パタゴニアのフィッツロイ〜忘れられないこの景色
人生初のトレッキングはパタゴニアの名峰フィッツロイの麓までのトレイルだった。フィッツロイはアウトドア・ブランド、パタゴニアのロゴにもなっている。
初めてのトレッキングで往復20キロ・標高差1000メートルと難易度が高めだったので不安でしょうがなかった。
真新しいトレッキング・ウェアやブーツで身を固めまだ暗いうちにヘッドランプを着けて歩きはじめた。暗いうちに出たのは朝日に染まるフィッツロイを滝がある所で撮影するため。
滝はトレイルからすこし外れるので、暗いなかGPSと川の音を頼りに探す。滝の麓に着いたのは日の出の30分ほど前。夏とはいえ夜明け前には2〜3度まで気温が下がり、パタゴニア特有の強風もあいまって凍えながら日の出を待った。空が明るくなり、徐々に山肌が赤くなるのは感動的だった。
撮影が終わると最終目的地に向かって歩き出す。日が昇り徐々に気温も上がり体も暖まってくる。
しばらくすると最後の難関の急勾配のセクションが始まる。さっきまで凍えていたのに、急勾配の坂では日が照りつけ暑いぐらいだ。
きつかったが急勾配を登り切るとフィッツ・ロイと美しい氷河湖ラグーナ・デ・ロス・トレスが眼の前に現れる。感無量。
人生初のトレッキングをフィッツロイにして本当に良かったと思う。それまでは都会に行く旅行が中心だったけど、雄大な自然を楽しむ旅行という新たな選択肢ができた。特にコロナ禍で旅行になかなか行けない中、車で何日もかけてアメリカの国立公園をめぐることができた。
フィッツロイへのトレッキングは今でも、おそらく一生、マイ・ベストのトレッキングであり続けると思う。
私のウェッブサイト(パタゴニアの旅行記〜アルゼンチン編)で旅行の情報を書いています。良ければ見てください。