Audiostock5ヶ月目に思うこと
Audiostockを本格的に始めて5ヶ月目、今月は過去最高売上を更新しました。
現時点での振り返り
前に考えた感じで試聴回数×売上累計で分析してみると、今の販売曲の分布はこうなりました。
右上の「聴かれてるし売れてる」枠にぶっちぎりで入ったのはこの曲でした。
BGM界はやっぱり季節ものが最強です。今月の売り上げの大部分をこの1曲で作ってくれました。
ただ、この「Mutsuki」という曲、どストレートにみんなが思う正月曲というわけじゃなく、僕が去年の元旦に近所の神社へ初詣に行って、家に帰ってすることなかったから曲作るか、と思って出来た曲で、自分の中では正月の、店も開いてない静かな街並みをイメージしたので正月曲と思ってるけど、それがお客様には伝わりきらなかったのか、試聴回数のエグさに比べたら程々な売上でした。
しかしながらこのMutsukiは自分のソロシングル「雪月花」の原型のバージョンでもあるので、これが売れてくれるのはアーティストのochiとしても嬉しいです。
あとは、分布図の真ん中にいる、まあまあ聴かれてまあまあ売れてるのは常連のこれです。
もう、お金払うからこの曲の何がそんなにいいのか教えて欲しいくらい、3ヶ月連続で毎月売れてます。
この2曲は全体統計的には異常値なので、それ以外で売れたのは8秒ジングルのこれと、
CM曲を想定したこれと、
あと以前に出した曲がいくつかという感じでした。
逆に、こういう曲は空振りでした。
やっぱり用途が明確な表現をしないと試聴回数に即座に表れ、試聴が少ないと購入も伸びない、という傾向はありました。(じゃあ何でハードボイルド探偵が伸びるんだ…)
1つ嬉しかったのは、自分がベースを手弾きした曲はどれも購入されていて、ベース弾きを名乗る立場としては励みになります。
DAWのプラグインで、エレキベースの音源とかも持ってるんですが、やっぱり頭で思ったニュアンスをすぐに落とし込めなくて、弾いた方が早えなと思って自分で弾いちゃうんですが、ゴリゴリに生ベースをフィーチャーしたハードボイルド探偵が売れてくれてるので、今後はもっと積極的に弾いていった方がいいかなと思いました。
やるべきことは選択と集中
「何を作るか」で悩まないようにする
30曲ほど作ってきた中で、作り方、いわゆるワークフローと呼ばれるものが重要だと思ってきていて、まず、PC立ち上げてDAW立ち上げて、「あ〜何作ろうかな〜」と考える、この時間が無駄だと思いました。
なので、Audiostock用の曲に関しては絶対迷わないように「これしか作らない」という枠をおおよそ決めてしまうことにしました。
僕は2021年の8月頃にAudiostockを始めて、2021年が終わるまでに約30曲ほど販売開始してきました。楽曲のバージョン違いやジングル的な短いものも含めてその数ですが、この30曲ほどから、おおよそどんなニーズがあってどんな実績が見込めるか、を分析しました。
試聴回数が多い=探している人が多い、ニーズがある
購入実績がある=売り物としてのクオリティを担保できる
曲によってはこれが当てはまらないケースも当然ありますが、基本的にそのように解釈し、何が求められていて何なら商品に出来るか、という観点で見直して、
その結果、「和風○○」的な曲、「ジャズ的な上物やコード進行+他のジャンルのリズム」曲、「オーケストラ」もの、の3つが、自分の曲では上記の2つを満たすカテゴリだなと捉えました。
ここで、この3つのカテゴリに属する曲を毎月1曲ずつ書き下ろす、という方針を決め、それ以外の曲は作らない(作ってもAudiostockには出さない)と決めました。
売れる見込みがある、かつ自分が作ってて苦にならない、その間の落とし所を見つけてそれ以外は手を出さない、こうすることで「何を作るか」で一切悩まなくなりました。
あとジャンルを絞ることで、自分の専門分野が出来てそこに詳しくなる、作り続けたらそのジャンルの人と認識されるので、自分の強みを作っていける、という思惑もありました。
これ以外に、さっきのCM◯秒曲とか、数秒のジングル的なものを思いついたらさっと作りつつ、という感じでやっています。
「どう作るか」で悩まないようにする
DAWを立ち上げてから音色を探してたりすると時間ばかり経つので、自分の作り方としては、
1、ピアノのトラックを2つ立ち上げてメロディとコード進行を大体作る(アイディアのスケッチレベルもあればフルコーラスのピアノソロっぽくなるものまで様々)そのあとリズムを入れて、上物を入れていくという順番で作る
2、コード進行はループしやすいものを教則本やコード進行のサンプル本などから引用(してさらにキーを変えたり、リズムを変えたりする)
3、使う音色を大体決める(テンプレートにまでしてしまうと同じような曲になってしまうので、バッキングはこれとこれ、リードはこれとこれ、と当たりをつけておくレベル)
という流れが段々確立できてきました。
季節ものは必ず毎月作る
「Mutsuki」が売れまくったことで、やっぱりシーズンごとのニーズに合ったものを提供するのは重要だと思ったので、月に何曲か出すうち1曲くらいは季節ネタに乗っかったものを出すべきだなと思って、こんな表を作りました。
「Mutsuki」を出したのが11月くらいで、その前はハロウィン曲を9月頃に出していて、その結果から、季節ものの本番より2ヶ月前に準備すると効果が最大化されるのでは、という仮説が個人的にあり、作る時期をちょっとずらしました。(雪とか桜は、最近時期がズレがちなのであんまり当てにならない)
課題は質と量どちらも
去年の、DTMを本格的に始める前に比べたら色々慣れては来ましたが、まだまだ楽曲のクオリティは課題だと思うし、それを維持しながら曲数も増やしていきたい、と思っています。
ただ、最終的にはストックサービスだけで不労収入を狙ってるとかではなく、演劇やゲーム、映像など、「作品のための音楽」を作れるようになりたい、そういう依頼を個人で受けたい、が目標なのでそのゴールを忘れずに、修行の場だと捉えて今後も続けます。
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