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読書感想文【神のロジック 人間のマジック】

主人公のミコガミ・マモルは11歳の小学5年生。
彼は半年前に今の学校へ転校、その寮で生活してる。
生徒は彼を含めて全部で6人。
人数は少ないし寮での食事もまずい、けれどかわいくて仲の良い女の子もいるしー平和な日々が続いていた。

そんなある日、生徒たちの世話をしてるメイドさんから一言。

「今度、新入生がやってくる」

この一言に、マモル以外の他の生徒は明らかに動揺する。
確かにここは閉鎖的な環境ではあるが、たかが新入生がやってくるというだけでこうも変化するのは様子がおかしい。
その理由を、ある生徒がこう説明する。

「ここには何か邪悪なモノが棲み着いている。」
「変化が起こると、そいつ ●●●は目を覚まして、僕たちに襲いかかる。」
「マモル、君が来たときもそいつ ●●●は目を覚ましたんだ。」

なんだかよくわからないモヤモヤとした存在ーしかし確かにそいつ ●●●はいる。
そしてついに、新しい生徒がこの学校にやってきたー。


時を前後して、マモルにある疑問が浮かぶ。

「ここは一体どこなんだろう??」
「この学校の目的はなんだろう??」

半年前にここへきたが、それ以前の記憶はひどく曖昧だ。
学校でやらされるワークショップも奇妙ーまるで推理モノのよう。
また、これだけの規模の学校の維持費と生徒の教育費も無視できない。
そして生徒の数。残りの空き部屋を含めても15人。
6人という数はどう考えても少ない。
いうならば少数精鋭ー。

この疑問に対し、ある生徒はプロの秘密探偵の養成所だと言い、ある生徒は前世の記憶が憑依する体質の国家規模の研究、ある生徒は自分たちはここにいないアバターの存在だという。

生徒たちの共通点、学校と教職員たちの謎、そしてそいつ ●●●の正体ー。

いやー、見事にハマりました。
文章もマモルから見た書き方なので子どもっぽい感じなので読みやすい。
どんどん読み進めていって、いったん中止しても続きが気になって読んでしまい、ラストまで突っ走りました。
読了後のこの喪失感は、なかなかに大きかったです…。


「ぼくの名前はマモル。十一歳。日本の神戸に住んでいる。」

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