【老後が心配…。資産形成に不動産投資が有効な理由】vol.2 子育て世代こそ注目すべき”不労所得”の道
現在日本で子供を一人育て上げるためには、幼稚園入園から高校卒業まで(塾や習い事などの費用を含む)がすべて私立の場合は1800万円を超え、
すべて公立でも約540万円と言われています。
また、多くのご家庭では、教育資金のほか住宅の購入に向けた資金の準備、老後の備えも検討するケースが多いでしょう。どの場合も早いうちからマネープランを考えておくことが大切です。
第2話の竹内夫妻のような子育て資金の悩みを抱える人や、老後年金だけの生活に不安がある方にもおすすめしたい資産形成が、不動産投資。
この連載では不動産投資がなぜ資産形成としておすすめであるのか、初心者が不動産投資をするためのコツなどを5回にわたって解説。
Vol.2では、資産の中で、本当に不労所得と呼べるものとは何なのか、詳しく見ていきましょう。
そもそも不労所得とは?
誰もが憧れる理想の資産形成といえば、不労所得。不労所得とは、その名の通り働かずして得られる収入のことを指します。
精選版 日本国語大辞典によると、配当金や利子、地代などが例として挙げられています。
現在働きながら日頃の生活費を支払い、教育資金も工面しているような忙しい子育て世代にとって、不労所得があることほど嬉しいことはないでしょう。
しかし、不労所得は限られた人しか得られない収入のようにも思えます。そこでまず、一般的に不労所得と呼ばれるものにはどんなものがあるのか、どんな特徴があるのか確認してみましょう。
各不労所得とそれぞれの特徴
①太陽光発電
太陽光発電パネルを設置し、そこで発電された電力を自分たちで利用するだけでなく、販売することでお金を稼ぐ手法が太陽光発電のビジネス。
日本では2012年に固定価格買取制度が施行され、一般人も電力を販売できるようになったのが、ブームのきっかけとなっています。
しかし、最近では電力の買取価格が下落しているほか、買取条件も厳しくなってきており、設置価格や運用価格に比べてあまり儲からないというような状況になってきています。
初期投資に見合うリターンが見込めるのか、しっかり見極める必要があるでしょう。
②MLM(マルチレベルマーケティング)
MLMとは、ネットワークビジネスマルチ商法と呼ばれるもの。自分が紹介した商品を紹介した人が購入すれば、自分の元にもお金が入り、さらにその人が別の人にも商品を紹介して購入してもらえれば自分の元にもお金が入るというビジネスです。
うまく紹介が連鎖すれば継続的に収入を得られることになりますが、実際継続的に収入を得るためには、多くの人に商品を紹介していく必要があります。さらにコミュニティの活性化や広報活動など、常に動き続けなければならないため、完全な不労所得と呼ぶのは難しいかもしれません。
③アフィリエイト
アフィリエイトは、自身が運営するWebサイトやメールマガジンなどに商品や企業のリンクを貼り、閲覧者にリンクを踏んでもらったり、実際に商品を購入してもらうことによって、企業から報酬が支払われる成果報酬型の広告システムです。
最近ではアフィリエイトビジネスが盛り上がりを見せており、確かにサイトを育て上げれば不労所得になり得ます。
しかし、そこまでのサイトを作り上げるのには相当な記事数を制作する必要があり、結構な労力がかかります。またGoogleの検索エンジンのアルゴリズムは常にアップデートを繰り返しており、そのアルゴリズムの変更によって一気に閲覧されないサイトになってしまうリスクもあります。
そのため、都度都度サイトを見直す必要があるため、ある程度手をかける必要があり、完全な不労所得とはいえないでしょう。
④FX自動売買ツール
FX初心者でも稼げるツールとして紹介されることが多い、FX自動売買ツール。口座にお金を入れておけばコンピューターが売買することで稼ぐことができるというものですが、実際はそのアルゴリズムも信用できない部分が多いのが実情です。
実際に稼げる確率は低く、むしろ口座に入れておいたお金がなくなるケースも少なくありません。
⑤一棟マンション(アパート)や一軒家のオーナーになる
不労所得といってまず頭に浮かぶものといえば、家賃収入。マンションやアパートなどのオーナーになり、毎月借主から家賃をいただくというビジネスです。
しかし家賃収入で一般的な一棟マンションオーナーについては、共用部分の修繕や賃貸者が入れ替わるごとに行う修繕、設備の点検などの建物管理の維持費が必要です。もちろん別途管理会社に委託することはできますが、その分の費用は負担しなければなりません。
さらに空室が出て仕舞えば家賃収入が途絶えることになるため、空室率を下げるための工夫や、家賃の回収漏れがないようにするなど、賃貸管理の手間もかかります。
そのため一見不労所得にも感じられるマンションオーナーですが、不労にするためにはそれなりの委託費用を払う必要もあるなど、ある程度の資金力が必要です。素人がオーナーになろうとする場合、片手間できるようなビジネスではないでしょう。
⑥不動産投資会社経由で、ワンルームマンションのオーナーになる
マンション一棟全てのオーナーになり、自分たちで建物管理から賃貸管理まで行うのはとても労力のかかること、また素人では難しいことであると紹介しましたね。
しかし、マンション一棟ではなく、不動産投資会社経由でマンションのうち一室のオーナーになるのであれば、素人であってもほとんどリスクはありません。というのも不動産投資会社がマンション全体の建物管理や賃貸管理を一括で行ってくれるため、こちらで手を動かすことがほとんどないからです。
この場合ローンを返済するまでは月々の支払いを行う必要がありますが、完済してしまえば毎月の家賃がそのまま自分の懐に入ってくることになります。すぐに大金が欲しい場合この方法は向きませんが、老後の不労所得を獲得したい人にはおすすめの方法です。
長期的な視点で見た、不労所得に注力すべし
現在働きながら子育てをしている人たちは、目の前の教育資金の工面に追われてしまうケースが多いですが、老後の自分達の備えも忘れてはなりません。ただ貯金するよりも、稼ぎの一部を将来の不労所得に向け備えることもできます。
次回の記事では、さらに踏み込んでどのような資産形成を、どの程度行うと効率的なのか、解説していきます。
<参考文献>
渡邉一樹/加藤皓太著, 「レバレッジ貯金」のススメ, ぱる出版, 2019年2月6日
イラスト: 新里 碧
テキスト: 中森りほ
編集: 國方麻紀
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