見出し画像

鼻呼吸と口呼吸の違い

みなさんこんにちは。理学療法士の吉田侑矢です。
まだまだ寒い日が続き、外を歩くのはおっくうですね。
季節的に空気も乾燥していますが、最近はマスクを着けていることが多いためかあまり乾燥が気にならないような感じもします。
しかし湿度は低いですし、乾燥していることに違いはありません!
そんな今回お話しするのは鼻呼吸と口呼吸です。
普段もそうですし、朝起きた時に口呼吸が続いていると喉が痛くなったりしますね。
そんな口呼吸を予防しましょう!

鼻呼吸と口呼吸

人は普段鼻で呼吸をしています。安静時には鼻呼吸をするのが当たり前ですし、そういったつくりに身体もなっています。
通常は鼻呼吸を行い、運動など大量に酸素を摂取する必要がある場合に口呼吸も行います。
ではなぜ鼻呼吸が通常運転なのでしょうか?
それは鼻呼吸だとフィルター機能温度調節機能がついているからです。

フィルター機能

鼻には線毛と呼ばれる細い毛が大量に生えています。
この線毛がフィルターの役割を担っており、空気中の細菌やウイルスなどが体内に入るのを防いでくれています。
普段から鼻呼吸をすることが風邪などの予防になっているのです。

温度調節機能

前述のフィルター機能は知っている方も多いかと思いますが、鼻呼吸にはもう1つ温度調節機能がついているのをご存じでしたか?
温度のみならず、湿度も調節してくれます。
とても寒いところにいたとしても、鼻呼吸を行えば吸った空気が加温・加湿され気道に到達した時には身体に適切な温度・湿度になって取り込むことが可能です。

普段から口呼吸になってしまうと上記2点の役割を得ることができません。
フィルターを通らず細菌やウイルスが混ざった状態の適切でない温度・湿度の空気が体内に入ってしまうのです。
さらに口呼吸により口の中が乾燥してしまうと、唾液に含まれる殺菌作用も低下し歯周病や口臭が悪化してしまう可能性もあります。

なぜ口呼吸になってしまう?

本来は鼻呼吸をするのが当たり前とお話ししましたが、ではなぜ口呼吸になってしまうのでしょうか?
まず挙げられるのは鼻炎などによる鼻づまりです。
純粋に鼻がつまって空気が通りにくければ口呼吸となってしまいます。
これからの時期は花粉症も流行るので注意が必要ですね。

次に口周りの筋肉が緩んでしまうと口呼吸になりやすくなってしまいます。
特に注意したいものは口輪筋です。
口輪筋は口の周囲に輪のようになっている筋肉で、口を閉じたりすぼめたりするときに使う筋肉です。
この筋肉の収縮力が落ちてしまうと、ポカンと口が開いてしまうなど口から空気が入りやすくなり口呼吸となってしまいます。

もう1つ骨格の形状的に口呼吸となってしまうケースもあります。
この場合も多くは小さいころに口を開けた状態で生活していることが原因とされています。
幼少期から口を閉じて呼吸ができるようにしておくことも大切です。

口呼吸の予防・対策

口呼吸が習慣的になってしまった場合はどうするべきなのか。
実は昨今のマスク生活も口呼吸の助長因子です。
マスク内だと口周囲の筋肉が緩み、口が開いていることが多いと言われています。
またマスクをしていることで空気が取り込みにくくなってしまうため、多くの空気を吸うために鼻呼吸・口呼吸と両方してしまう場合もあるようです。
マスクをしていても口を閉じて生活するよう心掛けないと、マスクを外している時も口が開いたまま…なんてことになりかねません。

この記事を読みながら「あ、今口開いてる」と思った方や、夜寝ている時に口が開いているためか朝起きた時に喉がいがらっぽい方は要注意です!
まずは普段から口を閉じるように意識しましょう。
後は口輪筋のトレーニングを行いましょう。
口輪筋のトレーニングは口を尖らせ『う』の発音の形をとったあと力を抜いて口を閉じます。
これを繰り返してください。

乾燥している今の時期やこれからの花粉の季節など、口呼吸にならないように心がけましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?