見出し画像

2021年上半期の音楽活動を振り返る

今回は時系列ではなく、活動領域別で振り返ってみたいと思います。

ベースプレイヤーとして

2021年になっても、世の中は依然としてステイホーム風潮で、ライブミュージックをするミュージシャンやバンドには向かい風な状況がずっと続いていました。

そんな中、条件を絞ってでもライブを開催するというライブハウスもあり、自分も2バンドのライブサポートとしてライブ出演しました。

また、その中の1組の波紋さんはもうかれこれ数年やらせてもらってて、今年も作品作りに参加させてもらい、MVにも出演しました。

ソロアーティストとして

一方で、出来れば毎年なんらか自分の作品はリリースしたいと思っており、今年はアルバムではなくシングルというフォーマットで複数回リリースをしてみようという試みをし、6月に「In A Spiral Way」という楽曲をデジタル配信できました。

実は、今年の2月〜3月頃、いくつかのバンドから加入のお誘いがあって、セッションをしてみたりしたんですが、なかなかバンドって難しいなあと改めて思いました。

1組、すごく音楽性が気に入ってこちらも「ぜひ」という感じで、一度一緒に音を出してみたんですが、他にも自分以外の候補がいたので、セッションした翌日「いつ頃決まりそうですか?」と聞いてみたところ、「今決められないので、数ヶ月か1年先になるかもしれません」なんてことを言われてしまい、そのバンドのためだけにスケジュール空けておくわけにもいかず、じゃあこの件は1回白紙にしましょう、という着地になってしまったり。

別のところでは、呼びかけて集められたのに全く仕切られず、忙しいということでほとんど何も話が進まなかったり。

自分はバンド向いてないなと思った

色んな人達と会って話して感じたのは、チームで全員対等の立場で音楽を作ろうとするとやっぱり自分一人だけの嗜好は通しにくいし、人の気分まではこちらがコントロールもできないので、クリエイティブ面で100%満足とはいかないから、そこにストレスを感じてしまう自分はやっぱりバンド向いてないんだなあということでした。昔バンド時代にそう感じてたはずなんですが、今もその考えは変わってませんでした。

出来上がっているバンドに後から入ると尚更で、こちらが合わせないといけないことも多いし、自分の個性というよりはバンドという集団の1パーツであることを求められる部分もあって、

「誰かと音を出せたら内容は何でもいい」というタイプではないので、クリエイティビティの面で自分を必要とされてないものは受託する仕事として一人のプレイヤーとして徹する、自分自身の音楽性を打ち出すものはアーティストとしての創作活動としてその時一緒にやりたい人にお願いして自分がディレクションする、というようにもっとスタンスを明確にしていきたいと思いました。

シングルは現在もう1曲制作中で、夏頃に出せたらいいなあと準備しているのと、さらにもう1作今年の後半に出して、今年のうちに3作品リリースというのを目標にしてます。コンセプトから作曲から音色から、アレンジもミックスもアートワークもリリースタイミングもプロモーションも、何でも自分で決められるの楽しい!

作家・コンポーザーとして

昨今の情勢や、自分の嗜好性を踏まえておそらくバンド活動が軸になることは今後あまりないだろうなあと思った中で、重きを置きたいもう1つの活動が、楽曲制作と提供です。

元々音楽を作る人になりたくて楽器を手に取ったタイプなので、今フリーでフラフラしているからといって「ソロベーシストのochiさん」と言われるほどにはベースをフィーチャーした音楽性や活動でもないと思うので違和感があるし、Twitterなどでよく見かけるDTMerという呼び方もあまり好きではなく(プロの作曲家、例えば菅野よう子さんとか澤野弘之さんとか、でDTMerと名乗ってる人がいないからなんかサブカル感を感じてしまう)、

やっぱりトータルで音楽を作れる人、というとコンポーザーだよなということで、「ベースプレイヤー・コンポーザー」という名乗りをしているんですが、

コンポーザー部分の活動があまりにも小さいのでここの比率を増やしたい、その中で人に必要とされるものを提供していきたい、と思った結果、楽曲提供をやっていきたいと思いました。

どういう場で何を提供するか、という点で、個人的に注目しているのが一般の人が上げてるVlogとかのYouTube動画です。OLさんがモーニングルーチン、みたいな日常を切り取ったものだったり、ファンが多くいる層だとペットの動画だったり、色んなバリエーションがあって、去年以降その数がすごく増えたなという印象もあって、この層の人達に使ってもらえるような音楽を作っていくところからまず始めようと思いました。

BGMって難しくて、主役は画だからそれを邪魔しちゃいけないし、かといって空気すぎてもダメという、「主張しないけど画を支えてちゃんと存在している」という塩梅が大事で、普段からジャズやエレクトロニックを流し聴きしてる自分にはイメージのつきやすい分野だなと思ったことや、BGMなら特定の音楽スタイルに固執せずに作れそう、というところが魅力に思っています。

音楽単体の価値だけでエンタメは成立しにくい時代になったと思う

ここからは個人的な所感ですが、音楽をプレイするだけ、で人を集められる時代はもうとっくに終わってるなという気がしてます。

もちろんトップアーティストは大会場でライブしたりしてますが、そういうレイヤーの人たちも単なる演奏会としてライブをせず、ショーとしてステージを構築してます。

ましてや数人〜数十人規模の小規模なライブに足を運んでくれる人は元々少ない上に、昨今の情勢でさらにやりづらくなってしまった。

一方でYouTubeなどのコンテンツは人をガンガン集めてて、下手なバンドよりもゲーム実況者の方がファンが多かったりもしてます。

例えばゲームは、映像+ストーリー+音楽+演出と、総合芸術のような面があったりして、その点で考えると自分達ミュージシャンにとっては音楽ファーストでも、一般の人にとっては音楽は重要な要素だけどトータルではOne of themだと思うのです。

自分の活動として音楽を続けていく、色んな人に聴いてもらう、という方向を目指すなら、小規模なライブを繰り返すよりも、(いい意味での)日常や作品を彩る添え物として音楽単体以外の価値も含めた総合芸術として出していくのがいいなと思い、作家の道を広げたい、という考えに至りました。

主役を引き立てる音として存在しながら、それに触れてくれた人の中から自分の本来的な音楽性を好きになってくれる人が出てきてくれるのが最終的なゴールで、そのために人のニーズにも応えたい。

なので、自分のやりたい音楽は自主制作として続けながらも、それとは並行して人のための音楽を作る、人に知ってもらう、聴いてもらうという実績をもっと積むための活動を、下半期以降は増やしていきたいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?