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The Beatles 全曲解説 Vol.19 〜She Loves You

世界に轟いたYeah! Yeah! Yeah! “She Loves You”

お待たせしました!
ビートルズのキャリアの中で、本国イギリスで最もヒットした “She Loves You” の紹介です!

ビートルズ4枚目のシングルですが、初めてハーモニカも追っかけコーラスも登場しない、
ハードで超どストレートなロックナンバー
となっております。

この曲も例によってジョンとポールの共作で、前作 “From Me To You” と同じく、当初は「ファンへの感謝」を念頭において作曲されたそうです。

ところが、ここで遊びを入れるのがジョン&ポールの凄さ。
なんと登場人物を「僕と君」から、「僕とお前と彼女」という、当時としてはかなり複雑なシチュエーションを設定するんですね。
たった2分の曲の間に、三者の関係性を明確にした上でわかりやすく詞を練るって、前例が少ない中、今では考えられないほど難しいことだったのではないでしょうか。

ここからビートルズの楽曲の言葉遊びは一気に加速することになります!

最大の聴きどころはなんといっても、サビのエネルギーに溢れた「♪Yeah Yeah Yeah」でしょう!

この部分は当初、「♪yes yes yes」と控えめにし、リードボーカルと分けた追っかけコーラスにする予定だったそうです。

ところがこれに反対したのがジョン。
「yes」を地元訛りの「yeah」に変え、更にリードボーカルがそのまま歌うという、敢えて作り込んだ形ではなく、荒削りさを前面に出す作戦をとったのです!

その衝撃度は、リアルタイム世代ではない僕らにとっても説明不要ですね。
この「Yeah」というキーワードは、後のビートルズナンバーにも解散直前まで多用され、ビートルズのイメージを決定づけたワードと言っても過言ではありませんね。

さらに、サビ直前の「♪Wooooooh」というコーラス。
これは “Twist And Shout” でもバックコーラスとして用いられたフレーズですが、この曲ではこの武器が最大火力までブーストされております!

ライブではこのフレーズと合わせてメンバーが首を大きく振るという光景がおなじみになっていました。
それに合わせて失神する女子が続出!
いや〜これはもう一種のスタンガンですね(笑)

冒頭で述べた通り、この曲はイギリスでの最大のヒット曲となったと同時に、アメリカ進出を叶えた1964年には、ビルボードでも見事1位に輝いています。

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