ぬかてぃ

野球の話をします。 歴史とかそんなところをメインに

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  • ぬかてぃのベースボールコラム

    その時その時野球で気になった事を書いていきます。 基本的に日曜日更新。したい。

  • ぬかてぃの「こんな本を買った」

    本供養 いい加減に読めシリーズ

  • ぬかてぃと格ゲー

    ぬかてぃが思い出語りで格ゲーを話していく。 ヒトより変に知識のある格ゲー。なんでこうなったのか、だらだらと語っていく

最近の記事

ああ、ドジャースvsヤンキース

大谷翔平の活躍によってワールドシリーズが日本でこれほど注目された年はないのではなかろうか。 日本を代表する選手へとなった大谷翔平と彼有するロサンゼルス・ドジャース、一方でアーロン・ジャッジという稀代のホームラン王を有したニューヨーク・ヤンキース。 その両者がおおよそ43年ぶりにぶつかるのだから。 ドジャースとヤンキースは歴史的に縁が深い。これにサンフランシスコに本拠地を構えるジャイアンツの三チームこそが1950年代のニューヨークを支えた球団なのだ。 それゆえにこの三球団のワ

    • 野球は文学のスポーツである

      フェルナンド・バランズエラが亡くなる。63という現代社会にしてはあまりにも若い死だ、1981年のメジャーリーグに突如現れ話題をかっさらっていった男の早すぎる死は悲しいものだ。 そうでなくともピート・ローズ、ルイス・ティアントといった60年代後半にデビューして70年代を彩った選手たちが鬼籍に入る中、彼はあと10年存命でもおかしくなかった。世の中の終わりはいつもさみしい。 そんな中で元中日ドラゴンズの投手であった山本昌がこのようなコメントをXで出した。 改めてこういうのを見る

      • 2024年、セ・リーグの盗塁王記録から歴史をほじくり出してみる

        19という数字は流石に日本で盗塁をされなくなってきた、で片づけるには厳しい。 セ・リーグの盗塁王が近本光司の19という近年稀にみる結果に終わってしまった。19盗塁での盗塁王はもはや戦前の春秋にリーグを分けていたり戦争の影響で100試合行う事も危ぶまれる時期の記録だ。30を切る事はあれども20を切るのは今の日本における盗塁の少なさを象徴している。 これが由々しき事態であるか、というのは置いといて今回は過去多くいた盗塁王の中でこの19を切る選手がいるのか調べてみたいと思った。特

        • さらばキューバン・トルネード

          ルイス・ティアントがあのトルネード投法を始めたのはボストンに入ってからだという。それよりも前のクリーブランド・インディアンズ(現ガーディアンズ)では特徴的な投法ではない剛球投手だったわけだ。 トルネード投法、と言われて日本では最初に野茂英雄を想像するだろう。 しかしアメリカは必ずしもそうではない。なぜなら過去トルネード投法を行っていた投手はいるからだ。 現役であればジョニー・クエト(現ロサンゼルス・エンゼルス)を思い出すだろう。言い伝えを参考にすればサイクロンの名を持ったサ

        ああ、ドジャースvsヤンキース

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        記事

          ピート・ローズから古きアメリカを偲ぶ

          日本のプロ野球を形成した一人と言われるドン・ブラッシンゲームの代わりにメジャーの舞台へ上がったのがピート・ローズであるという事を知る人は少ない。 そう、最初はセカンドの選手であったのだ。 シンシナティ・レッズは強打のセカンドが来ることが多い。 この後に表れるジョー・モーガンもそうであったし、近年であればブランドン・フィリップスなどは記憶に新しいか。強い当たりを打てるセカンドが誕生するのはシンシナティ・レッズというチームでも少なからず、という具合だ。 ドン・ブラッシングゲーム

          ピート・ローズから古きアメリカを偲ぶ

          ベーブ・ルースに勝った男達

          ベーブ・ルースの登場によって今まで重要視されていなかったホームランの価値が見直され、現在に至ったというのは今更いうまでもないだろう。過去大谷翔平がベーブ・ルースと比較されてきたが、記録こそ大谷翔平がベーブ・ルースを塗り替えるような成績を残している一方、社会的価値観をそっくり入れ替えた影響力という点ではルースに追随できる人間は選ぶとしてジャッキー・ロビンソンくらいのものだろう。ベーブ・ルースという選手の存在はそれだけ大きかった。 その彼がシーズンホームラン王を取ったのが実に12

          ベーブ・ルースに勝った男達

          大谷翔平50-50を祝って

          緊急で記事を書きます。 マイアミ・マーリンズ戦で大谷翔平が6打数6安打3本塁打10打点というとんでもない記録を残して50本塁打50盗塁を達成。史上初の50-50クラブを作る事になりました。 ホセ・カンセコ(OAK他)が建てた40-40クラブからおおよそ40年。MLB史に新たな伝説が刻まれることになりました。 また、これに伴ってドジャースのシーズン本塁打記録を塗り替える事になりました。元々フェルナンド・バランズエラ、野茂英雄といった変わり種が圧巻するチーム作りをしてきたドジャ

          大谷翔平50-50を祝って

          結局今年のシンシナティ・レッズは強かったの?

