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丁寧じゃなくていい心地よい暮らし

数年前から雑誌やSNSで「丁寧な暮らし」が取り上げられている。私なりの解釈だが「丁寧な暮らし」とは、持ち物や食べ物の素材にこだわり、日常生活と向き合って手間や時間をかけて過ごすことだと思う。

休職する前から、インドア派な私は「#丁寧な暮らし」に憧れていたが、時間がなく、なかなか実践できずにいた。

丁寧な暮らしといえば、「手作り」。最近は料理で精神統一(?)を図っているので、以前から興味があった「ぬか漬け」を始めた。といっても、漬物知識ゼロの初心者なので、無印良品で「発酵ぬかどこ」を買った。

https://www.muji.com/jp/ja/store/cmdty/section/S3000601

無印良品。偏見かもしれないが、「丁寧な暮らし」や「ミニマリスト」が愛用していそうなお店だ。洗練された媚びないデザインが結構好きだ。シンプルおしゃれさん御用達のお店に、まさかの糠床。田舎のおばあちゃんの知恵袋と共存できるとはかなり驚きだ。

「丁寧な暮らし」に憧れを抱く半面、飽き性のズボラな性格も持つ私にとって、1,000円以下で毎日手入れをしなくてもよく、チャック付き袋の中で完結できるというのは大変ありがたい。野菜を突っ込んだついでに軽く混ぜて終わり。そして、臭いが充満しないのもよい。糠だから肌にも良いのだろうか。ちゃんと続けられれば、将来的に右手だけ-5歳肌かもしれない。

初回の大根漬けはやや酸味が強かった。これからいろいろな野菜を付けて、マイルドな糠床になることを期待したい。糠床も育てがいがある。

糠床のほかに、観葉植物や花を生けた。花といっても2~3週間に一度、一輪挿しに生けるたった一本だ。でも、自分だけのために買う花は買った瞬間のときめきがいい。今回は何色にしよう。300円弱の課金ならスタバより安い。スタバは注文時に緊張するため、滅多に行かないのだが…。脱線したが、たった一本の花を抱える帰り道が愛おしい。部屋を明るくしてくれるアイドルの邪魔をしないよう、机の上に無駄な書類を出しっぱなしにしなくなった。片付けのきっかけにもなっているようだ。毎日水を取り替えても、花はしばらくして元気がなくなる。その儚さから、当たり前の事だが、花も生きていることを感じる。

ここまで「丁寧な暮らし」を語ったが、元来の私はズボラ人間。「丁寧な暮らし」の模範生には絶対になれない。職場では「お弁当を作ってえらい」や「味噌を作ってそう(?)」などと言われるが、お弁当作りの達成感と節約、あとは和食が好きだからだ。それと大声では言えないが、会食中のプライベートに踏み込んだ会話が苦手というのも少しある。職場の人と友人は別のカテゴリに分類してしまうので。

「丁寧な暮らし」模範生にはなれないし、正直なりたくもない。和食は好きだが、脂っこい食事を胃腸が受け付けないだけで、たまに食べるカップラーメンの味は結構好きだ。ジャンキーは美味い!自宅でする映画鑑賞中のポップコーンやポテトチップスもワクワクする。詳しくないが、ポテチはプリングルスのサワークリーム&オニオンが好きだ。

「丁寧な暮らし」に憧れたのはきっと、穏やかだから。いつからか気性も穏やかになり、草食動物、農耕民族になった。(群れを成すのはあまり好きではないが、できなくはない。)
穏やかな暮らしは丁寧な暮らしとイコールではない。手間をかける時間や心の余裕がなければ、丁寧な暮らしはきっと続けられない。

だから私は「心地よい暮らし」をしたい。糠漬けも、花を生けることも、たまにカップラーメンをかきこむことも、心地よい。手間をかけることも好きだが、手を抜きたいときはとことん手を抜きたい。そのとき私が「心地よい」「丁度いい」と感じられれば全て良しなのだ。私とは正反対の「旅行が好き」「フェスで飛び跳ねたい」「仲間との飲み会が楽しい」と考える人にとっても、それが「心地よい」のであれば、それもいい。「心地よい暮らし」、万歳!!

そろそろ復職を考える時期に差し掛かり、自分でも見失っていた「好きなこと」「やりたいこと」「得意なこと」を探すためにいろいろな角度から考えている今日この頃。甘ったれかもしれないが、「心地よい暮らし」がしたい。そのためにどうすべきか、また踏み込んで考えてみようと思う。

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