ぬっく

非ジストロフィー性ミオトニー症候群という病気を持っています。指定難病です。 妊娠中は症…

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非ジストロフィー性ミオトニー症候群という病気を持っています。指定難病です。 妊娠中は症状が強く出て大変でした。インターネット上では、この病気の医学的説明はあっても妊娠中の体験談はほぼ見かけません。 同じ境遇の人に役立ててもらいたいと思い、noteを始めました。

最近の記事

ただの妄想(医学的根拠はありません)

この記事は、ミオトニー症候群の人に読んでもらいたいものではありません。ただ、わたしが出産したあとに沢山浮かんできてしまった疑問を書き残しておきたかっただけです。医師に確認するタイミングもなかったですし、疑問を払拭したところで、帝王切開で出産した事実は変わりません。わざわざ確認するためだけに病院に行くのも、今更感があるので、疑問払拭に向けて行動する予定はありません。 ☆☆☆☆ 前回の記事で、出産のときのエピソードを書きましたが、わたしは緊急帝王切開で出産しました。帝王切開で

    • ミオトニー症候群の出産について

      ミオトニー症候群の妊娠中の様子については別の記事でまとめましたが、今回は出産について書きます。 ミオトニー症候群だからといって、出産時に何か大変になることがあるのか気になって、健診のときに医師に聞いてみました。 例えば、陣痛がきて力むときに筋肉が強直しやすくなって力みづらいとか、赤ちゃんが出てくるときに子宮の筋肉も強直して赤ちゃんが息苦しくならないかとか(そもそも子宮には強直する症状は出ないので関係ないと思いましたが、色んな可能性を潰したかったので聞いてみました)、何か病

      • ミオトニー症候群の人に対して健常者ができること

        非ジストロフィー性ミオトニー症候群を持つ患者の人数は、はっきりしていません。欧米では、10万人に1人以下の割合と言われていますが、病気の程度によって、無自覚の人や軽度のため日常生活にほぼ支障がない人もいるようなので、なかなか数えることは難しそうです。 ただ、まわりに非ジストロフィー性ミオトニー症候群の疑いのある人がいたら気をつけて欲しいことがあります。 ☆☆☆☆ この病気の特徴として、全身に筋肉がつきやすいことがあげられます。ヘラクレスのような体つきになる、という言い方

        • ミオトニー症候群とうまく付き合っていくために(職業選択編)

          今の事務職に就くまでに、他にいくつか就きたい職業がありました。しかし、次のとおり考えて、消去法で事務職を選択しました。 ・営業職 →外回りをする際に疲れて足が動かなくなり、舌も動かなくなるので、全く仕事にならないと思い除外しました。 ・教師 →授業中は立ちっぱなしな上に、一日に何度も職員室から教室の移動があるため階段の上り下りが大変そうだと思いました。勉強を教える以外に学校の行事やクラブ活動、部活動等で体を動かすことが多く、児童生徒や保護者の目も気になる性格なので、仕

        ただの妄想(医学的根拠はありません)

          ミオトニー症候群とうまく付き合っていくために(日常編)

          出産については後ほど書くとして、この記事では、公共の場で行動する際に日ごろ意識していることをまとめます。 なお、わたしはまわりの目を人一倍気にしてしまう性格なので、この記事を読んだ人の中には、気にしすぎだと感じる人も沢山いると思います。 ですが、通院もリハビリもしておらず、ぱっと見は病気を持っていることが分からないからこそ、普通でいたいと思ってしまうのです。まわりに馴染んでいたいと思ってしまうのです。 その結果、クラスメイトや同僚には、病気だと言わない限り気付かれないよ

          ミオトニー症候群とうまく付き合っていくために(日常編)

          ミオトニー症候群の妊婦さんに伝えたいこと

          前回の記事で、妊娠中の様子を書きました。 読んでくださった方の中には、そんなに歩きづらくて危険なら、散歩しなければ良いのでは、と感じる方もいるかもしれません。 しかし、「妊婦はお散歩が大事」だと言われているので、お散歩しないといけない、普通分娩のために体力をつけなければならないという、一種の義務感に縛られてしまうものなのです。当時は必死になって、片道10分のスーパーまで倍以上の時間をかけて歩きました。 お散歩しなきゃいけない、お腹の赤ちゃんが出てきやすいように頑張りたい

          ミオトニー症候群の妊婦さんに伝えたいこと

          ミオトニー症候群の妊婦の様子

          妊娠してからは、症状が更に強く出るようになりました。 特に足の筋肉の強直が激しくなり、はじめの2~3歩どころかそれ以降であっても足を動かしづらいのです。 ☆☆☆☆ 産科での定期健診で、名前を呼ばれてから診察室まで歩いて移動するときには、まわりの目が気になりました。まだそこまでお腹が大きくない時期でも、歩くのがやっと、どころか一歩すら出ない。ゆっくりというか、時間が止まってしまったかのように、椅子から立ち上がったその場で立ち止まってしまうのです。名前を呼んだ看護師が、わた

          ミオトニー症候群の妊婦の様子

          遺伝子検査の結果

          遺伝子検査の結果、 わたしの病気は、非ジストロフィー性ミオトニー症候群の中でも、ナトリウムチャネル(カリウム惹起性)ミオトニーでした。 幼い頃から、「先天性筋緊張症(今でいう先天性ミオトニー)のトムゼン病」だと聞いていたので、遺伝子はCLCN1の変異だと思っていましたが、SCN4Aの変異でした。 やはり遺伝子検査してみないと分からないんだなと思いました。 遺伝子検査の結果を聞きに行ったときに、小児科医の先生から検査結果報告書の他に、この病気についての資料をもらいました

          遺伝子検査の結果

          遺伝子検査を受けるまで

          両親や親戚を探してみても、この病気の自覚がある人はいません。 症状が軽度の場合は自覚していない人もいる病気なので、遺伝か、遺伝子の突然変異かは分かりませんが、私にははっきりと自覚があり、幼い頃から「おそらく先天性筋緊張症(トムゼン病)」だと母親から教えられてきました。この呼び方はおそらく古いもので、今は「先天性ミオトニー」と呼ばれるものです。 幼い頃、手を開いたり閉じたりする動きと、筋肉をハンマーで叩いたときに筋肉の動きをみるなど、簡単な検査だけで小児科医におそらくこの病

          遺伝子検査を受けるまで

          症状について

          大まかな症状は次のとおりです。 ・手をぎゅっと握ると開くまでに数秒がかかります(じゃんけんの時、グーを出すとき以外は、ちゃんと手が開くか緊張します。)。 ・階段を上るとき2~3段目まではスムーズに足が前に出ません。 ・走るときも2~3歩まではゆっくりとしか前に進めません(よーいドンで走りたくても最初は歩くことしかできません。)。 ・くしゃみをすると数秒間は瞼が開きません(頑張ってこじ開けると半目は開きます。)。 ・疲れているときにお喋りすると舌が動かしづらく、喋りづ

          症状について

          はじめに

          わたしが病気を自覚し始めた頃や、必死に情報取集していた頃、学生時代及び社会人になってどんな経験をしてきたか、まわりからの反応など、伝えたいことは山ほどあります。 しかし、一旦置いておいて、ここでは非ジストロフィー性ミオトニー症候群における妊娠、出産について重点的に書きます。それは、今まで生きてきた中で、妊娠中が一番、この病気を持っていて不安になることが多く、実際に症状が強く出て大変な思いをしたからです。 また、治る病気ではないので、一生この病気と「うまく付き合っていく」し