[ファンタジー小説]メア・イノセント~夢と瀬踏み(あらすじ付き)その9
登場人物
用語
あらすじ 瀬踏みの世界の中で3人は
お兄さんが書いた、へんてこなアヒルを見つける
ーーーーーーーーーーーー
目の前には真っ黒いアヒル、が3匹・・・
実際に自分が書いた絵をこんな形で
見ることになろうとは・・・
『こんにちは!アヒルさん
私はフェティ!』
[ぷあっぷあっ]
鳴き声も・・・・アヒルではなさそうだ
『いやーんかわいい~
この子絶対持って帰っちゃう♪
ねっ?ミディちゃん?』
【うん・・・そうだね♪】
・・・たしか瀬踏みで許可した生き物は
現実にも表れるんだっけ・・・?
本物のアヒルならともかく
実際には存在しない生き物が現実に現れる可能性があるって言うのは
少し信じられない・・・
「ねぇ、ミーディット
仮に、この生き物を許可したら
この姿のまま出てくるの?
・・・じつは本物のアヒルはかなり違う見た目なんだけど・・・」
【そうなるかな・・・私も本物は見たことないし・・・
少なくとも、私達の管理している区画では
・・・・この見た目だと思う】
区画・・・?
ウツツム族は彼女達だけじゃないだろうし
それぞれに管理してる感じなのかな・・・?
[ぷあぷあっぷ]
『・・・ねぇこのアヒルちゃん達
私達に何かを伝えようとしてると思わない?』
フェティがクチバシをつんつんとすると
心なしかアヒルもそれに反応しているような気もするけど・・・
遊んでるだけにも見える
【お兄さん、アヒルさんって・・・確かこの後
剣をもって・・・火山に向かったんだよね?】
「うん・・・」
正直、少し前の夢だから
事細かに覚えている訳じゃないんだけど
そこは確かだったはず・・・
という事はやっぱり火山に行きたいのかな?
ってうわっ・・・!!
ぐらぐらと地面が揺れだした!
【・・・局面が変わるみたい
お兄さん、じっとしてないと・・・危ない・・・っきゃ・・・!】
ミーディットが僕にもたれかかるように
倒れ込んでくると同時に、地震も止まる
【あぅ・・・ごめんなさい・・・・お兄さん】
「ううん、気にしないで」
これだけの揺れ・・・フェティは大丈夫だろうか?
砂ぼこりのせいか、彼女の居たあたりがもやにかかっていて見えない
『おにーさーん!ミディちゃーん!!
大丈夫ーー!?』
よかった・・・あの声の感じだと
何ともなかったんだろう
彼女のシルエットが見えてきて・・・あれ?
なんだかとてつもなく大きなシルエットだ・・・
『見てみて?!アヒルちゃん大きくなったみたい!』
砂ぼこりが晴れると
そこには馬みたいなサイズのアヒル?に乗ったフェティの姿が・・・・!
続く