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#1 部下を成長へ導く、振り返り支援とは

こんにちは、経営学修士のやんぬです。
今回扱う論文のテーマは、「部下の育成」に関するものです。

良い学習支援とはどういったものか

マネージャーの役割の一つに部下の育成があると思います。

機会を与え、振り返りを行い、できる事は継続、出来ない事は改善する。
いわゆるPDCAというものですね。今回の論文は、
「マネージャーは部下のPDCAサイクルをどう支援するべきか」
と言い換えることもできるでしょう。
今回の論文では主に3つの観点から分析を行っています。

では、順を追って説明していきましょう。


其の壱:成長支援の準備

つまりは、「支援できる環境を整えること」と言えます。
言い換えるならば、部下に心理的安心感を与えることです。
調査によると、優秀なマネージャーは

・失敗を許容してもいい、責任は自分が取るといった内容を言葉で伝える
・部下に声をかけ、どんなキャリアを望んでいるかを把握する

永田(2021)「リフレクションを中心とした経験学習支援-マネジャーによる部下育成行動の質的分析-」『日本労務学会誌』22巻1号、pp.11-13

ということが明らかになりました。

其の弐:仕事のアサインメント

重要なのは、「ストレッチ経験を与える事」だと言えます。
調査によると優秀なマネージャーは

・優秀な部下に対して
限界を超える課題を与え、成長機会を与えている

・伸び悩んでいる部下に対して
頑張ればできる課題を与え、自信を与えている

永田(2021)「リフレクションを中心とした経験学習支援-マネジャーによる部下育成行動の質的分析-」『日本労務学会誌』22巻1号、pp.13

ということが明らかになりました。それに加え、ただ与えるだけでなく
成長して欲しいという期待を伝えることで、心理的障壁を取り除いている
ことも明らかになりました。

其の参:リフレクション支援

ここで重要なのは「安易に答えを教えたりサポートしすぎないこと」です。
調査によると、優秀なマネージャーは

まず事実を確認し、起こったことに対して問いかけやヒントを与えている
部下自身が仕事のプロセスを考えることを促している

永田(2021)「リフレクションを中心とした経験学習支援-マネジャーによる部下育成行動の質的分析-」『日本労務学会誌』22巻1号、pp.13-14

ということが明らかになりました。


良い学習支援が、経験による価値を増幅させる

いかがだったでしょうか。こういった観点を持って上司の方と会話をすると、新たな気づきがあるかもしれませんね。

私が将来、部下を持った際には是非実践してみたいものです。


参考文献
永田(2021)「リフレクションを中心とした経験学習支援-マネジャーによる部下育成行動の質的分析-」『日本労務学会誌』22巻1号、pp.4-pp.19。


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