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オールブラックスがアイルランドにリベンジ成功!テスト①レビュー

ステインラガーシリーズ2022-オールブラックス v ライルランド テスト①
※トップの写真は、2012年の試合Eden Parkにて筆者撮影
昨年末の敗戦のリベンジを見るためにニュージーランド(NZ)のラグビーファンがEden Parkに足を運び、アイリッシュのサポーターも迎え48,000のチケットが完売した試合を振り返ります。

序盤は、昨年末の対戦と同様にのアイルランドの早いボールリサイクルで効率よくABs陣に攻め込んであっさりとトライを奪った。
このトライを見て、今日は想像以上にタフな試合となると思ったのと同時に、昨年以上にワクワクする試合が見れると期待していた。

20分くらいまでは、ABsが苦戦する場面が見られたが、10番B.バレットがピンチでインターセプトをして逆にチャンスを作り、お返しとばかりに今度はABsの早い攻撃で一気にアイルランド陣奥深くまで攻め込みトライを取り返した。この日素晴らしいゴールキックを見せてくれた15番J.バレットがコンバージョンを決めて7-5と逆転に成功。

逆転されたものの、アイルランドがボールを持つと効率のいい攻めでABs陣に簡単に入る事が出来ていたので、トライをとるのではと思っていた。
しかし10番セクストンのパスが乱れたところを14番S.リースがボールを拾いそのまま独走トライ。これが試合の流れを完全に変えたか。

アイルランドにアドバンテージが出ていた気がするが、何度かフェーズを繰り返した後に大きくゲインをしたようには思えなかったが、知らぬ間にアドバンテージーは解消されていたのが気になる。

アイルランドがABs陣22M付近でチャンスから逆にトライを取られたので、心理的にも大きく影響したか。一方のABsは、このリースのトライで勢いがついたのがその後の試合展開ではっきりと解った。

その後は、ABsに勢いがついてトライを重ね28-5とABsが大きくリードで前半を折り返した。

後半、先にアイルランドがトライを取るも…

後半開始早々にアイルランドがチャンスを迎えてトライを奪って試合が面白くなるかと思われた。実際にアイルランドは、何度もABsゴール前まで攻めゴールラインを超える場面も何度もあり有利に進めていたのはある。
しかし、ABsのしつこいディフェンスを前にトライまでにはなかなかいかなかった。何ぢも続いても取り切れなかったので選手もいら立ちが出てきている様子もあり良い流れではなかった。

逆にABsは、チャンスでしっかりとトライを取りスコアー上でアイルランドを寄せ付けなかった。A.サヴェアのトライはバックス顔負けのトライだ。

おまけは、P.G.ソワクラが得意のサイド攻撃で見事にデビュー戦で初トライを挙げ、皆に祝福を受けていたのが印象的だった。以下のTwitterの動画のソワクラの表情がたまりませんね!

もう一人のデビューした11番L.ファインガアヌクも持ち味の突破力を活かしてチャンスを作っていたし良いデビュー戦になったと思う。

6番S.バレットの起用はどうだったか?

試合前から記者だけでなく2019年のラグビーワールドカップの準決勝の敗戦がるので、S.バレットには相当のプレッシャーがあったと思われる。

メンバー発表後のインタビューでは、自信というより”やってやる”という意気込みが伝わってきたのが印象的だった。

プレビューでも触れたが「試合に敗れるなら6番の起用が上手くいかなかった時」と書いたが、6番S.バレットは、ヘッドコーチの期待に応えて、攻守に激しいプレイを見せて勝利に貢献した選手の一人となったと言えるだろう。

ランアウトのオプションも増えることから期待されていて、それも無難にこなしていた印象で2019年の失敗から見事に学んだと言えるかもしれない。

と言うことは今後も6番S.バレット起用が大いにあり得るということか⁉

S.バレット活躍の半面、リスクも相変わらず残るか

プレビューで書き忘れていたS.バレットを使うリスク。
良い選手なのは認めるが、ラフプレイが多く実際に何度かレッドも含めてカードを貰っている。今年もブルーズ戦でレッドガードを出されている。

以下のTwitterの動画も横からのオフサイドのうえに、ノーバインドのショルダーでめくりに行っている。

目の前にいたレフリーは、ペナルティーすら取らなかったが、最低でもイエローでレッドが出てもおかしくないと思う。このレフリングも含めてラッキーな場面も多かったと言える試合だったか。

S.バレットの癖とも言えるノーバインドのショルダーでのプレイがあるので、大事な試合で使うノリはリスクがあるか。

大差はついたものの・・・

ABsは、トライこそたくさん奪われなかったが、トライラインを何度も超えられたこともあり、実力差はそんなにないとみている。前半の途中でセクストンが脳震盪で途中退場がなかったらどうなっていたかといえば、勝敗は変わらないとしても、もう少し競っていたかも知れないか。

しかし、セットピース(スクラム、ラインアウト)は、出来が良すぎくらいできていて、攻められる場面が多かったものの、チャンスではしっかりトライを取り、ピンチではトライを何度も防いだディフェンスでスコアー上では圧勝といえる内容となった。

ABsミッドフィールドの12番Q.トゥパエア13番R.イオアネのコンビもなかなか良かったので安心した。R.イオアネはトライセーブを2回もした。

アイルランドは、セクストン頼みなのが問題なのだが、2戦目はセクストンが出れるようなので、しっかりとした決着がつけることができるか。

試合スコアー&ハイライト動画

New Zealand 42
(Jordie Barrett, Sevu Reece, Quinn Tupaea, Ardie Savea 2, Pita Gus Sowakula tries; J Barrett 6 con)
Ireland 19
(Keith Earls, Garry Ringrose, Bundee Aki tries; Joey Carberry 2 con).
 HT: 28-5

サム.ホワイトロックが脳震盪、T.ヴァアイはコロナウイルスに感染と今度はロックが不足となり、急遽、日本から帰ってきたばかりのP.トゥイプロトゥが呼ばれて、いきなりベンチに入りそう。

※P.トゥイプロトゥは、NZ帰国後に本来はNPC(州代表選手権)に出場してからABsに戻る決まりがあったようだが、昨年のTJ・ペレナラと同じでクラブラグビーに出場したことでABs復帰の資格を認められたと思われる。

先週コロナウイルスの陽性となったD.ハヴィリ、J.グッドヒューは合流、今週もコロナで欠場と言われていたW.ジョーダンも合流できているので、ハヴィリとジョーダンは少なくともベンチすることになるか?どちらかは、必ずメンバーに入ってくるだろう。

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