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毎日1曲『三種の神器』20220129 - Monster

作詞、作曲、歌唱、演奏、DTMを趣味や仕事にしている人に向けて書いています。毎日1曲、自分の頭の中で鳴った曲を取り上げて、僕の独断で『ヒット曲の三種の神器』と呼んでいる、世界のヒット曲に共通する不思議な法則を数値化して解説をしているコラムです。興味を惹かれたら『ヒット曲の三種の神器』の詳細についての過去記事もご覧ください。

今日の1曲

日付:2022年1月29日
タイトル:Monster
アーティスト:嵐

『三種の神器』度数

ヨナヌキメロディ度:0
弱起度:7
客観描写度:5
解説:
一聴すると構成が複雑そうですが、各パートの顔つきがはっきりしているので覚えやすく、歌うメンバー個々の声質が活かされていて安心して聴けます。なんとなく歌詞やリズムに乗せるメロディではなく、アレンジも含めて音楽的な主張がしっかりしているので、クラシックのような様式美があります。

ヨナヌキメロディ度は0、弱起度は7で、歌詞はリーダーの大野智さんが主演を務めたドラマと映画「怪物くん」の主題歌としておそらく書き下ろされていて、ホラーを想起させるフィクションの語り口調は、ダンスパフォーマンスとともに抜群のエンターテイメントです。主観、心情は描かずとも、設定が限定的なので客観描写度は5にしました。

マイケルジャクソンのスリラーの日本版、安心して楽しめるアトラクションです。今の日本でこういうエンターテイメントを表現できるアーティストは嵐以外にいなかったかもしれないと思うのであります。なんというか、かっこいいだけではできないのです。

コメント:
作曲のCHI-MEYさんとは、ある企画で対談をしたことがあって、NHK番組のキャラクターのイメージが強いですが、とてもナチュラルでサービス精神溢れる方です。自分の音楽の才能に自信を持っていて、でもそれが嫌味にならない不思議な魅力があります。

このコラムを書いていて気づくのですが、J-POPは世界に通用する文化なのに、日本カルチャーブームとか言われながらも海外での評価がなかなかついてきていないと感じます。ある大学生の方が書いたnoteの記事で、J-POPはチャート上では世界に通用していないが、アメリカのヒット曲ばかり流行っている諸国に比べて日本人はオリジナルがこれだけ充実しているから恵まれている、という解釈に妙に納得しました。

CHI-MEYさんのような若い才能が、いつかの「上を向いて歩こう」のように日本の音楽を世界に通用させてくれることを期待するのであります。

各種リンク

嵐 - Monster [Official Music Video]
Monster (嵐の曲) - Wikipedia

※CHI-MEY氏と対談したYoutube番組
週刊タクミキティ #2 ゲスト:CHI-MEY
週刊タクミキティ #3 ゲスト:CHI-MEY
週刊タクミキティ #4 ゲスト:CHI-MEY

『ヒット曲の三種の神器』解説記事

大平太一流 作詞作曲の必殺技『ヒット曲の三種の神器』解説記事です、是非あわせて読んでみてください。
①ヨナヌキメロディ/なぜか覚えやすい音階の不思議
②弱起/インパクト大!言葉やメロディが飛び込んでくる
③客観描写/具体的で無感情な描写が人の心に感動を生む

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