見出し画像

おしゃれメンズになる方法を教えよう。色んなメディアから学んだこと。

世の中にはたくさんの服飾雑誌が乱立している。

そのどれもが、このアイテムにはこれ、このブランドのアイテムを使えばおしゃれ、1週間のコーデはこうという書き方しかしていない。

なぜこのアイテムだとこれなのか、このコーデにこの色を使うのはなぜなのかと言う理論的な書き方は一切していない。

こんなことだと、いつまでたっても無限に服を買わなきゃならないことになってしまう。それではダメだと思うのだ。

今までさまざまなメディアを見てきた上で私が理解した、理論的にオシャレになる方法をお伝えする。

▷ 何を読んで勉強した?

基本的に以下の2人の書籍やメディアを参考にしている。

MB:Knowermag
    MBチャンネル

山本あきこ:山本あきこオフィシャルブログ
      山本あきこ なぜおしゃチャンネル

この2人が日本で一番ファッションを理論的に説明している。以下の記述はほとんどこの2人から学んだことと言ってよい。

MB氏については、ファッションを明確に理論化した者で、オシャレの概念を論理的に解説している。本人は昔からこういった考えはあったが言語化できていなかっただけだと言うが、明確に文語化できたのはすばらしいものだと思うのだ。

対して、山本あきこ氏はMB氏に足りない部分を補完して説明している。各々足りないところがいくつかあるが、2者の主張を読めばほぼ完璧にファッションが理解できる。


▷●1つ目の原則:ドレスとカジュアルの比率は7:3

おしゃれになるためにこれは基本中の基本の概念である。迷ったらこれを思い出すべしと言っても過言ではない。

これの言いたいところは、服・靴・眼鏡・アクセサリー・髪型など、身に着けているものすべてをひっくるめて第三者から見えている部分について、ドレス性とカジュアル性が7:3になっていればおしゃれであるという考え方だ。

なぜ7:3かというと、日本人は欧米人に比べて若く子供っぽく見られるからだ。頭は大きく、足は短い。太ももは太く背も低い。

欧米人と同じ体型なら、ドレスとカジュアルの比率を考える必要はない。なぜなら、体型ですでにドレスの要素を持っているからいくらカジュアルな服を着ても大人っぽく見られる。つまりどんな洋服を着ようが欧米人はオシャレに見えるのだ。

しかし、日本人は子供っぽい体型だから、カジュアルな服を着たらさらに子供っぽく見える。オシャレというより可愛くなってしまう。つまり、日本人が大人っぽく見せる=オシャレにするならドレスの要素を入れなければならないのだ。

ここで言う7:3とはあくまでもだいたいの数値である。きっちり7:3になっている必要はない。6.5:3.5になっていてもいいし、7.5:2.5になっていてもいい。あくまでも7:3に近づければいいだけだ。


▷ドレスって?カジュアルって?

スクリーンショット 2021-11-21 20.33.47

ドレスとは、スーツで使うもののことである。

スラックスやドレスシャツ、ジャケット、革靴のこと。①素材はウールやシルク②色は黒に近いもの(黒やネイビーなど)③形は細身でシワがないもの④無地、もしくはガラがあってもガラに色がついてないもの。

カジュアルとは、スーツ以外で使うもののことである。

スーツ以外なのでデニム、ダウンジャケット、ポロシャツ、チノパン等多種多様である。①素材は綿や麻やデニム生地②色は薄い色・鮮やかな色③形は太くシワがあるもの④ガラがあるもの。

この4つ全部を満たすものがドレスということではない。ドレスの要素はこの4つ、カジュアルの要素はこの4つということである。ドレスの要素が多ければ多いほどそのアイテムはドレスに近く、カジュアルの要素が多いほどカジュアルだということである。

▷要素のどれが強いの?

ドレスかカジュアルかを決める要素として、まず4つの要素の前に大元の「種類」でほとんど決まってしまう

例えば、黒でシワが出にくいデニムより、薄いグレーでチェック柄のスラックスの方がドレスになる。ドレスを決める要素は以下のように強弱がある。

種類 > 形 > 色 > ガラ > 素材


▷じゃあ服屋でどう買えばいいのよ?

