【詩】猫になりたいニャ~
カフェでコーヒーを飲んでいた人は
苦味と悩みに顔を顰めながら窓を見る
すると向こうに 野良猫がトコトコ
「あぁ 猫になれたらいいのになぁ」
野良猫はお腹を空かせて路地裏へ
ゴミを漁るカラスを見つけてジト目
跳びかかる寸前に 飛び去られた
「あぁ カラスになれたらいいのになぁ」
カラスは飛びながら自分のアホーと鳴く
お目当てのキラキラを手に入れられず
カラフルに光るおもちゃで遊ぶ子を眺める
「あぁ 人間になれたらいいのになぁ」
なりたい自分になる欲望は抑えられず
されど なれない自分もあるから
子どもはカラスが鳴くので帰ろうとして
近所のペットショップで足を止めて
ショーウィンドウの子猫と目が合って
「あぁ 猫を飼えたらいいのになぁ」
生まれてすぐにペットショップにいる子猫
ここは快適だけど なんだかつまらないぞ
夕陽と共にやって来た子どもとテレパシー
「あぁ この子と遊べたらいいのになぁ」