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2022年上半期の音楽活動を振り返る

去年の6月頃から楽曲制作をメインの活動にしてきて、1年経ちました。

なので最近はほとんどPCに向かってるのが音楽活動みたいな状態なんですが、それでもまあまあ色々なことをしました。

コンポーザーとして

楽曲制作で案件をいただけるようになった

自分の個人的な作品ではなく、依頼を受けて楽曲を制作する活動を僕は「コンポーザーとしての活動」と呼んでるんですが、

昨年末頃にある音楽制作会社さんからクリエイター契約の話をいただいて、その中で企業からの制作案件を受けていました。

詳細は公開しないで、という案件なのであまり詳しいことは言えないのと、曲を自分で公開することもできないんですが、EDMを5曲ほど作らせていただきました。

ベース弾きとしてクライアントを持つ、という経験はよくあったんですが、曲を作る、という中では初めてで、納品の仕様も特殊だし、納期もそれなりにタイトで、納品できたのが納期日の前日23時50分だったりしてまあまあ大変でした。

あとはココナラで初めて個人の方から作曲依頼を受けたり、それもゴーストライター案件だったので詳細言えないんですが…。

初めて作曲でお金をいただけたのは嬉しいし、やってよかったなとは思うんですが、どちらも技術提供的な案件で実績としては非公開なものなので、その点ちょっと寂しかったですね。

Audiostock10ヶ月目

それ以外ではAudiostockへ提供する曲を作ってました。
以前はAudiostockやってみた感想シリーズなnoteも出してたんですが、

分析方法考えてみたとは言ったものの、曲数も少ないからあんまり傾向的なものも見えづらく、「なんでこれがそんなにDLされるの?」という曲も相変わらずあったりと、前ほどはガッツリやらなくなってきました。

次の8月あたりで僕のAudiostock活動1周年になるんですが、現時点で効果があるなと思っているのは、

  • LUFSでいうと-12以上を狙って上げたものほど聴かれやすい

  • アップテンポな曲、かつタイトルにそれが分かるものを書くと初動の再生数の伸び方が明らかに他と違う、つまり聴かれやすい。(そして売れやすい)

  • 反対に聴かせものなローテンポで静かなものほど聴かれにくい(そして売れにくい)

  • Audiostock内で、自分のアーティスト名で検索すると曲が(Audiostockのアルゴリズムで)評価されている順に並ぶようで、その中で上位に来てる曲は聴かれる売れるスパイラルに入る

  • 個別購入は効果音、SEものが中心、なのでファンファーレとか汎用性の高いジングルは多く作れる人は売上的には有利

この辺りは自分のやっている範囲での手応えとしてあって、アップテンポな曲、ジングルが売れる、と言う傾向から、やっぱりYouTuberやその動画編集者が購入してくるのかなという気はしてます。

とはいえ、誰が買ったのか、そして本当に使われているのかも分からないので、Audiostockは正直そこまでコミットしたい気に今はなれず、今後もボチボチやっていこうかなというスタンスに切り替えてます。

ただ、Audiostockが意味なかったとか全然そんなことはなく、多くはないながらも毎月売上は上がっていってるし、何より企業案件をいただいた制作会社の方はAudiostockに上がってる曲を聴いて僕にお声かけしてくれたそうなので、

ワンチャンス狙っていくという意味では、やり続けてる、出し続けている状態をキープするのは必要だと思います。今のAudiostockは「曲作れる人」が集まってる場所で、国内では比較的大きいプラットフォームになってますからね。

ソロアーティストとして

アルバム「Enigmatica」のリリース

上半期最大のトピックはこれで、

昔出したアルバム以上に充実した内容のものが作れてよかったと思える作品になりました。

ただ、作品を出してしまうとすぐに反省点が見つかってしまうのが自分の性分で、

エピック+ロック+EDMという音楽性はアルバム全体で表現できたものの、もっとエピックとEDMとロック要素を1曲の中でブレンドしたいなあだったりとか、もっと非現実的な、ファンタジーな雰囲気出したいなあだったり、際限なく欲が出てくるので、今後試していきたいことが増えた側面もあります。

ベースプレイヤーとして

今年に入って以降、正直言ってもうベース弾きとしてのochiは開店休業状態なんですが、1件だけライブサポートの依頼をいただいて5月にライブに出ました。

いまだにライブハウスシーンは制限もあるし、お客さんも呼びづらいし、という中ではありましたが、まあ、ステージっていつ立っても特別な感じしますね。

10年くらいベース弾いてきて、わざわざベースプレイヤーと名乗るくらいなんですが、今はそれより、アレンジに必要な他の楽器のことを知らないと、という気持ちの方が強くてベースという楽器にそれほど執着がなくなってきました。

