クライミングと夫婦の絆を突き詰める
ひとことで表現するなら、標高約8,000m級のヒマラヤ高峰に登ることは、こんなにも過酷なのかということが超絶リアルに描かれている本だった。
標高が高ければ酸素が薄くなる。凍傷で手足を失うことや遭難の危険がある。それくらいのことは素人の私でもわかっていたつもりだったが、この本を読むまで全然わかっていなかった。命を懸けると言葉で表現するのは簡単だが、命を懸ける状況になるまでの選択、決断、それまでの過程や努力、つまり人生のすべてがぶっ飛んでいなければ、標高約8,000m級のヒ