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未経験からUXデザイナーの職を得るために行ったこととそれにまつわるストーリー

初めまして、先日目標であったUXデザイナーとしての採用が叶い、3月からとあるITスタートアップで働くことになりました。(初月はリモート)
未経験でかつ、新卒枠でない状態でUXデザイナーになった人の情報が日本語ではまだ少ないと感じていたので、自分がこれまでにやったことをシェアします。

以下に当てはまる人は是非。

  • 未経験からUXデザイナーとして採用されるためには何をすればいいか知りたい

  • UXデザイナーという仕事に興味がある。

  • Google UXデザインコースに興味がある。

  • 自学習の方法や、モチベーションの保ち方に興味がある。

  • 個人的に陽太郎の書いた記事を読みたい。

ちなみにUXデザインのUXはUser Experience(ユーザー体験)の略で、それをデザインする仕事、といえばかなりざっくりですが、具体的に自分が3月から働く会社ではアプリ、ウェブのリサーチから企画、画面のデザイン(UI)、実装の確認までをメイン業務として任される予定です。大きな会社ではこの業務がさらに細分化され、UXリサーチャー、UIデザイナーなどと分かれますが、自分の場合は、会社で唯一のデザイナーとなるため、これらの業務をチームを巻き込みながら自分が行うことになります。そのことから自分の正式な役職名はUX/UIデザイナーとなります。ただしこの名称に関してはUI/UXだったり、デジタルプロダクトデザイナーと呼ばれていたりして、それらの定義も会社によって微妙に違ったりする印象があります。ですのでデザインする対象は基本的にウェブ、アプリ、そしてユーザーを常に製品開発のプロセスに組み込んで、使いやすくて、役に立つウェブ、アプリをデザインする人、という理解で間違ってないと思います。(仕事を始めたらこの理解は変わるかもしれませんが😂)




私について

26歳、出身は京都、映像系の学部卒、趣味は海外に行くこと、筋トレ、映画鑑賞、とかです。オーストラリアに約2年間潜伏していた経験があります。
新しいものやみんながまだあまり知らないものや事に特に強い関心を示します。
2年前に30分くらいかけてやった自己分析テストで判明した1番の特徴は”内省”でした、今やってみるとどんな結果になるか気になる所です。


UXデザイナーになりたいと思ったきっかけ

タイトルにもある通り、未経験でそもそもデザインにあまり関心がなかった自分がUXデザイナーという仕事があることを知ったのはGoogleがUX デザインを学べるオンラインコースを開始するという記事を2020年の10月に読んで、UXデザインとは何かと気になって調べたのが初めてでした。
その当時の文脈として、そのとき勤めていた会社で長く働くビジョンが見えず、転職を考えていました。そして”収入面での期待”、”ワクワクするか”、”海外でそのスキルを使って職を見つけやすいかどうか”、の3点を軸にに次の仕事を探していたところ、UXデザインを知り、その3点の全てにおいて高い水準を満たしていて、かつUXデザインの考え方やその具体的な方法論は、仕事だけでなく日常の意思決定のときなどにも応用できると思い、学んで損はなさそう、と思ったのがひとまずの感想でした。

実際に勉強を始めてみた。 やったこと一覧とその内容、感想。

とにかく、学び始めてから自分に合うか合わないか判断しようと思い、それから一ヶ月ほどかけて学習計画と、学習に用いるコンテンツの選定を行いました。英語圏ではUXデザインや、エンジニアのブートキャンプが乱立しており、それらは短期集中で専属メンターもついて、2ヶ月ほどでコースを修了できるものの、価格が40万〜100万することに加えて、お金をあまりかけずに自学習できるスキルはこの先もどうせ必要になると考えたので、これらのブートキャンプは選択肢から除外し、よりリーズナブルで時間もフレキシブルなオンラインコースで学習することにしました。下記に挙げていること以外にも、デザインに関する記事を読んだりして理解を深めましたが、それらは多すぎるのでここでは挙げません。


