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SixTONESのミュージックビデオが公開された衝撃について

SIxTONESのYoutube広告が掲示されて勢いづく中。ついにミュージックビデオが公開されました。見ましたよね?

一番のニュース的な要素としては「滝沢秀明初プロデュースMV」であること。引退を発表しプロデュース側に回るという決断をしたタッキーの初作品で、ここから変わっていくんだという強い宣言に見えます。

MV自体も白黒基調に花びらを中心とした赤色をアクセントにしており、既に多数の駅に掲示されている広告のカラーを踏襲。グループ自体の認知率が低い中でも見た人の頭の中でちゃんとリンクできるようにしています。
(一部、「なんで桜じゃないんだ」という感想や記事を見ましたが、結局「Youtubeのロゴが赤だから」という理由に帰着します)

元々この曲の衣装はもっと色数が多く、様々な生地を使った鮮やかなものでした。メンバーは全員扇子を持ち、扇子を用いた踊りやメンバー同士の投げ渡しもありましたが、今回のキャンペーンとのイメージは確かに合わず、扇子の投げ渡しはYoutube動画というフォーマットでは画として弱い。そこでダンスを大きく変更しています。扇子については和のモチーフとして、"白い光で縁取られた黒い扇子"として残り、印象的に差し込まれています(僕はこの演出好き)。


何より今回のミュージックビデオ公開で一番大きいのは、「ジャニーズのミュージックビデオが公式から作品としてYoutubeにアップされた」ことでしょう。今までもCDの販促としてレーベルのYoutubeチャンネルにアップされていたグループもありますが、どれもショートバージョンであくまでCDを売ることを目的にしています。最近更に普及拡大を見せる音楽定額配信サービスには一切乗らず、Apple Musicに加入していてもCDを買ってこないといけなかったのがジャニーズだったはずです。それが平成最後にしてYoutubeでミュージックビデオが公式にフルで見れる時代となったのです。これは日本の音楽業界から考えればアーティストプロモに起用されたこと自体よりも革命的です。

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▲我が家はAppleTVを導入しているため、起床即大画面でJAPONICA STYLEすることができます

詳細の話もさせてください。
最初から雄(オス)の顔を見せる高地優吾くん最高ですよね?
このキャンペーンでは高地くんはカッコ良さ・危なさを前面に出していくのでしょう。とてもありがたいことです。

パフォーマンスでいうとやはり京本大我くんが目を引きます。このMVにおいて彼のパフォーマンスは確実に""であり、その中に随所に入るポップダンス要素が素晴らしいマリアージュとなっています。他にも森本慎太郎くんの指をエロく動かすやつ(慎太郎フィンガー)がちゃんとあるのも良いですね。あとは田中樹くんの椅子に座りながらの蹴り上げとか慎太郎くんがカッコよく花びらを撒いた先を思わず見ちゃってるのとかビルの上カットで前に駆け出す大我くんとか最後のジェシーのフェイクもいい。

部屋の中のシーンは、日本的な小道具とライトで赤っぽくした部屋に青い光を入れているのはブレードランナーのような色使いでサイバーパンク日本のオマージュにも見えます。確かに、日本×デジタル×未来というテーマであれば世界的に見てこの世界観をなぞるのは納得感があります。


全体通して、ファン向けな要素は残しつつも対世界を強く意識したMVと感じました。ジャニーズは元々舞台とマスメディアが強かったのですが、マスメディアでもリーチは高々国内が限界であり、現在においては非常にローカルと言わざるを得ません。例えば韓国音楽界は早い段階からターゲットを世界に広げ、その国の言語を習得させてまで国外進出をさせたりネットを主戦場に移しており、その成否は東方神起から始まりTWICE、BTSまで続く状況を見れば一目瞭然でしょう。
音楽データがネット配信できるようになったことは、限界費用がゼロになる(配信先が増えても原価が増えない)ので世界へ踏み出す絶好の好機でした。その時に日本の音楽業界の主要プレイヤーが皆「国内のCD売り上げをどう守るか」に向いてしまったことは今考えても非常に残念でなりません。

実際、SIxTONESのMVのコメントを見ると少なからず英語のコメントが目につきます。更に、各国のファンによっていろんな言語の字幕が作成されているのです。

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これだけのポテンシャルを持っていたジャニーズが、国内だけのリーチで良いわけがないのです。

11月8日現在、再生回数は153万回。
コメント数は1万件以上。
全てはもう、始まっているのです。


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