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大航海時代Ⅲ Costa del Sol ―思い出のゲーム3選その1―

学生時代、とりわけよくプレイしたゲームが三つある。
20年以上が経過したので、記録しておくことにした。

大航海時代Ⅲ Costa del Sol

(1996年、光栄、Windows)

Windows95のソフトである。
家庭用ゲーム機への移植は行われていない。

1480年代の大航海時代初期が舞台。
ポルトガルまたはイスパニア(スペイン)の航海者を主人公に、世界中の遺跡、名所、財宝などを探すことが主な目的となる。

その過程では、アフリカ最南端の発見や、インド航路、アメリカ新大陸、さらには世界一周など、歴史上の航海者たちが成し遂げた偉業を、まさにその当事者たちと競い合うことができる。

イスパニアに滅ぼされる前のアステカ王国やインカ帝国を訪れ、太陽のピラミッドやチチェン=イッツァのカスティーリョなどを発見できたときの感慨はひとしおだろう。

ゲームの流れは、図書館などで情報を探し、スポンサーにプレゼンを行って冒険に出発、無事に発見できたら証拠品を持ち帰って報酬を得る、というもの。

証拠品の中には強力な武器防具もあるので、そういったものはスポンサーと契約せず自力で探すか、スポンサーに偽物をつかませて着服することも可能だ。
サットン=フーやプレステ=ジョアンの国など、この作品で初めて知った事物も数多い。

序盤では、イベリア半島近辺を海岸沿いに用心深く航海するのが精一杯だが、船の性能が上がり、自らも熟練してくれば少しずつ行けるところが増えてくる。

やがては、ヨーロッパからアフリカ南端まで一気に南下、吠える40度の風を利用してあっという間に世界一周してしまうのだからすごいものだ。
船舶の発展の歴史を実感できるゲームというのはほかにはない。
とはいえ、無謀な航海をすれば、食料不足や疫病、反乱などが発生しかねない。嵐やクラーケン、シーサーペントに襲われることもある。

また、何より恐ろしいのが無風。多少の向かい風ならばなんとかなるし、最悪、目的地を変更すれば良いのだが、風がなければ、この時代の帆船は動かない。
少しずつ減る食料、動かない船。外洋で無風状態に陥ったときの焦りは経験しないと分からない。現代のヨット冒険家が、嵐より無風が大変だと話していたのを思い出す。

このゲームの特徴の一つが、登場する都市の多さ。
沿岸の港町はもちろん、「大航海時代」でありながら、内陸の都市も充実している。敵対勢力の都市には入ることができないが、賄賂や密入国、あるいは攻め落とすこともできてしまう。意外な街に意外な有名人がいることもあり、とにかくあちこち探検するのが楽しい。

航海のライバルとなるクリストバル=コロン(コロンブス)、フェルナンド=マガリャネス(マゼラン)、ヴァスコ=ダ=ガマのほか、レオナルド=ダ=ヴィンチやミケランジェロ、コペルニクスに、果てはヴラド=ツェペシにまで会うことができる。
これだけの人達が同じときを生きていたのかと思うと、この時代の偉大さが分かる。

なお、このゲームには、ウィンドウの外をクリックするとフリーズするという致命的なバグがある。
冒頭でも書いたとおりWindows95のソフトなので、そもそもウィンドウが小さい。おまけにフルスクリーンにはできなかったと記憶している。
遠距離航海の帰り、うっかり画面外をクリックしたときの絶望といったら…

このゲームは、自国の都市でしかセーブできないのである。

#大航海時代3


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