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【質問集①】『卒論講座』vol. 1

こんにちは!名古屋大学附属図書館サポートデスクの院生スタッフです。

サポートスタッフ企画、オンラインライブ開催の『卒論講座 応援編』(2021.10.11-10.22)とオンデマンド開催の『卒論講座 準備編』で寄せられた質問を、随時更新していきます。

講座に参加して頂いた方、これから参加する方、卒論執筆中の方にも役立つ質問をQ&A形式でまとめます。ぜひ参考にしてください。


『卒論講座 準備編』 詳細
『卒論講座 応援編』 詳細

【質問集②】『卒論講座』 vol. 2

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Q1. NUCT版の図書館講習会にどうアクセスすればいいのか分からないです。

A1. 名古屋大学附属図書館のNUCT版講習会は、名大のe-LearningシステムのNUCTで、動画を公開しています。 
(NUCT版講座参加には、名大IDとPWが必要です。)

<受講方法> 
 
 ① NUCT (https://ct.nagoya-u.ac.jp/portal)
 ② 右上の「cas LOGIN」からログイン後、「メンバーシップ」をクリック
 ③「参加可能な講義サイト」をクリック 
 ④検索窓に、各講習会案内にある「検索ワード」または「NU Library」を入力して検索
 ⑤参加する講習会の「参加」をクリック


名古屋大学附属図書館 講習会案内ページ


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Q2. 先行研究を適切に引用するために必要なことはどんなことですか。


A2. 引用をするときには、自分の意見と他の人の研究成果をきちんと区別する必要があります。決して他人の意見をあたかも自分の意見であるかのように書いてはいけません。研究のルールを守るためにも、引用が必要になるとき、注意すべきポイント、引用の仕方などを確認しておきましょう。


<引用が必要になる時>

・研究、調査の背景を説明する
・自分の研究、調査を位置づける
・他の人による仕事であることを明示する必然性がある
・自分の主張以外に有力な説がある


<先行研究を引用するときに注意すべきポイント>

・どこからどこまでが引用なのかを明確にする  
・引用元の情報を正確に記載する


<本文中での引用の仕方>

本文中での引用の仕方は、直接引用と間接引用があります。どちらの方法でも引用するときには、「誰が」「いつ」「なにを主張したのか」がわかるようにする必要があります。

引用文献の記述や図表をそのまま載せる直接的な方法

直接的な引用の仕方では、形式にもよりますが、引用部分を括弧でくくり文の最後に出所(著者名、出版年、該当するページなど)を明記したり、インデントしたりして引用箇所がわかるようにします。文献の文や図表を直接引用するときは原文のまま転記します。
  例;「~~である(佐藤, 2021, p. 100)。」

引用者が要約して記載する間接的な方法

間接的な引用の仕方では、引用元を文の最初のほうに記載したり、文の最後に示したりして引用であることを明確にします。引用元の原文のままではなく、引用者が内容を要約して書きます。このとき、引用元の著者が書いた意図から外れないように注意しなければいけません。引用元の情報として著者名と出版年を記載します。
  例1:佐藤 (2021) は、~ということを明らかにした。
  例2:○○において、~ということが指摘されている(佐藤, 2021)。

・引用文献としてリスト化

本文で引用した文献は、引用文献としてリスト化して記載します。文献情報を記載することで、読んだ人が引用元の文献を辿ることができるようにするためです。記載する文献情報は、文献の形態によって異なります。
  書籍の例:著者名・出版年・タイトル・出版社
  論文の例:著者名・出版年・タイトル・雑誌名・巻数(号数)・ページ

※文献リストの書き方は研究分野、領域によって違います。具体的には必要な情報の記載順や文献を並べる順番が異なります。


卒論講座 準備編 NUCT版 4. 執筆準備: 論文の型や学術的表現、引用などのアカデミックな文章を書くための準備を紹介


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Q3. 収集した資料を論文に落とし込むコツがあるなら知りたい。

A3.資料の種類によってどの様な形で自身の論文に落とし込むかは変わってきます。


当然とされているような基本的な内容 

例えば当該学術領域では当然とされているような基本的な内容であれば、自身のことばに書き換えればよいです。ただし丸写しは剽窃行為になりますので、必ず自分なりの文章で書いてください。また、注釈をつけて参考にした資料の該当部分を提示しておくのも良いでしょう。


・自身の研究テーマについての先行研究の類

自身の研究テーマについての先行研究の類であれば、どの様に論文内で使用するかにもよりますが、原文を完全引用した上で、「このように〇〇・△△のような学説が存在しており(しているが)、自分は〜という理由で□□と考えている」の様に、これまでの学説と比較して自身の研究の独自性を示すことも可能です。或いは先行研究に対し批判を施したい場合は「〇〇先生は〜と述べているが、この説には△△という理由で説得力に欠ける」という形で資料について言及することも可能です。


・データの様な資料

データの様な資料であれば、自身の主張を述べる際の論拠として使用することが可能です。論文において論証を行う上で、自身の主張を裏付ける信憑性の高い根拠を用いることはとても大切です。この場合は「〇〇研究(〇〇文献)において〜の様な研究結果(著述)が出ている。だから私の△△という仮説が立証される」の様な形で、資料の情報を自身の主張の根拠として提示することができます。

 一般的に論証においては、客観的に誰もが納得できる論拠、つまり資料を提示する必要があります。収集した資料の主な用途は自身の主張の根拠づけ、つまり論証だと思います。論文の核ともいえる論証に関しては「モードゥス・ポネンス」、「背理法」、「帰納法」など様々な論証方法が存在します。自身はどのような論証を行いたいと考えて資料を収集したのか、一度考え直してみると、資料を論文内にどの様に落とし込むべきか見えてくると思います。



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