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「プロジェクト発信型英語プログラム」(2ー2).....立命館大学生命科学部薬学部(在籍2008~2014)中間報告(2011)

「プロジェクト発信型英語プログラム....立命館大学生命科学部薬学部(筆者在籍2008~2014)中間報告(2011)」(1-1)(1-2)(2-1)の続き(2-2)です。2011年掲載時そのままお届けします。




Skill Workshopsの内容と到達目標

英語の聞き、話し、読み、書きの4スキルを訓練し使えるように磨く場です。 Projectsと同様に、先生と学生との間で、また学生同士で、英語で密なコミュニ ケーションをとりながら授業が進められていきます。訓練効果を高めるために、 英語能力別にクラスを編成しています。中学校や高等学校で習った文法・語彙・ 表現を活用して、4スキルを磨くとてもよい機会です。ここでつけたスキルは、 Projectsの授業の情報交換、意見交換、プレゼンテーション、アカデミック・ラ イティングに活かされています。

Skill workshop 1
listening能力に焦点を当て、英語の音に慣れます。簡単なspeaking、reading ,writing活動も含まれ、様々な活動をしながら、listening能力を徹底的に強化し ます。

Skill workshop 2
speaking能力に焦点を当てます。インターラクティブ活動を取り入れて speaking能力の向上を目指します。listeningやreadingで得た情報について自 分の意見を話し、書きます。


Skill Workshop授業風景

Skill workshop 3
readingに焦点を当てます。readingの宿題を含めて2 つ以上の記事を読み、reading能力の向上を図ります。 readingについて話したり、書いたり、また、読んだも のを先生がレクチャーするのでlisteningの能力もつき ます。

Skill workshop 4
writingに焦点を当てます。宿題も含めて多量のwritingをします。先生が添削し て学生に返すので間違った個所を修正することによりwriting能力がつきます。 聞いたり、読んだりしたものを書いたり、書いたものについて話したりすること で、聞き、話し、読み、書きの4スキルの基本をしっかりと身につけます。

授業参加度
ProjectsおよびSkill workshopsの全ての授業は定刻に始まり定刻に終わります が、出席率は高く、遅刻も少ないのが特徴です。1回生や2回生のProjectsとSkill workshopsは、1、2限目に行われていますが、中には授業開始30分前に教室に 来る学生もいます。欠席が3回続くと事務局を通して本人に連絡し出席を促しま す。また、宿題や自動学習システムによる課題も沢山出ますが、ほぼ全員が提出 します。それを反映してか、多くの学生が授業外に90分近く勉強時間をとってい るのも特徴です。2010年度春学期を例にとると、JP1の受講生の多くは90分以上180分の学習を授業準備のために行っています。授業中の発言も活発で、ほぼ 全員がプレゼンテーションや司会をするなど、とても積極的です。

先端メディア環境の導入
グローバル化を踏まえて、全授業はオンライン化されており、宿題・課題はオン ライン上で行われています。また、オンライン教材を利用し、全Projects授業で は、Power Point、YouTube, Facebookなどの多メディアを利用するプレゼン テーションが主流です。また、Video conferencing, Youtube, Facebookな どを活用して、プロジェクト成果を発信するなどして海外の学生と情報交換をし ています。瞬時に情報を取り、瞬時に伝える次世代に対応した発信が展開されて います。

学部の強力なサポート

生命科学部と薬学部の授業ですから、学部のサポートは当然ですが、英語を両学 部の基幹授業として、全面的にサポートしています。学部に英語担当の副学部長 がおり、英語教員と共同でカリキュラムの運営を行っています。また、Junior Project 1、Junior Project 2では、専門科目の教員が参加し、プレゼンテーシ ョンの内容評価に加わっています。

事務局の強力なサポート

生命科学部・薬学部担当の事務局とは、多くのことで密 に協力してきました。1か月に1度行われる拡大英語プロ グラム部会には、事務局も出席し、英語教員とともに行 政上の諸問題を討論し、英語プログラム運営上多くの建 設的な意見を述べるとともにサポートしています。学生 が不利をこうむることなく、つつがなく英語の授業を履 修できるよう協力して英語授業の時間割を作成していま す。事務局の専門家の意見は授業運営には必要不可欠で す。保護者向けのパンフレットや1年生のレポート集の作 成などは、事務局の提案で始めたもので、本プログラム を保護者に紹介する上でとても役に立っています。

外部教育機関との連携
Skill workshopsの全授業を外部教育機関2社に業務委託していますが、基本プ ログラムを専任教員が作成し、それに沿って2社の教育開発部と密に連絡を取り ながら、教材・教授法の開発をしています。毎週1度の英語教員と2社による連絡 会議、毎月1度の英語教員、副学部長、事務局、2社による拡大プログラム部会、 毎学期1度の英語教員、学部運営委員会、事務局、2社による報告会を通して、協 力体制を強化しながらかなり成熟したSkill workshopsに成長してまいりまし た。

TOEICテストの成果

プロジェクト発信型英語授業では、ProjectsでもWorkshopsでも、英語を聞 き、読み、話し、書きながらコミュニケーションを図る活動が多量に組まれてお り、以下の表が示す通り、TOEICテストなどの結果に現われています。

全学共通TOEIC IPテスト平均スコアで生命科学部・薬学部とも創立2008年より毎年上昇、他学部平均は約380~390

現在はTOEICテストのみですが、グローバル30などを視野に入れて、海外の大学 との交換留学を充実させるために、大学院ではTOEFL ITPテストの導入を検討中 です。次回は「プロジェクト発信型英語プログラム」の成果について、より詳しくお伝 えします。学生も教員も活き活きと全授業に取り組んでいる姿をお伝えしたいと 思います。学生の出席率の良さは記述しましたが、これまでの3年間で教員の遅 刻・欠席は皆無です。当たり前と言えば当たり前ですが、全教員が時間前に教室 に赴き、終了時間まで、時にはオーバーしてまで授業に取り組んでいます。この プログラムは、授業改善のために労力を惜しまず、自分のことのように一人一人 の学生の成果を喜ぶ先生達の活気で溢れています。

3-1)と(3-2現在編集中)に続く


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