Third
むかし
こんな夜の雰囲気が好きだった
家があって 窓からは灯りがこぼれている
町の灯り。
ひとりだったり、家族とだったり
みんな思いおもいの休息のときを過ごしているんだなあって。
それは、すこしお洒落な感じで
わたし
都市に住んでいたんだなあ。
週5日働き
夜 家に帰り
テニスやヨガでかたちばかり身体を動かして
買ったおそうざいを食べて
寝る
また朝が来て電車に揺られる
そして息継ぎをするように
週2日のお休み
そんな都市の夢
愛してた
人間の愛で。
今は郊外
好きな時間に起きて
好きな時間に仕事をする
一日じゅうパジャマで
おしゃれじゃないけど ユルユルふかふか
身体を締めつける布と時間は一切なくなった
お化粧まったくしないけど
肌がすっかりきれいになった
仕事のあとのテニスもヨガもないけれど
ス-パーや山へ 好きな時間に歩きに行く
でもそれは ただ凸凹なだけ
私は
都市の夢も愛していた
今の暮らしも愛している
そして
戻れないことだけは分かっている
どうしてなんだろう?
あなたは成長するし
ここではそれに見合った流れに乗るしかないし
いつだって次は 思いもよらない道
どちらでもない
第三の道
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?