否定の世界に生きる作法
גֵּיא בֶן־הִנֹּם(ゲー・ヒノム、ヒノムの谷)は、ベン・ヒノムの谷ともいい、聖書にしばしば登場する。
彼らはベン・ヒノムの谷にトフェトの聖なる高台を築いて息子、娘を火で焼いた。このようなことをわたしは命じたこともなく、心に思い浮かべたこともない。 (エレミヤ書 7:31 新共同訳)
太古の昔、人は自分の子どもを火で焼いた。この供犠は後世、人々に忌むべき記憶として刻み込まれた。この忌まわしき記憶を持つ谷、ゲー・ヒノムがギリシャ語に転訛するとγέεννα(ゲヘナ)、つまり地獄となる。地獄と炎、それも人間を焼き尽くす炎とは、切っても切れない縁にあるようだ。
記事に共感していただけたら、献金をよろしくお願い申し上げます。教会に来る相談者の方への応対など、活動に用いさせていただきます。