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ポストコロナに求められる力・77歳で時代が共鳴する人生

アメリカの大統領選挙はジョー・バイデンのランニングメイトも決まり、ようやく11月の選挙に向けてエンジンがかかってきた。

これまでジョー・バイデンについては、オバマ時代の副大統領だったことと、2015年に息子さんを亡くしたことくらいしか知らず、カリスマ性や強いリーダーシップがない政治家という印象があったけれど、今回の選挙で『Heal・癒し』というテーマを持ってきたことで、この人以外にアメリカを立て直せる人はいないという気がしている。

最初の奥さんと新生児だった娘さんを事故で亡くし、後継だった長男をガンで亡くし、そこから復活したという個人的な経験と人の痛みが分かるという共感力。

そして30年以上に渡る政権での経験という安定感と信頼感。

世界が混沌とする今だからこそ必要とされる人物像。

40代と60代の時に二度民主党の大統領候補として立候補したものの、どちらもパッとせず終わっているのに、77歳で時代と共鳴するという運命。

4 年前に立候補を断念した時に、大統領への道は閉じられたと本人も含むだれもが確信したはずなのに、2020年にこんなことになるなんて。

人生の不思議さと、人の一生を一般的な年齢のピークではかることができないことを感じずにはいられない。

これまで『若さ・新鮮さ・勢い』といった価値が重要視されることが多かったけれど、今後は『成熟度・知恵・復活力』といったことも貴重な個性としてより重宝される時代になっていくような気がする。

彼がランニングメイトとして選んだカマラ・ハリスはジャマイカとインドからの移民の両親を持つ、初の黒人・アジア系女性副大統領候補。

トランプが大統領に就任したことで開いたと言われる『人種差別』というパンドラの箱。

今後これらの傷がどう癒されていくのだろう。

少し希望が持てた気がする。

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