下半期以降やりたいこと

ライブラリーミュージックへの楽曲提供

ライブラリーミュージックという業態があって、楽曲をプールしておいてTVやYouTubeで利用してもらってその使用料をいただいて収益になる、というモデルなんですが、先に書いた会社さんとは別の、そのライブラリーミュージックを運営している会社さんに自分の曲を聴いてもらったら「うちのライブラリへ楽曲提供をお願いします」というお話をいただきました。

というわけで、今はその制作をひたすらやっています。
ちゃんと仕事な案件だし、アウトプットなしで詳細話すの好きじゃないので、正式にリリースされたらまた紹介したいんですが、音楽的なジャンル指定もなく、納期のようなものもないので、結構自分のペースで進められそうでよかったなと思ってます。

追記:リリースしました↓


歌ものソロプロジェクトの立ち上げ

元々インストバンドをやっていた、ということもあって、自分の作品はインストが多い方だったんですが、インスト楽曲は↑で書いたライブラリーミュージックに出す、という捌け口が出来たので、インストを今後自分の作品としてアルバムのような形で出すことは多分ないかなと思っています。

というか、これまでリリースしてきた印象として、ぶっちゃけるとインストってやっぱり聴かれないんですよね。

これまで出してきた楽曲の中でも歌の方が反応はいいし、繰り返し聴いてもらえてるしで、

一方、インスト楽曲が一番輝く瞬間って、何らかのコンテンツと紐づいた時なんですよね。ゲーム然り、アニメ然り、映画のテーマ曲然りで、主に視覚的なコンテンツとの相乗効果で作る体験がインスト楽曲の真の評価だと思うのです。(前にもそんな話をしたような↓)

そういう意味でも映像に使ってもらえる可能性が高いライブラリーミュージックへインストを出しつつ、自分の個人的にやりたい音楽は、やっぱり歌でやろうと思いました。

やっぱり、歌が入った時の分かりやすさ、伝わるパワーは違うし、インストでそれと同じようにしようとするとなかなか難易度高いものがあります。

特にEDM界は曲を作った人=プロデューサーの名義にフィーチャリングボーカルがついて、という形式が一般的だし、そういうノリで、普段は映像用のインスト音楽を作りつつも歌ものもやる側面を持つような作家になりたいのです。

これまではochiの名義で出していましたが、Enigmaticaを最後にochiとしてのソロ作品リリース活動は終了で(楽曲提供したインストものがochi名義で出ることは今後もあるんですが)、

ゲストボーカルを交えたソロプロジェクトということで、別の名義を立ててやり、このプロジェクトの楽曲で海外のプレイリストに載るのをまずは目標にしてやっていきたいと思います。

音楽やるの辛い

音を楽しむから音楽、とはよく言いますが、個人的には音楽作ってる間はあまり楽しくはなく、作曲の最初のきっかけが上手く出ずに悩む、アレンジで悩む、音の選びで悩む、ミックスして翌日聴いて微妙なところに悩む、という繰り返しが、この1年でした。

逆に、昔のバンド時代を振り返ると、ぶっちゃけぬるくやってたんだな、とも思います。もちろんバンドの中でああでもないこうでもないという議論と試行錯誤はありましたが、今ほど苦しみながら作ったことってそんなになく、「まあ、ゆっくりやろうや」みたいなノリがあったように思います。今は一人になっているものの全くそんなぬるいノリはなく、自分に足りないものを毎日突きつけられるような感覚で曲作ってます。

じゃ「辛いならやらなきゃいいのに」ってなるんですが、僕が楽しいのはこの辛さの先にある、作品が完成して公開される瞬間という「やりきったこと」なんですよね。

「とにかく完成させろ」というのはDTMやっている人が初心者によく言うアドバイスですが、本当にそのとおりだと思っていて、「やりきったか」と「やりきらずに途中でやめたか」では確実に得るものが違います。

この「やりきったから得たものがある」という手応えが、僕が感じる楽しさで、音楽をやってる意味でもあるような気がします。

実際、ベース弾いてた時も、発表の場がないスタジオだけのお遊びとか、内輪のサークルみたいなところではあまり達成感が感じられず、ベース弾き始めてすぐにオリジナルやってるバンドに入って月1でライブしたりしてました。

そういうプレッシャーに晒されて鍛えられる、というところに快感を感じる、…というのを書いてるうちに「俺ストイックだろ」的な意識高いアピールしてるような気がしてきたのでもうやめます。

とにかく、そんな「やりきった先の達成感」という楽しみを目指してひたすら作っていきたいです。

ちなみに、Enigmaticaに入っている「Re:boot」という曲は、ここで話したような「音楽辛い」という自分の気持ちから出来た曲だったりします。よかったら最後に聴いていってください(宣伝)

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