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身を削るほど楽しいマコモダケ(3)マコモダケを保存しようとしてみたが

ぬくみねっと トモです!
前回はマコモダケをいろんな形で食べた思い出を振り返りました。
今回は、自分なりのマコモダケの保存法と、それに係るいくつかのトライについて。


マコモダケの保存について


マコモダケはイネ科植物としてのマコモの茎が肥大化したものです。
採取して1日くらい 葉を剥いてない状態なら常温でも極端な品質低下はないように思います。
それ以上になると乾燥したり傷んだりしますので基本的に常温保存が出来るものではありません。

では入手してからの保存はどうするか、というと、
〇購入して当日に食べる ~常温または冷蔵

〇購入して数日中に食べる ~袋に入れて冷蔵庫に保存

〇購入して2週間以内に食べる ~一度洗って軽く水切りした後、ビニル袋などに入れて密封し冷蔵庫に入れる

〇数か月 家庭での長期保存 ~ 短冊に切り袋に詰めて密封し冷凍保存(食感は落ちる)

〇1~2か月 業務用としての保存 ~ 茹でて真空パックし冷蔵
 (家庭でやるものではない)

〇調理しての保存 ~ 乾燥マコモダケやマコモ葉粉利用商品  など

〇今さっきまで知らなかった保存法 ~皮を剥いてアルコール消毒しラップで巻き冷蔵庫保存


これらについて、少し詳細に補足しようと思います。

まずは共通事項:綺麗に洗う必要性

マコモダケはマコモ田という、稲の田んぼを少し水深を深くした感じの田んぼで、収穫まで水を張ったまま育てています。
ということで水辺の生物や菌類 泥そのもの等の汚れを受けていてもおかしくありません。

マコモダケは水面+数センチ程度で膨らむ


多くの生産者では収穫後洗ってはいると思いますが、収穫時は比較的綺麗に収穫出来るため洗ってないか洗いが甘いものがあるかもしれません。

また葉を一部残している状態だと、マコモダケの可食部と葉との間を完全に洗うことは難しいです。

ということで購入したら調理する前に葉を剥き丁寧に水道で洗うと良いでしょう。

特に、マコモダケを自分で栽培している場合などは収穫の再に泥汚れがついてしまう場合もあるかと思います。その場合は早めに丁寧に水道で洗いましょう。

また、たまにアワノメイガ等の幼虫が入っていることが起こりえます。その場合はマコモダケの葉の上、または白い可食部にごく小さな穴が開いています。

側面から虫が侵入した形跡


その場合でも虫が侵入していない箇所のみ残して食べることは問題ないのですが、保存中に、冷蔵したとしても虫が生きていてさらに食べ進むことが起こります。
保存の前に全数チェックして、小さな穴が開いてたり、茶色に傷んでいる場所があったりしないか確かめましょう。そして虫に食われていた場合は優先してそのマコモダケを処理・調理して食べてしまいましょう。

購入して当日に食べる ~常温または冷蔵

まあこれはほぼ保存なしということですね。丁寧に洗って、必要に応じて皮を剥いて調理すれば良いと思います。基本的に加熱調理なので冷えている必要はないと思います。
ひとまず冷蔵庫で保管するとして、マコモダケの入った袋を密封しないのであれば、比較的乾燥しない野菜室に入れる方が良いのではと思います。

サラダにもできなくないのでその場合は一旦冷蔵かと思いますが、自分では試したことがほぼないと思います。食感のばらつきが結構大きいので加熱のほうが外れはないかな。

サラダの際はしっかり皮を剥くこと推奨です。

購入して数日中に食べる ~袋に入れて冷蔵庫に保存

マコモダケは冷蔵庫の温度で、そして湿度を保つために袋に入れて保管することで鮮度を保てます。
乾燥は避けたいので袋の口を閉じると良いです。
また、他の方にて濡れた新聞紙に包んでビニル袋に入れて口を閉じて保存するという方法を公開されていました。

購入して2週間以内に食べる ~一度洗って軽く水切り(拭かない)した後、ビニル袋などに入れて密封し冷蔵庫で保存する

大量に収穫出来ていた年がありまして、その場合は出荷調整のため一旦冷蔵庫に保管していました。
大量に収穫して冷蔵庫に保管する際は特に綺麗に拭いたり乾かしたりせず少し湿った状態で大きな袋に詰めて保存しているのですが保存性は特に悪くないです。

