181014_コーヒー

10歩の後退、を笑える、という前進。

「疲れたなあ」
「あーつかれた」
口を開けばこれである、ここ数日のわたし。

先週の木曜日(いや、この場合先々週の木曜日になるのか?日曜日から見て先週とはどこからどこまでを指すのか、いつもわからなくなる)から調子が悪い。
それは身体の方ではなく、気持ちのほうで。でも気持ちの調子が悪いから身体にも影響が出ているので、結果身体も調子が悪い。

わたしの調子が悪いとは、なんにつけてもだるいのだ。
人とあってもだるい。人と会っている間はだるさは感じないけれど、別れをつげるとどっと疲れる。相手によっては、会話している最中から
「どうしよう、このひとには申し訳ないけど会話がきつい…」
とみぞおちのあたりをグリグリと親指で押されるような感覚が始まる。そんなところではなくでわたしの凝った肩あたりをグリグリしてほしいものだ。

かと言って、ひとりでいても勝手に落ちていく。
落ちていく、というのはもちろん比喩であるが、その、なんというのだろう、重たくなったからだごと暗くて寒い北の海に投げられ(いや、もちろんそんな経験はないけど)きらきらと明るい海面を見つめながらゆっくりゆっくり沈んでいくような感覚なのだ。
そしてその明るい海面に、数日前の調子が良かった自分の姿なんかが見えたりして
「ああ、あの日はあんなに調子が良かったのにな。あの人とも、あの人とも会話をして、楽しかったのにな…。」
なんて思ったりするのだ。そんなこと思いながら、実際の自分の身体はどうしているかというと、大抵の場合は床に突っ伏したりベッドにもたれかかったりしていて気がつくと寝ている。
ハッとして目を覚まし、人恋しくなって携帯の通知を確認するも、大概の場合はお菓子会社からの新作紹介LINE程度しかきていない。寂しいからそれもちゃんと見る。

ちょっと救われたのは、やっぱりヨガのときだった。
「週末のためのヨガ」というクラスに金曜日の晩に参加した。
「ヨガ」と一口に言っても結構ハードに動いてバリバリ体幹・筋肉を使うこともあるのだが、そのクラスはまさに癒やしに徹しており、座位(座ってとるポーズ)がメインだった。
左右の体側をのばし、ほぐし。肩周りをのばし、ほぐし。自分の体がぽかぽか・ふにゃふにゃ、柔らかくなっていくのがわかった。
「あ~、気持ちのせいで身体も調子悪かったけど、身体をほぐせば気持ちもほぐれるな~」
なんて、何回気づいたかわからないことを、また改めて気付かされ、最後は先生のインド土産のお茶を頂いて帰ってきた。

先日「2歩進んで1歩下がる」という話をしたが、ここ数日はまさに5歩、いや10歩くらい下がったよう。でも、これがどうしたおもしろい、笑えてくるのだ。この間は進んだと思ったのに、と。
「疲れた」と思っているときはものすごく落ち込んでいるし、ここ数日は確かに・本当にツバさえも苦くなるような感覚なのだけれど、10歩下がってしまったことにはそんなにヘコんでいない。
最近、同じように会社を休んでいる友達がぐっと前進、歩数で言えば30歩くらい進み、歩みのスピードは突然早まったのを間近に見た。一方でのろのろと、でも着実に歩んでる人もいる。
わたしがどのパターンをとるかわからないけど、いつかぐっと前進するかもしれないし、今回の10歩下がりを含めてのろのろ歩むのかもしれないし。なんか、そういう風に思える。

そして、そういう風に思えること自体が、前進だと思う。なので、よいのだ。
はやくツバの苦味くらいは収まらないかなあ。
っていうか、いきなり寒いなあ。秋冬服ださなくちゃ。

この度は読んでくださって、ありがとうございます。 わたしの言葉がどこかにいるあなたへと届いていること、嬉しく思います。