読書録:「人はなぜ夢を見るのか」③夢の進化心理学説・明晰夢の研究編
夢の進化心理学説フィンランドの意識学者レヴォンスオは、レム睡眠・夢には進化心理学的に個体の生存率・繁殖成功率を高める機能があったために生物種の間で発達して残り続けている、と主張している。ここでいう進化心理学とは、自然選択の対象は種でも個体でもなく1つの遺伝子であるとする進化生物学説、心は多数のモジュールからなりその多くは無意識に作動するという認知科学説に基づく仮説である。レヴォンスオは、夢は脅威的状況のシュミレーションであり、このような夢を見ることは狩猟生活時代のホモ・サピエ