ミシガン大学 User Experience Research and Design Specilization 

2020/10 ~ 2021/1  

月額:約4000円

記事を読んでからGoogleのコースをしばらく待っていましたが、しばらく開始しそうになかったので、結局別のオンラインコースを受けることにしました。
その時受けたコースがこれです。Courseraというオンラインコースのプラットフォーム上で受講できます。
内容はUXとは?というところから始まり、特にリサーチの手法についてインタビュースクリプトの理想的な構成といったかなり専門的なところまで学ぶことができます。要所で内容の定着度を測る選択テストがあります。
UIデザインに関しては、コース内で実際に教えてくれるわけではないので、目指す場合は他のコースがおすすめかもです。


Google UX Design 

2021/3~2021/10  

月額:約4000円

上記のコースを修了して少しした後で、UXデザインを知るきっかけにもなったオンラインコースをGoogleがやっと開始するということでこれも受講しました。
内容はリサーチからプロトタイプの作成までを計7チャプターに分けて、体系的に学ぶことができるようになっていて、要所要所に学習したことの定着度を測る選択テストと制作物を一定の基準に基づいて受講者同士で評価し合い、合格点を超えていれば次のチャプターに進むことができるというシステムです。
具体的なデザイン手法などはもちろん、デザインの際に注意が必要なバイアスの種類や、その対処法まで手厚く解説されていて、真面目に受講したら本当にジュニアUXデザイナーに求められるレベルのスキル、知識は身につき、仕事が見つかると思います。(当然、求めるレベルは会社によりますが、Googleが定めるジュニアUXデザイナーのレベルより多くを求める会社はそうないかと思います。)
自分的にこのコースの一番の魅力は、コース内でポートフォリオの作成を進めていき、コースを終了する頃にはポートフォリオが完成している、という点でした。
未経験でUXデザイナーを目指す場合は、ほとんどの会社で応募時にポートフォリオの提出が求められるので、それをコース内で完成できてしまう、というのはかなり大きかったです。


Designing User Interfaces by Diana&Mike Malewicz

2021/5~7  

一括購入:約10000円

上記の二つのコースだけでは、UIデザインに関してあまり深くは学べないので、UIを専門に教えているコースを探していて見つけました。
実際にはコースではなく、450ページほどあるE-Bookとなっており、主にアプリとウェブサイトの画面を作成する際の手順、ボタンや、フォーム、アイコンなどのコンポネントに関する基礎や、ベストプラクティスなどから色彩、タイポなどグラフィックデザインに精通する内容の基礎まで実際の例を交えて幅広く学べます。
具体的な内容は以下です。


uxcel


年間:約10000円
月間:約1000円

タイポからワイヤフレーミング、アクセシビリティまで、デザインに関する知識は大抵uxcelで学ぶことができました。セオリーを読んだ後に、質問に答えて学ぶスタイルで、サイト内でスキルテストも受けることができ、求人情報まで掲載されているため、学習から職探しまでを一貫して行えるサイトです。
スキルのグラフで、自分の得意な分野とそうでない分野が一目でわかるのも良いですね。
知っておいた方が良いデザインセオリーがゲーム感覚で楽しく学べるuxcel, かなりおすすめです。


仕事探し開始、何をやったか、その結果。


ポートフォリオ作り

恐らくUXデザイナーとして採用されるために最も重要な要素の一つがポートフォリオだと思います。ほとんどの会社で、選考時にポートフォリオの提出を求められますし、もしそうでければその会社に入社してからちゃんとUXにまつわる業務をやらせてもらえるのかどうかを確認したほうが良いかもしれません。
それほどポートフォリオは重要だと、ほとんどのコースで説明されていました。

