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短編/掌編小説

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短編/掌編小説のまとめ
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#SF小説

短編小説/扇風機埋葬

短編小説/扇風機埋葬

「どうしましょうか?」
 僕はたずねる。
 男は——仮に〈教授〉としておく。
 教授はショートケーキのフィルムを舐めながら言う。「どうしようもないさ」
 僕らが話しているのは、扇風機のことだ。昭和時代に大量生産された骨董品。
 半透明の羽根は青く、胴体部の塗装は剥げ落ち、錆色の地肌を見せている。強中弱のボタンを切り替えるたびに大げさな音を立てて、そのくせ、貧弱な風しか送ってこない。どのボタンを押し

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掌編小説/風葬都市ガイドマップ

掌編小説/風葬都市ガイドマップ

 街の名前は知らない。
 知っているのは、何百年前に滅んだ街というだけ。
 入口には錆びた看板があり、かろうじて〈…隊を希望され……〉の文字が判読できる。しかし、仮に文字が判読できたとしても、読む人がいなくなった現在となっては、わずかにできた日陰にしか価値がない。
 風に含まれた砂が金属板にぶつかり、絶えずかすかな音をたてている。
 見渡すかぎりの砂の色。アスファルトも、コンクリートも、砂の色。

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