取り返しのつかないこと
生きていると、取り返しのつかないことが起こる。そのなかには事故や病気など、自分ではどうしようもなかったであろう、理不尽としか言いようのない出来事もある。だが、さらにやっかいなのは、中途半端に「ああすることもできたかもしれない」と思えるようなことである。そういう過去が、ときに自分を苦しめる。
「ああすることもできたのになあ...」この考えが頭から離れない。どうしても離れない。ああすることもできたのに、なぜ、こうしてしまったのか。あのとき、ああしていれば...
だが、ほんとう