          1,答え:強くなかった強くなかったのです。どうしても。 今年のシンシナティ・レッズは。 強いか弱いかで言えば断然弱いほうに入ってしまうのが今年のレッズのように思います。 2022年は確かに強かったのです。 持続力はなかったものの若い戦力が連打を重ねて点を運んでくる、というスタンスのチームでした。 確かに今どきのホームランで点を稼ぐような野球とは遠い存在なのですが、多くの指標に縛られず、一念岩をも通す、というチームカラーが今どきの野球と逆行しながらも戦えることを証明しているよ

          結局今年のシンシナティ・レッズは強かったの?

          背景、コーン畑から

          ジェームズ・アール・ジョーンズが亡くなられた。 多くの人が知るダース・ベイダーの声に次いで、特に野球関係の映画で思い出されるのは映画field of dreamsに出てくる小説家、テレンス・マンだろう。J.D.サリンジャーが逝去してから14年。彼を模倣した人物もまたこの世を去ってしまった。 field of dreamsというのは不思議な映画である。 野球を題材にしながら描きたいことは野球からどんどんと離れていく。最初に登場するレイ・リオッタ演じるシューレス・ジョー・ジャク

          背景、コーン畑から

          動画配信禁止の話

          NPB、インプレー中の写真・動画配信禁止に 売り子撮影の悪質なケースも 来年2月規定施行 野球とメディアの関係が見直されていきそうだ。 NPBの動画に対する規定を定めた事によって賛否が多く交わっている。スマートフォンがちょっとした高性能カメラになる今の時代、球場での撮影制限が入ってくる、という事に違和感を覚える人は多いようだ。 私もまた球場に赴く時は過去バズーカのようなレンズを持っていっていたからわかるのだが、選手をカメラで追うのは結構面白い。写真を撮っている時に選手のふ

          動画配信禁止の話

          歴史になり始めた球界再編問題

          遂に当事者たちの言葉が揃い始めた。 野球という日々の娯楽から社会経済の問題へと変化していった近鉄バファローズの身売りから東北楽天ゴールデンイーグルスが誕生し、12球団を存続するまでの動きを証言するものが出始めた。 遂に球界再編問題も歴史の一片となり始めたのだ。 渡辺恒雄氏の「たかが選手が」がターニングポイントとなり、野球ファンのみならず多くの国民を巻き込んだ大きなうねりをきちんと文章で、言葉で残すことで誰がどう動いたのかの大筋をある程度見ることが出来る時代になったのだ。 恐

          歴史になり始めた球界再編問題

          ボットが引退すると聞いて

          ジョーイ・ボットが現役引退を表明 2010年レッズでMVP イチロー氏と親交深くドーナツ差し入れに…(スポニチ) 遂にこの日がきたか、という気持ちが先に出た。 1シンシナティ・レッズファンにおいてずっとファーストを守っていた彼がダイヤモンドの土から去る日がくるのは寂しさがかなり先立つ。 勿論近年は正直見る影もなかった。完全に打線のストッパーとなっていた。2022年などは「どうしてそこまでしてボットを使いたがるのか」と思うほど使われた。もはや誰もがレジェンドでありながらもメジ

          ボットが引退すると聞いて

          私は割と金属バットが好きである

          もう題名の通りなのであるが、私は金属バットが好きである。 だが別段金属バットはとてもボールが飛びやすいから、とかが理由で好きではない。なんならホームランは試合の中で一本でも出ればいい希少なものであるからいいものであるし、それをたくさん出そうとする今の流れは正直に言えば嫌いである。 それでも金属バットが好きなのである。 では高校野球が好きなのか。 はっきり言えば嫌い寄りになる。高校野球そのものはたまに観戦するが、あれを「青春」という色眼鏡を通してみるのは正直理解できない。まる

          私は割と金属バットが好きである

          甲子園の七イニング制、上から見るか横から見るか

          甲子園7回制に猛反対…大阪桐蔭・西谷浩一監督がじっくり語る“決定的な理由”…早稲田実業の監督も困惑「新ルール決まるスピードが速い」(number WEB) 突如現れた夏の高校野球全国大会イニング7回制に対して賛否が多い、というよりはほとんど否定的な意見が多い。 私も一野球好きとして対岸の火事のような感覚で観ている。高校野球は「高校生がやっているから」という言葉にかこつけて言いたいことを言いすぎる大人が多い。そんなものに一々近付いていても仕方ないので軽く触れる程度にする。

          甲子園の七イニング制、上から見るか横から見るか

          アメリカのある選手の成績を追う

          1977年9月3日。 ミネソタ・ツインズとニューヨーク・ヤンキース戦で代打に出されて三振だけして帰っていった男がいる。 季節から察してもセプテンバー・コールアップで呼ばれたのだろう。期待と不安の混じった中で呼ばれた彼、前年3Aタコマ・ツインズで主砲だった男のthe showは寂しいスタートであった。 その年の成績は9試合19打数2安打5三振。 この成績だけ出してどの選手か分かる人はいないだろう。 しかし、日本では野球を知らない人にすら知っている名前の選手である。 この文章を

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          1993年 鈴木一朗、打率.188

          【プロ1年目物語】監督との確執、二軍で驚異の46試合連続ヒット…イチローになる前の知られざる「オリックス鈴木一朗」(週刊ベースボール) こんなコラムを見た。 イチローという人の評伝はオリックスの時代から多く出ているから四半世紀経った現在、その多くは人に知られているだろう。特に監督であった土井正三とイチローの確執というのは四半世紀経った今でも語られる。 本当にひょんな疑問からなのだ。 「本当に土井との確執が原因で彼が二軍に落ちたのか」 という事だ。 確かにこの当時、監督と選

          1993年 鈴木一朗、打率.188