#5 いろんな言葉があって
私の周りには、いろんな言葉を持つ人がいる。
いろんな言葉を持っているということは、それだけたくさんの世界を持っているということのような気がする。
そういう世界の端っこに触れたり、すぐ近くで開かれているその世界をみつけたりすると、本当に羨望の眼差しで見つめてしまう。
私の大学には、聴覚障害教育コースがある。そのコースの人たちは手話が達者である。聴覚障害がある学生の子とも何の不都合もなさそうに話している。
その手つきが、私にはないもので、すごく輝いて見える。英語が堪能な人をかっこいいなあ、と見るのと同じ目で見つめてしまう。しなやかで豊かな動きが美しいと思う。そこには、音声による会話とはまた違う世界が流れているような気がする。
たくさんの世界を持っている人って、かっこいい。
あんまり見つめていると気が付かれてしまいそうだから、今日はこのくらいにしておこう。