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冬の日に思う事

今日の天気予報は雪だったのですが、雨でした。いや、この冷たさはみぞれなのかも。雪って何故か、降る前と降った後のほうが、冷え込むような氣がします。

北国の方が積雪対策をきちんとしているから、少々の雪では電車は止まりません。このあたりだと(鎌倉です)20センチ以上の積雪だと危険です。電車が止まったり、バスが間引き運転になったりして、通勤通学の足が無くなります。そして、道路が舗装されているから、溶け残りの雪がアイスバーンになり、滑ること滑ること。雪道を歩くのは、寒いのを除けば、そんなに嫌ではないけれど、アイスバーンは嫌ですね。恐る恐るしか歩けないし、それでも滑るし・・・・。

雪の沢山降る地方では、雪は降るものとして諦観し、その中で楽しみを上手く見つけているなと思います。秋田のかまくら、札幌雪祭りなど、雪がなければできないものです。食品の保存に雪を利用したりもしています。高野豆腐(私の郷里では、凍み豆腐といいます)も、凍らせてつくるものですから、冬の寒さがなければできません。

普段はそんなに好まない甘酒が、ひときわ美味しく感じられるのは、寒さが身に染みる今の季節。そして、寒ブリ、寒サバのように脂ののった魚の季節でもあります。タラやナメタガレイのような北国の魚は、色は地味だけれどとても美味しく、冬の寒さに耐えるご褒美のようなものかしらと思います。

欧州では、クリスマスの後はイースターを心待ちにしています。キリストが復活したことを祝うこのお祭りには、鶏、羊、卵がつきもの。多産の象徴なのだそうです。知り合いになったブラッセリーの方が、「次のランチはナヴァランです」とおっしゃっていたので、春を待つメニューだな、と嬉しくなりました。ナヴァランの語源は蕪のナヴェとも言われていますが、羊と春野菜を煮込んだ料理です。野菜の彩がとてもきれいな一皿です。ちょっとメニューだけ春にして春を待つ、そんな気持ちになりますね。

今鎌倉の飲食店さんを応援する企画をしているので、素敵なお店を訪ねる機会が増えました。私たちの企画がこうしたお店の一助となることを、願っています。



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