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非社会的人間のプライド(草稿段階)

「非社会的人間 Asocial people」とは身体的・精神的疾患や生来の特性、またはその国に特有の階級制等々の事情により社会的にアウトカーストであるとみなされている人々の総称である。
特に社会的に「普通・正常」とみなされておらず障碍者手帳や精神保健福祉手帳等を保持している、もしくは国の発行するIDに少数者であることが明記されていることが要件となる。
「非社会的人間のプライド」は、こうした人々を包括的に擁護する運動の骨子となる文書である。
「プライド」とは同性愛者や両性愛者、トランスジェンダーの人々といった性的少数者の人権と平等権を擁護するための運動であるが、私はこれに加えて性的少数者ではない少数者を包括的に擁護する運動が必要であると考えこれを企画した。

スローガンとシンボル

スローガンは
「私たちは皆特別で、自由だ。」
「正しさとは、自分を強く信じることだ。」
( "We are all free and special" )
( "What’s right is to believe in yourself" )

厳密には、これらのスローガンは非社会的人間 の生存権と自由権の擁護、そして人間としての尊厳の回復を目指すものである。

シンボルはナチス・ドイツが収容所で用いていた、「非社会的人間」を識別するための「黒三角形」を逆転、もしくはそのまま用いたマーク
Pride運動の一環としてナチス・ドイツが収容所で用いていた性的少数者を識別するための「ピンク三角形」を「わざと」つけるという運動が知られているが、黒三角形はそうした「非社会的人間と呼ばれ弾圧され、塗炭の苦しみを味わった人々への共苦と連帯を深めよう」という意思と覚悟を表している。

「非社会的人間のプライド」の目的

運動の目的はバリアフリーや婚姻の自由の様な、身体障碍者や性的少数者の人権と平等権を擁護する運動を非社会的人間が損失を被るであろうケースにも適用し改善していくこと。
またファシズムや優生主義、反出生主義の様な、非社会的人間の生存権を脅かす思想を根底から否定することである。

非社会的人間に対する現実の脅威

特に私は、アメリカの裁判所や各国の権威ある機関が女性のヘルスケアや性的少数者の平等権だけでなく我々の様な精神障碍者・非社会的人間のヘルスケアをも否定するのではないかと憂慮している。
「なぜおまえらの治療と薬のために税金を投入しなければならないのか?」、と。

それに加え、ロシアの様なファシスト国家により身体と精神が破壊される人々が今日では増えている。国家機関とファシスト国家は、それ自体が非社会的人間の脅威になりえる。(実際、既にその脅威は現実のものである)

政治参画と啓発運動

これらの風潮に非社会的人間たちが対抗する術は当然政治に参画することだが、私はその他にも「非社会的人間はどのようなことを考え、何を社会に求めているのか?」という啓発運動を展開したいと考えている。
例えば私は、精神的な構造が定型発達者とは異なるキャラクターをゲームを通して描きたいと計画している。

非社会的人間に対するメディア受容と主観性の問題

ディズニー社、ベセスダ・ソフトワークス社、ノーティードッグ社といったエンターテインメント企業は昨今の風潮を憂慮し、人種的・性的な多様性を人事採用と実際のメディアに適用し始めている。
一方で包括的に「非社会的」とされる人々を実際に採用し、メディアで取り扱うことに関しては「そうした人々が何を望み、何を考えているのか」という主観の問題が関わることもあり非常に難しくなっている。
一番良いのはASD・ADHD、不眠、統合失調症といった非社会的人間の側面の当事者である私がメディアに参加し、非社会的人間とそれを巡る多数者たちの何が問題なのかを明確に表現することである。


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