上記を念頭に置いて、服屋に行くとしよう。その前にまず自分が持っている服を調べて、覚えてから行くことが重要だ。

なぜなら、服屋に行ってシャツ・アウター・パンツ・靴下・靴など全てを上から下までフルで買うことは皆無だ。普通は、シャツだけ買う、アウターだけ買うというパターンである。

手持ちの服を覚えてないと、それ単体がオシャレかどうかだけ考えてしまし、黒とか紺とか濃い色ばかり買ってしまう。オシャレになるのは服単体がオシャレではいけない。すべてをひっくるめた全体のバランスが7:3でなければならないのだ。

なので、自分が持っている服を覚えておいて、持っている服と今から服屋で買う服が、ドレスとカジュアルの比率が7:3になるようなものを買えば良い。

▷購入例パターン1(冬)

スクリーンショット 2021-11-21 8.50.24

例を挙げて見てみよう。例えば冬の手持ちの服が上のようだった場合だ。

前述したように、服はドレスかカジュアルかのどちらかで分けられる。ドレスとカジュアルの割合が7:3になるようにするのがオシャレな服装である。

(1)まず、スラックスはスーツに使うものなのでドレスだが、素材はポリエステルでカジュアル要素もある。だが、色は黒で形は細身、シワが出ないように裾上げしているのでドレス要素がある。よってドレス要素が多いからドレスに分類できる。

(2)次にスニーカーは、スーツでは使わないものだ。一方、合皮でできているので素材はドレス要素がある。色はブラックで細身なのでドレス要素があるから、カジュアル寄りのドレスだ。

(3)ニットはスーツで使うもの。素材はウールで色も濃い目のブラウン、形は普通なので明らかなドレスだ。

(4)最後に、Tシャツだが、これはスーツでは使わない。素材は綿で形は普通でカジュアル要素が強い。色はホワイトだが、総合的に見てカジュアルに分類できる。

よって、今手持ちのものは

・ドレス=スラックス、ニット
・カジュアル寄りのドレス=スニーカー
・カジュアル=Tシャツ

である。これを踏まえて、何を買えばいいか。

スクリーンショット 2021-11-21 16.11.30

Tシャツはニットの下に下着として着るから、人には見られないところである。なので、手持ちは実質ドレスばかりになってしまうから、カジュアルなものを買うべきだ。

アウターがないので、まずアウターを買おう。これからの冬でアウターがないのは寒くて厳しい。カジュアルなアウターならMA-1でもいいしデニムジャケットでもライダースジャケットでもなんでもいいが、とりあえず便宜上ダウンかコートを選択した。

(1)ダウンはスーツでは使わない。素材もポリエステルで色はベージュ、形も太め。なのでカジュアルに分類される。
このダウンにニット・スラックス・スニーカを着れば、下はドレスで、上はダウンの中にニットが隠れる場合があるものの、ドレス:カジュアル=6:4か7:3になる。(スニーカー:ドレス、スラックス:ドレス、ニット:ドレス、ダウン:カジュアル)

(2)コートはスーツで使うものでドレスだ。しかし、素材が綿・ポリエステルでカジュアル、色はカーキでカジュアル、形は細身でドレス。カジュアル要素があるものの、ドレス要素が強くドレスに分類される。
これの場合も前ボタンを閉めた場合とそうでない場合で変わるが、ドレス:カジュアル=6:4か7:3である。

(3)手持ちがドレスが多いので、デニムも買ってみてもいい。例に挙げたデニムはスーツで使わないのでカジュアル、素材も綿・ポリでカジュアルだ。だが、色はネイビー、形は細身なのでドレスとカジュアルの中間だ。これが、色が薄いブルーだとカジュアルに分類される。

靴をスニーカー、ボトムをデニム、インナーをニットとしたら、ここまではドレスとカジュアルが半々だ(スニーカーはカジュアル寄りのドレス、デニムはカジュアルとドレスの中間、ニットはドレスなのでほぼ半々)。

つまり、ここへアウターを持ってくるならカジュアルなダウンではなくドレス要素が強いコートが良いとなるわけだ。

(4)最後にフランネルシャツを買ってもいい。アウターを着ると暑いときは単体で着れる。ニットを着ると暑いときは、これを着て前ボタンを開けて温度調節もできるので使いやすい。

シャツはスーツで使うものなのでドレス要素。素材はフランネルなので綿とはいえウール見えするからドレス、色は濃い目のグレーで形も普通なので、ドレスに分類できる。

靴をスニーカー、ボトムをスラックス、インナーをシャツとするなら、ここまではドレス:カジュアル:8:2くらいだ。これにアウターを持ってくるなら、ドレスが強いコートではなく、カジュアル要素が強いダウンを入れてカジュアル比率を高めるのが良いわけだ。


▷色はなんでもいいの?ホントに?

