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親へのあいさつのこと

 昨年12月にプロポーズしてもらって結婚することになったので、年末にお互いの親にあいさつに行ってきた。

 元々同棲していたし、反対はされていなかったのでそこまでの緊張はなかったものの、仕事は続けるのか、姓をどちらにするか、子どもはつくるのか…といったことまで口出しされると思うと、気が重かった。

 案の定、私が危惧していた仕事・姓・子どものこと、すべて聞かれた。一番驚いたのは、仕事は続けるのかと聞かれたことだった。いまどき寿退社は少ないこと、私が仕事を頑張っていることは、親たちもわかっていると思っていたのに、そんな質問をされること自体がショックだった。
 
 姓は私のほうが変えると、曖昧に言っておいた。私は変えるのが本当に嫌なのだが、彼氏も変えたくないと言われてケンカになって、私も諦めてしまった。自分の中で、姓を変えたくないから結婚を諦めるのも違うという結論になった。彼氏には貸しを1つつくったことにしよう。

 でも夫婦別姓はこれからもずっと求めていく。手続きがどれだけ大変か、実際に名字が変わるとどんな気持ちなのか、きっちり記録していきたい。夫婦同姓に苦しむ人が少しでも減るように。
あと、私は職場などで、できるだけ同じ姓を使っていこうと思う。

 最後に、子どもをつくるのかという問い。親だったら孫の顔を見たいと思うだろうし、結婚前だし、「まだ考えてない」と曖昧に返しておいた。期待されると困るので、今後は「つくらないかも」と言っておいたほがいいかも。

 私は子どもをつくるのにマイナスなイメージももっている。授かれるかもわからないし、無事に生まれてくるかもわからない。育てられるかわからないのに、生んでしまったら戻すことはできなくて、責任は負わなければならない。仕事・結婚・出産…。20〜30代に決めなければならないことが多すぎる。

 さんざん愚痴ってきた親へのあいさつのことだが、いいこともあった。

 彼氏の親と、顔はお母さんに似てるなとか、性格はお父さんに似てるなとか、話したときはあったかい気持ちになったし、面白かった。とくにお父さんとは、「温泉が好きなこと」「税や社会保障制度をよくわかっていないこと」がそっくりだった。好きな人のことをもっと知れるのはうれしいことだ。
 手土産の焼き菓子の1つに、彼氏も好きだからお父さんも好きかもと思ってフルーツケーキを入れたら、お父さんは真っ先にそれを手に取っていた。それもうれしかった。

 自分の親に紹介したあとは、共通の話題が1つ増えた。今までは恥ずかしかったし、質問攻めが面倒だと思って、写真1枚見せて名前を教えたくらいでほとんど隠していた。でも結婚すると決まって、自然に話題にできるようになって、なんだか気持ちが軽くなった。


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