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全中が泣いた?!中国人は「コレ」に弱い!「中国広告紹介」

みなさんこんにちわ、ぬるぬる広告事業部の余(よ)です。
最近は寒さに耐えられず、毎日こたつでテレワークを行っています。
さて、この冬を少しでも温められるような心が温まる中国の広告実例を紹介したいと思います!

最近、中国のネットスーパー大手「美団(びだん)のショートムービー「明日には必ず届く」が温かいストーリーで多くの視聴者を感動させ、中国のSNSで話題になっています。コメント欄では、
「これはさすがにたまらないわ。僕のお金、そして涙までも美団に持って行かれた」、
「この動画はCMだとわかっていても、いいねを押してしまう」、
「今年のベストCM。もし中国のCM全体がこのクオリティになれば、ドラマの視聴率もこんなにひどくならないでしょう」(CMを見たくないため、ドラマ自体も見ないようにする人がいるんですね)
など、CMを評価するコメントが多く寄せられ、美団もこのショートムービーを通して、ブランドイメージを向上させることができました。

参考動画URL:https://b23.tv/U6DE5j2

では、一体どんなショートムービーなのでしょうか?
早速見ていきましょう!


◆あらすじ◆
都会にいる娘が1人で手術を受けたことを電話で聞いた田舎のお母さんが、娘のことが心配でお見舞いにいこうと決めました。そして、娘に栄養がしっかり摂れる手作り料理を食べさせるために、美団デリバリーのアプリで娘の家に届くように魚と野菜を注文し、自分は1匹の鶏だけを持って急いで娘のもとへ向かっています。

ずっと田舎で生活しているお母さんは、長距離の移動に慣れておらず、地味な格好でにぎやかでおしゃれな街で周囲から冷たい目で見られていても、いち早く娘のところに着くように、頑張って道を探しています。様々な困難を乗り越えたのちに、お母さんは無事に娘の家に辿り着き、注文していた新鮮な魚と野菜も時間通りに届き、娘はお母さんの暖かい手料理を食べることができました。

4分半の動画が、映画並みの繊細さとクオリティ、リアリティのあるワード、田舎のお母さんというイメージとストーリーの展開がしっかり描かれているため、多くの視聴者から感動と共感を得ることが出来ています。公開されて1日も経たずに、美団デリバリーのWeChatオフィシャル動画アカウントで1,000万回以上の再生回数と10万以上のいいねを獲得しました。
そして、「美団」というキーワードがWeChat内の検索指数において過去最高の数値を記録し、人気値(プラットフォーム内での統計方法)は9,623万まで到達し、従来の20倍にも膨れ上がったといわれています。
また、WeChatだけでなく、他の中国の主流SNSでも、この動画を取り上げた投稿が多数存在しています。

出典:RED、Weibo、bilibili

中国社会には「母親の子供への愛情は偉大である」という共通認識があります。「家族」は、多くの中国人の弱点と言っても過言ではないと、中国人の私も納得してしまいます。
そしてこの文化の裏には人と人の感情と共通性が関連しており、このショートムービーはそのような切り口からストーリーを展開し、加えて視聴者が物語に入りこめるような撮影、印象に残るようなBGMをつけることも成功のポイントであると考えられます。
動画のコメントを見てみると、このような身近に存在するようなストーリーこそ、より視聴者に共感してもらえるということがわかります。

出典:https://www.bilibili.com/video/BV1Z841187fN
日本語訳:この動画を見て、本当に感動しました。私の母は田舎出身なので、うちに来るたびにいつも大きな荷物を持っています。健康な男性でも運べないくらいなのに、母ができます。どんな困難があっても、一番いいものを自分の子供のところに届けたい気持ちは動画のセリフの通り、「できると言ったら絶対できる」。

美団のこの動画から見て、日本企業はどう捉えるべきでしょうか。

① 家族の人情ストーリーは中国社会で感動と共感を得やすい。
一概には言えませんが、家族を大事にすることは中国文化の中でとても重要な事柄です。
昨今のゼロコロナ政策の緩和とともに、帰省ピークが今年から再び起こるといわれています。政府の発表によると、広東省だけで帰省ピーク期間(1月7日-2月15日、合計40日)の移動人数は1.06億人と予想されています。
(数字出典:「南方日報」https://news.southcn.com/node_54a44f01a2/a353d29f95.shtml)
この数字を見ると、信じがたい方がいらっしゃるかもしれません。しかし、広東省だけではなく、中国全体で同じようなことが起こっています。
中国人のコアなコンセプトから、広告コンテンツを設計すべきで中国の社会事情を把握し、広告ターゲットの痛点を狙いましょう。

② 商品やサービスの魅力とストーリーはうまく融合すれば、視聴者はより受け入れやすくなり、ブランドのイメージも心に植え付けることが出来る。
今回の美団の動画のように、「新鮮な食べ物を1日で届ける」迅速な配達スピードが、母親が一刻も早く子供のところに行きたい切実な気持ちと重なって、宣伝したいことをさりげなく物語の中に入れ込むことが出来ています。
PR動画であるにも関わらず、ブランドの露出があっても広告の色は薄い気がしますね。


ゼロコロナ政策が本格緩和に向かっている今、中国進出には大きなチャンスがあります!!中国の方々の「ポイント」を掴めるよう、ぜひ感動・共感を得られるコンテンツを!

ぬるぬるでは、中国現地のトレンド、視聴者たちの好みを熟知するスタッフが多数在籍しておりますので、コンテンツ作りにお悩みをお持ちでしたら、お気軽にご相談くださいませ!

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