ここで疑問に思う人もいると思う。色はカジュアルとドレスを気をつければなんでも良いんだな?と。

例えば下のように思うだろう。

「ドレスとカジュアルに気をつければいいなら、黒のデニムジャケットと黒のデニムパンツ着て、ブラックの革靴履いて、インナーは黒のシャツ着れば良いんだな?これでオレもオシャレだ!」
「ネイビーのテーラードジャケット着て、緑のスラックス履いて、白のドレスシャツ着て、黄色のスニーカー履いていいんだな?ドレスとカジュアルのバランス取れてるからオシャレだ。」

これが実は落とし穴なのである。

確かに、理論的には大正解だ。黒はドレスの色だがデニムやTシャツはカジュアル要素なのでドレスとカジュアルのバランスは7:3で取れている。白はドレスの色でジャケットもドレスだが、赤色のスラックスと黄色のスニーカーでドレスとカジュアルのバランスは7:3で取れている。

しかし、色は使いすぎると不自然になる。そして季節に合わせて選ばないとこれもまた不自然になるのだ。不自然であると言うことはおかしい=オシャレではないわけだ。

▷●2つ目の原則:色は季節を連想するものを使うこと。色は使いすぎないこと。

服の色を選ぶのは難しい。見る人の好みもあり、どの色を選べばおかしいと思われないのか悩むところだ。

しかし、9割の人が見ておかしいと思われない色の選択方法がある。

・色は季節を連想するものを使うこと。
季節が連想される色を選ぶのだ。おかしいと思われないためには自然であることが一番だ。そうするためにはその時々の季節に合った色を主として着ればいい。


名称未設定

春なら、薄い色(ペールトーン・パステルカラー)を使う。春らしい優しい・やわらかい・暖かい陽気を感じられるからだ。


スクリーンショット 2021-11-21 21.43.06

夏なら明るい色(白・グレー)や薄い色(ペールトーン・パステルカラー)を使う夏らしい明るい・若々しい・活発さを感じられるからだ。


スクリーンショット 2021-11-21 21.47.32

秋なら、くすんだ色(茶色・ダークオレンジ・カーキ)を使う。哀愁・落ち着いた雰囲気・紅葉といったものを感じられるからだ。


スクリーンショット 2021-11-21 21.51.35

冬なら、暗い色(ダークカラー)を使う。暗い・クール・寒いといった雰囲気を感じられるからだ。

ここで注意してほしいのは、黒と白は無彩色といって、他の色に影響を与えない色である。ただし、黒は使い過ぎると地味になる、白は使い過ぎると派手になり、逆に不自然になるので気をつけることだ。


・モノトーン+1色
一番簡単なのはモノトーンに何か色を1色使うだけのやり方である。モノトーンとは黒と白だけでできる色のことだ。

春ならグレーの上下に、白のスニーカー、1色にペールトーンのブルーのTシャツを加えるというコーディネート。他にもボトムはダークグレー、靴はブラック、インナーは白のTシャツ、羽織にグレー、1色にベージュのトートバッグを入れると言う具合だ。

冬なら、ブラックのダウンに、ダークグレーのボトム、黒の革靴、白のシャツ、1色にボルドーのニットと言う感じ。靴・ボトムは黒でインナーはグレーのニット、1色としてカーキのコートでもいい。


・似た色を使う
同じ種類の色を使うのも色を使いすぎない方法だ

例えばネイビー、ロイヤルブルー、ライトブルーの青だけを使うパターン。黒グレー白のモノトーンだけを使うパターン。ボルドー、ペールピンク、ブラウンの赤だけを使うパターン。

しかし、この方法は使いにくい。モノトーンだけのパターンならいいが、他の色になると探して買ってくるのが難しいのだ。なので、いくつかはモノトーンを入れて誤魔化すようにした方が楽だ。


▷まとめ

・ドレスとカジュアルの比率は7:3

これは大原則だ。あれ、服ってどうやって選ぶんだったけ?と思うようになったらこの言葉を思い出そう。何がドレスで何がカジュアルの要素だったか自然に頭に出てくるようになる。

・色は季節を連想するものを使うこと。色は使いすぎないこと。

時期を考えて服の色を選ぶこと。色は同系色を使うかモノトーン+1色にすることだ。


この2つを忘れなければ、絶対にオシャレな服装になれる。
そうして服を買っていく中で、少しずつ説明してきた理論を考えなくても、ホイホイ服を買えるようになったらそれはオシャレになったということだ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?