ポートフォリオは上述のようにGoogleのオンラインコースの一環でSquarespaceを使用して作りました。ポートフォリオの構成はとにかくいろんな人のものをみて参考にし、ケーススタディに関しては単純にやったことをつらつらと並べるだけのにならないように、なぜその選択に至ったかという部分が伝わるように注意しました。
仕事が見つかってからSquare spaceは解約したので、ポートフォリオのリンクはもうありませんが、参考程度に以下のような感じで、ケーススタディ3つ、自己紹介、連絡先のみのシンプルな構成にしましたが、自分がどんなことを考えている人間かがわかるように、言葉を選びました。


ポートフォリオは実際に会社に送り始める前にデザイナーの人に見てもらうのがおすすめです。
自分は1万円くらい払って、海外のデザイナーの方にフィードバックをもらいました。金額に見合うフィードバックがもらえたと感じたので、お世話になったデザイナーさんのメンタープログラムが見れるリンク貼っときます。


オランダのシニアUXデザイナー Nickさんhttps://superpeer.com/nickgroeneveld?s=d

仕事探し開始、そして採用へ

せっかく英語でポートフォリオと履歴書を作ったので、英語圏の国の求人に応募し始めました。10社ほど応募したのですが、2社のみ返事が来て、いずれも不採用との内容で世界の壁を感じました。
そこで国内でまずキャリアを積もうと方針転換し、国内の会社に応募し始めました。
応募先はUXデザイナーを募集している会社がほとんどでしたが、ダメ元で応募していなけど面白そうと感じた会社にも履歴書とポートフォリオのリンクを紹介付きで送っていました。
結果的にこちらも計15ほど社応募し、そのうち面接までこぎつけた会社が4件、最後は条件面というよりもここで働いたらワクワクしそうかどうか、という直感でとあるITスタートアップの会社に決めました。こちらの会社はUXデザイナーの募集をしていなかったものの、面白そうな会社だったので連絡したところ、せっかくなので話だけでも、と言っていただき、2回の面接と実技のデザインチャレンジを経て晴れて採用となったので、募集していない会社でも魅力を感じたら是非連絡だけでもしてみると良いと思います。


転職活動を終えて


モチベーションの維持は?

約1年間の自学習と約3ヶ月の実際の転職活動を要し、モチベーションの維持が結構大変でした。人間なので気分にムラはありましたが、UXデザイナーになることで増える人生の選択肢を考えて奮起したり、同じくUXデザイナーになりたい人が集まるオンラインコミュニティで悩み相談したり、メンターに相談したりしてなんとか続きました。

お世話になったオンラインコミュニティ
無料で相談に乗ってたり、毎月デザインチャレンジやってたり、求人情報も見れたりします。


結局やったことは?

デザイン知識の勉強→ポートフォリオ作り→応募の流れです。
先にポートフォリオを作ってしまえばとりあえず、仕事探しのスタートラインに立てるかと思いますが、ポートフォリオに含むための良いケーススタディを作ろうと思うと、それなりのデザイン知識があったほうが良いと思うので、まず初めに上述したサイトを使うなり、オンラインコースを受けるなりして、知識を深めることがおすすめです。知識を深めるといっても例えばGoogleのコースなどは実際に手を動かす部分も多いです。ただ自分はその段階に約1年間も費やしたので、今となってはそこまでの時間はかけなくても良かったかなと感じています。
日本語よりも英語の方が圧倒的に情報の選択肢が多いので、その分迷いますが、良いコンテンツが見つかる可能性も高いので、自分はUXデザインは特に英語で学べた方が良いと思ってます。その中でも上で挙げたコースやサイトは間違いないものなので、おすすめです。色々挙げましたが、時間がない人はGoogle UX Designコースだけ修了して、ポートフォリオをさっさと作ってしまい、応募開始するのでも良いと思います。


最後まで読んでいただきありがとうございました!これからも主にUXデザインや自分のキャリアなどについてシェアしていこうと思うので、よろしくお願いします。





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