔵王温泉に宿泊することで楽に走れるという変幻自在ぶりが最高です。
新幹線輪行で楽しめるルートのお手本みたいなところなので、特に首都圏に住んでいる方には激推ししておきます。
ちなみに超有名ヒルクライム大会でもある蔵王ヒルクライムの開催地なので、イベントに興味がある人も要チェックです。大会では、普段走れない蔵王ハイラインも走ることができるそうです。
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