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愛ってなんでしょうね。映画「ブルーバレンタイン」感想

公開 2011年 アメリカ
出演 ライアン・ゴズリング
   ミシェル・ウィリアムズ


あらすじ
───ディーン(ゴズリング)とシンディ(ミシェル)夫婦は娘のフランキーとの3人暮らし。看護師として忙しく働く妻シンディの一方、夫のディーンの仕事は朝からビールを飲みながらのペンキ塗り。もっと自分を高める努力をして、きちんとした仕事に就いて欲しいとシンディは夫に対して思っているが、最低限の仕事をして少しでも多くの時間を家族と過ごすことが一番大事だというディーンとの溝は深まるばかり。ふたりの出会いは、シンディが医学生、ディーンは引越しのアルバイトで生計を立てていた頃。不釣り合いな二人だったが、ディーンのどこか飄々とした生き方と明るさにシンディは惹かれていった。若く夢があり、お互いに相手に夢中で毎日が輝いていた幸せな日々……。そんなふたりの過去と現在が交錯しながら、愛の終わりと誕生が重なり合う、切ない慟哭のラストへと向かっていく。本作はR15+指定作品となります。(GYAO作品紹介より)

R15ってどんなエロシーンがあるラブロマンスかと思いきや
そういう話ではない。
別の意味でなるほどこれはR15だなと思わせられる
夢と希望にあふれた若者には見せられない
大人のリアルな愛の話
耳が痛い‥目が痛い(思い当たる節あるある)
でも何かが決定的に違う
なんだろう・・・
決して面白いとか感動とかいう映画じゃないけど
同世代の倦怠夫婦たちと語り合いたくなる映画
しかし自分とこの夫婦で語ってはいけない映画
映画のタイトルとゴズリングにキュンキュン期待して観たら
もうトラウマ級のガッカリじゃないかな・・・。
僕は一人GYAOで無料で観たからまあこれはこれで満足できたけど

これ僕は重すぎる愛を持った不器用な男の話とみる

ディーンは決して悪い奴じゃない、むしろ家族を愛しているというのは本物だろう
ただ、強すぎる思いゆえにゆとりがない・・・ような
そこが決定的に違うのかな
強すぎる愛ゆえ、意外に凝り固まった理想があり
そこから外れるとあからさまに不機嫌になってしまう。
細い糸のようなところを歩いてる人
周りにもそういう人、何人かいるけど、やっぱり付き合いにくいというか
友達としてたまに会うのも、疲れるというか・・
これ、どっちが悪いか?とネット上でもいろいろ議論あったけど
凝り固まった理想があって、ゆとりがないという意味では双方、似た者同士だけど
僕はどちらかといえばディーンが悪い派
妻シンディの「もう限界」に共感できる
あくまで映画で描かれているシーンだけで考えた場合の話で
映画に描かれていない彼らの7年?の結婚生活の中では・・シンディの方が先にディーンのふがいなさに愛想をつかし、その態度がディーンにゆとりを無くさせたのかもしれないけど・・・どっちが先とか後とか言い出すのはもう不毛な論争だろうし・・。

二人とも悪い人じゃないんです。情も深いんです。
でも、やっぱり強すぎる思いを押し付けすぎるのはどうかと思います。
どうでもいいよ、何でもいいよ、と包容力がありすぎるのもつまらないけど・・・
凝り固まった思いを持ちすぎず
他の人の自分とは違う思いも理解ようとしたり許容したりする
心のゆとりって大事・・と思ったのでした。
愛って何でしょうねえ~。

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