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『瞬間小説』

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短編小説より短い『瞬間小説』と、それよりさらに短い『超・瞬間小説』をご用意しています。(’~^)ゝ
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2016年4月の記事一覧

超・瞬間小説​『宇宙調査団の災難』

超・瞬間小説​『宇宙調査団の災難』



不時着した星は、犬の惑星だった。

犬の社会は、厳格な階級制度による管理社会だ。
縄張りを荒らした刑で処刑されそうになり、我々は必死で宇宙へ脱出した。

だが、宇宙船の損傷は激しく、すぐに他の惑星に不時着する事になった…。

まだ意識が朦朧な我々の顔を、この星の住民たちが覗き込む。

「大丈夫かニャ?」

<完>

☆表紙絵 by さとねこと さん → https://note.mu/sato

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超・瞬間小説​『財産』

超・瞬間小説​『財産』



両親は死ぬ時、全財産をどこかの組織に寄付しやがった。

遺産をあてにしてた俺は悔しくて、死んだ両親を見返す為に必死で生きた。

なぜか次々と困難が襲い掛かるが乗り越える度に生きている実感が沸いてくる。

そんなある日、組織から両親の遺言状が届いた。

「愛する息子よ、それが人生だ。」

<完>

☆表紙絵 by さとねこと さん → https://note.mu/satonekoto

※投

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超・瞬間小説​『クソのような人生』

超・瞬間小説​『クソのような人生』



人生はクソだ!

最低の日々に舌打ちしながら用を足し、便座横のボタンを押す。

次の瞬間、俺は便座ごと宇宙空間にいた。

それは排泄物を動力源とする地球外文明の宇宙船だったのだ。

そして今、英雄「宇宙最速のクソ」として、俺は銀河を駆け巡る。

嗚呼、人生はクソのように素晴らしい。

<完>

☆表紙絵 by さとねこと さん → https://note.mu/satonekoto

※投げ

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瞬間小説『妄想力大戦』

瞬間小説『妄想力大戦』



西暦2021年。

インターネットの影響か、はたまた神の気まぐれか、妄想を現実化してしまう能力の持ち主【妄想力者】が世界各地にチラホラと出現するようになった。

著作権的にグレーゾーンなヒーローや怪獣たち、明らかに自重を支えきれない無茶なデザインの巨大ロボット、おびただしい数の2次元美少女たちに囲まれて鼻の下を伸ばすおびただしい数の男たち、その他ありとあらゆる「常識では存在しないはず」の者たち

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