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ホームメイドということは

ブールドネージュという焼き菓子があります。直訳すると「雪の玉」という名前の、丸くコロンとしたクッキーです。

卵の入らない生地にアーモンドスライスを混ぜ、焼き上げてから粉砂糖をまぶすのです。見た目から、その名前をつけたのか、雪玉からイマジネーションを得て、お菓子にしたのか、どちらにしてもしゃれています。

半分使いかけの和三盆がでてきたので、粉砂糖の代わりにまぶしてみました。(ちゃんとふるって、だまは取り除きましたが。)そういうレシピもあったはずです。リリエンベルグのだったはず。

和三盆なので、粉糖ほど白くならないのですが、食べてみると美味しい事、口の中に幸せが広がります。和三盆の上品な甘さが、後味のいいお菓子にしあげてくれています。

化学的なものを加えないお菓子であればあるほど、素材の味が前面に出ます。せっかく手作りするのですから、良質の材料を使いたいと思っています。

材料を吟味して作ったお菓子と、焼きたてが一番美味しいパイは、焼き立てを、というように自宅でしかできないことがあります。家族の嗜好に合わせて、既製品の何倍も酸味の効いたお菓子を作ることもあります。ホームメイドというのは、既製品とは別のジャンルなのですね。

食べた人が、「これは自分の為に作ってくれたんだ」と、感じる味がホームメードのよさなのです。素朴なオーダーメイドの味、とも言えますね。

このご時世の進学や就職で悩んでいる子供に「心配しているよ」「応援しているよ」と言う代わりに、手作りお菓子を用意します。言葉も、時にはプレッシャーになるから。いい結果につながって、お祝いのお菓子を用意することを願いつつ。


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