インバウンドが戻りつつある今こそ、やっておきたいこと。
10月11日より入国時の水際対策が緩和されたこともあり、かっぱ橋道具街の空気感がガラッと変わりました。以前と同じとはいかないものの、コロナ前を思い出すような海外客で溢れる商店街。
円安の影響も大きく、様々なお店のショッパーを持ち歩く海外客を見かけるように。本当に嬉しいことですね。ぬま田海苔だけでみても13日以降グッと海外客の売上が伸びており、レジで免税手続きをしない日がほぼない状況です。
コロナ前には店舗で海外客に海苔のワークショップを開催したこともありました。
『世界に海苔の魅力を伝える刺激的な日々がようやく戻ってきた…。』と興奮しつつ、自分の中によぎる『でも、この先何が待っているのかわからない』という感覚。
将来何があっても良いよう、インバウンドが戻りつつある今こそできることはやっておきたいですよね。
本日はぬま田海苔のインバウンド対策なども含めお伝えしていきます。
ご興味あれば、ゆるりとお付き合いください。
【海外客とSNSで繋がる】
『海外のお客様は海苔を購入しSNSをフォローしてもらうまでがゴール。』
これはコロナ前から海苔屋で行っていて、本当にやって良かったと思えるアクションです。その時海苔がおいしいと感動してもらっても、自分の国に帰ってブランド名を覚えていてくれるのでしょうか?
『あの海苔屋はなんだっけな?』とならないよう、明確な繋がりをつくることが大切!今月からぬま田海苔の問い合わせ用メールアドレスも100%渡すようにしています。
おかげでこの3年、海外からDMが来ることが非常に多かった。
上記の国以外にも、香港や台湾、カナダにオーストラリアと店舗でぬま田海苔をフォローしてくれた多くの国のお客さまから問い合わせがあり、シッピングを実現してきました。
そのために、フォローしてくれた方にはミニサイズの海苔を無料でプレゼントしコストもかけていますが、それだけ価値のあることだったと感じます。
元々は日本の方も含めフォロワー数を増やすアクションでしたが、海外の方が気軽に問い合わせできるようになり、越境ビジネスの可能性を感じさせてくれるものとなりました。
Instagramで繋がることで、こんな素敵な投稿をしてもらえたり。
こんな美しい画像を提供してもらえたり。世界を旅するぬま田海苔シリーズが楽しみになりました。
SNSではなく、WEBサイトに誘導するのであればチャットも準備しておくと問い合わせしやすいはず。これから始めるなら、進化し続ける「チャネルトーク」が使いやすくおすすめだと思います。チャットについて過去にこんな記事も書いています。
越境ECが立ち上がっているなら海外客に対してメールマーケティングで繋がるのも一つの手ですね。ぬま田海苔も使用している「Klaviyo」のこの記事はすごくわかりやすい。
海外の方が購入してくれて満足する気持ちもわかるのですが、ここまでやりきることで可能性はもっと広がるはずです。
【海外へのシッピングを可能に】
コロナをきっかけに海外へのシッピングをはじめましたが、おかげさまで毎月安定して注文が入っています。リピートも多く、オランダやカナダへは年間で100袋以上の海苔を届けました。
前述のSNSフォローアクションの際に、シッピングができることを伝えると更に効果的だと思います。
全てのプロダクトを海外に届けるのは難しいかもしれませんが、可能な物は発送できる準備を進めておくと良いですね。
現在ぬま田海苔の発送方法はEMSかDHLの2択。
簡単にまとめると、EMSなら価格、DHLならスピードと安全性が魅力です。
近隣アジアなどはEMS、EUやUSなどはDHLが良いかなと感じています。
決済は越境ECがまだ立ち上がっていないので「Square」の請求書機能を使いメール決済を案内しています。
今まで多くの国に発送してきましたが、国によって税関や保健省が厳しくスムーズに行かないこともありました。これはタイミングも含め勉強ですね。
自ら海外発送のオペレーションを立ち上げるのが難しければ、「JETRO」のこんなサービスもありますので参考に。
【免税対応に関して】
ここは参考程度に読んで欲しいのですが、ぬま田海苔の店舗では免税対応を行なっています。
商店街やモールによくある免税カウンターではなく、自店舗で税務署から許可をもらい行なっているので、手数料はかかっていません。
それを可能にしてくれるのが「スマレジ」の免税機能です。免税に必要な書類がレシートで全て出てくるのが利点なのですが、カメラスキャンが可能になり作業スピードが20秒程に短縮され非常に便利。
電子化で空港の手続きが簡素化されるのもメリット。
¥5,000以上(税抜)から免税可能と伝えると、ほとんどの方が喜んでその金額を超えて購入してくれます。
個人で行うのが難しい場合は、モールや商店街の免税カウンターを利用するのも手です。
【世界に向けた新しい提案を】
海外の方と接することで、自分たちのプロダクトの課題や可能性を知ることもできるようになります。
海苔屋でよく言われたのは『私たちは寿司を食べないから海苔は必要ない。』ということでした。
海外の方からすると《海苔=寿司》。本当に海苔はご飯や寿司にしか合わないのか?
新しいきっかけをくれたのも海外のお客さまでした。
『青混ぜ海苔とゴルゴンゾーラチーズがベストマッチだったよ。』
そう言ってくれたのはイタリアのお客さま。と食べてみたら『なるほど!』本当においしかった。
それから海苔ペアリングを様々な食材で研究するように。チーズなどの乳製品に、生ハムにもペアリングできる海苔がある。
この組み合わせはスペインの三つ星レストランでも評価してもらえました。
自分たちのプロダクトの可能性を海外の方からヒントをもらい、世界に向けた新しい提案を考える。これがきっかけとなり、店舗の海外客の反応は明らかに変わりました。3年前、記事にもまとめています。
店舗接客の際は、英語の販促物もあるとより効果的です。英語に自信がなくても説明書があるだけで大いに助けになります。
【インバウンドはインクリメントに】
ここまでインバウンドについてお話ししてきましたが、それもビジネス基盤となる日本の常連さまあっての話だと思っています。
実際にぬま田海苔の店舗売上の半分以上は地元の方で、その口コミが日々の売上に繋がっています。本当にありがたい限りです。
コロナで苦しい時に、多くの地元の方に支えられたことは忘れません。
その日の売上も大事ですが、ブランドのコアファンになってもらうことはもっと大事。これは海外客に限らず日本の方ももちろんですよね。
応援してくれる皆さんを大切にしつつ、その延長線でインバウンドが売上のインクリメントになるのが理想です。
最後にお伝えしますが、インバウンドが戻りつつある今こそブランドの可能性を広げるヒントがあり、やるべきアクションがあると思います。
円安も入り口となり、今まで以上にブランドやプロダクトを認知してもらえるチャンス。リピートに繋げられるかが勝負ですね。
ぬま田海苔のアクションはあくまで参考例ですので、自分たちの状況に合わせ一緒に進化していきましょう!
私たちも今、越境ECを準備中です。
世界中の食卓に日本のおいしい海苔が届けられるよう、引き続き邁進していきます。
皆さまから何かリクエストもあれば、いつでもご連絡ください。note/Twitter/Instagramどこからでもお待ちしております。フォローも大歓迎です!
本日も最後までありがとうございました。
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