ドイツ Steca Elektronik GmbH社製

仕事柄 太陽電池・鉛蓄電池と組み合わせて使うソーラー冷蔵庫というものを持っておりまして、2℃まで下がるものらしいですがなんとなく4℃設定にして利用しています。
庫内壁面に接したり、最も下部だったりだと凍ってしまうこともあるので、底や壁には段ボールを配して冷凍焼けを防いてます。
2週間程度はこの冷蔵庫で保存することが出来ています。 

数か月 家庭での長期保存 ~ 短冊に切り水気を切って冷凍パックに詰めて密封し冷凍保存(食感は落ちる)

過去には1か月ソーラー冷蔵庫で保存したこともあり、変色はありますがぎりぎり食べることが出来ました。しかし2週間を超える保存の場合は生の食感は諦めて皮を剥き短冊に切り、冷凍パックに詰めて冷凍庫に保管すると良いでしょう。
食感からサクッと感は失われ繊維感が目立ちます。それでも炒め物や中華料理などで具材に使うことが出来ます。

1~2か月 業務用としての保存 ~ 茹でて真空パックし冷蔵
 (家庭でやるものではない)


これは過去大量に収穫出来ていた際に保存食として提供できないかと考えたものです。

茹でて専用容器で真空パックした後それなりの時間加熱処理したものです。
結構柔らかい噛み応えになり、マコモダケらしさは少なくなります。
食品工場の方にお手伝いいただいたのですが冷蔵による保存期間としては1~2か月程度、手間がかかる割には長持ちしなかったです。最終的には酸っぱくなっていました。
加熱処理したのに酸っぱくなるとは?熱処理で死ににくい細菌によるものなのでしょうか。

より長期持たせるために何かしらの処理や添加物が必要になるのかもしれませんが、ともあれその後この保存には挑戦しておりません。

ネットで調べると加熱処理した風の商品や、生を真空パックしたものなどが存在します。
まあご家庭では2週間内、出来れば1週間内に食べきるのが無難でしょう。

〇調理しての保存 ~ 乾燥マコモダケやマコモ葉粉利用商品 など


道の駅菰野(菰野ふるさと館)

今から5年前の7月に、出張仕事終わりに滋賀県の日野町から鈴鹿スカイラインという山中の酷道を抜けて三重県側に降りて里に至るとそこは菰野町という、名前に菰の字が入っている町でした。
古くからマコモの産地であり、町の特産としてマコモダケやその加工品をプッシュしているとのことで気になっており、町内でマコモダケ関連特産品を置いてあるであろう道の駅菰野を訪れることにしたのですが、7月ということで当然生のマコモダケはありませんし加工品も大量に置いているという感じではありませんでした。

とりあえずマコモ茶とマコモアイスキャンディー?を購入しましたが、リンク先にある通りマコモ粉を練り込んだマコモ麺やマコモ茶、マコモワッフルなどの菓子、乾燥マコモダケなどの加工品が置いてありました。

マコモダケ自体は白いので、緑色に着色したものはマコモの葉を粉末にしたものを用いていると思います。マコモの緑を生かした商品は爽やかなイネ科の香りがして、また極端な癖がないという感じです。

〇今さっきまで知らなかった保存法 ~皮を剥いてアルコール消毒しラップで巻き冷蔵庫保存


この文を書くにあたってマコモダケの保存について調べていたら、「茹でないそうめん」の動画で一躍有名となり、他の動画も非常に参考になるYouTubeサイトの田舎そば川原 様にて

皮を剥いたマコモダケを1本ずつアルコール消毒してラップに巻き冷蔵庫保存
という方法をご紹介されていました。
1か月は保つとのことです。

上で自分なりの方法を書いていましたが、この方法は理に適っていますしなかなか興味深いですね。保存のための手間はありますが、皮を剥いているのですぐ料理に使えそうです。

まとめ

本日のまとめです。
〇マコモダケは冷蔵庫 特にチルドの温度では2週間ほど保存がききます。
〇湿気を残して袋に密封して冷蔵庫に保存下さい。
〇皮を剥き1本ずつアルコール消毒しラップで巻き冷蔵庫で保存するとう方法もあるらしいです。

マコモダケはいろんな調理で楽しめますので、出来れば多めに入手して保存してみてください!

今回は以上です。
次回より、タイトルに「身を削る」と書いた個人的な体験(まあ笑い話レベルですが)を書いてみようと思います。

(続く)








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